"許す"という言葉は簡単に言えるが、
人が人を許すとは、人間の最大の課題ではないかと言えるぐらい、
とても難しい事だ。
これが全ての人間が出来れば、
今、世界で起きている全ての難問を解決出来るわけではないが、
いくつものの悲しい出来事を解決出来ると自分は信じている。
難しいだけに、人を許すという事は、
とても大事な事であり、とても人生の中で必要な事でもある。
悲しい歴史の連鎖さえ断つ事が出来る。
それは、誰もが歳をとっていけば、
否応無しに、人を許す事が出来なくて、
すごい後悔に陥ってしまった事、
更に悲しい思いをしてしまった事を思い知らされているだろう。
人が人を許すという事は、そう簡単なものではない事を、
オレはよくわかっている。
なぜなら、オレは母を長年許す事が出来なかったからだ。
いや、自分はいまだにちゃんと母を許せていなかった事を、
ある記事を読んで気づかされた。
大切な人から、
愛されない子供達に手を差し伸べようという、
MJ(Michael Jackson)が、
社会に広めようと設立した"Heal The Kids"の核となる、
Oxford Universityで講演した、
MJのスピーチのHPを教えてもらった。
マイケル•ジャクソン
オックスフォード大学での講演
(2001年3月6日)内容はとても興味深かった。
以前から、MJが父親に対してのわだかまりがあると、
聞いていたのに、
MJの死後、日本のTVでMJの真相を少し観た時に、
生前のMUが父親と仲良くしているVTRを観て、
オレは、これはカメラが向けられているから、
MJが装っているだけだと思っていたが、
このHPの記事を読んでみたら、そうではない事に驚いた。
そんなMJに心の底から尊敬する事が出来た。
あの言葉を言えるMJは、やはりタダモノではない!!
どれほど難しい事か、自分ではよくわかるからだ。
MJは子供達誰もが愛されて欲しい為に言った言葉は、
全ては許す事から始まると語っていた。
自分が愛されていないと感じても親を許すようにと...
もう1度愛する方法を親達に教えてあげてくださいと...
以前のオレだったら、全く理解が出来なかった言葉だ。
果たして、幼い子供達がこれを言われて、
そんなに簡単に実行出来るのならしていると思う。
なぜなら、子供は愛されたいと思うから、
親に褒められたいと、
親に嬉しがってもらいたいと、必死にアクションを起こすのである。
実際、自分もとにかく必死に母親にアクションをした。
結果、すればする程、傷つくのが現実だった。
子供が出来る事は限度があり、親は一切振り向きはしなかった。
結局自分は、母を恨まなくなったのは、
成人した後の23歳あたりからだ。
それでは、"愛されない子供達に手を差し伸べよう"ではないのだ。
恐らく、そのような子達は、
自分のように、ある時期まで大人になるまで、
長年必死に耐えて待つしかないではないか...
そのような親に、子供がお互い愛していきましょうと、
長年アピールしていく事は、
どれだけ辛く苦しく耐えていなかければならないか、
自分は痛い程よくわかる。
大人になってからは、
自分の親も結局は自分と同じ、単なる未熟な人なんだと知ってから、
怒りや恨まなくなる人もいるんだと思う。
自分もその1人だ。
大の大人の両親が、少しの愛情も与えられない、
自由奔放の分からず屋だったら、
1度も愛情を注がれる事もない幼い子が、
そんなふうに考え、許し、親に愛情を教えられるのか?
この件に関しては、無謀な発言としか捉えられなかったが、
MJが伝えたい意図はとてもよくわかる。
そんな子供達が大人になってから、
苦しまなく生きていける方法ではあるとすごく思える。
そして、人が立派に成長したからこそ、
人を親を許す事が出来るのだと思う。
その許すという事に、オレは勘違いをしていた事が、
このMJのスピーチを読んで気づく事が出来た。
いつもこの"許す"というテーマを考える時に、
自分が中学生の頃、
母がオレに言った言葉を思い出す。
母は『人を許すという事はとても難しい事なの、
私は人を許せずにとても後悔をした、
あなたの本当の父を許す事が出来なかった。
人を許す事は本当に大切な事なのよ!!」
と言われた。
母は自分の都合のいいようにいつも嘘をついてきていて、
母は自分の本当の父と別れる前から、
男がいたらしく、この母の発言は、
いつも説得力がないのだが、
今でも鮮明に覚えている。
成人してからのある時期に、オレは親を許す事によって、
自分の辛い苦しみに終止符を打てるのではないのかと思い、
年に1回会うか会わないか、わからない母に会いに行った。
オレも母も自分から会いに行く事はない...
母はオレにお願い事をしにくるか、愚痴に言いたいときだけにくる。
祖父に用事があった時だけ、
たまたま祖父達と一緒に住んでいるオレに接触してくる。
オレもそんな母に『お母さん、あのね!!』なんて、
言えた試しがないし、自分の事を今まで話した事も一度もない。
そのある時期に、母に普通に接してみた、もう長年話してもいない為、
この時の母はオレに対して敬語を使って話していた。
自分はこの母の顔を見て、この母を許しますと、
心の底から恨みも憎しみも怒りも消していった。
がしかし、やはりこのような事をしても、
許す事が出来ても、辛く苦しい思いは続くだけだった。
でも、MJのスピーチを読んでいると、
許すという事は、それだけではないのだ。
オレは、心の底で母を許しますと、
心の底から恨みも憎しみも怒りも消しただけだったが、
実は、許すという事は、その先にまだあるのだ。
オレはただ、母を許しますという事だけで、
その後も、変わらずに母に何も接していない。
むしろ、今でも避けて生きている。
これでは、確かに本当に許した事にはならない。
許した後は、普通に母と接する事が必要だったのだ。
オレが母に愛情を教えるまでに至らなくても..,
改めてこのような事を、
自分は出来るのだろうかと思うと正直、躊躇する...
でも人は人を許して明るい未来へ進みだす事は、
とても大切な事だ。
もうこれ以上、苦しむ事もなく、
同じ過ちを繰り返してはいけない。
あのMJのスピーチに、
どこまでライターさんが関わったかは知らないが、
あのMJのスピーチは、
彼の真の心境を反映しているのは事実だとも言える。
MJは、父親が彼を抱きかかえてくれた事を鮮明に覚えていた。
MJは、父親が彼の大好きなドーナツを買ってきてくれた事を、
しっかり覚えている。
そして、父親の生い立ちを感じ、理解をし、
父親にとっての愛情とは何だったのかと理解をし、
彼は感じる事ができ、そして、父に対して理解を示した。
オレも以前、感じる事が出来ていた、
これが自分の母にとっての愛情表現だったのだと...
こういう愛情表現しか出来なかったのだと...
そもそも、オレの愛情表現も人から見れば、
狂っていると言われても過言ではない...
人との繋がりを感じる事が出来なく、絶望的な寂しさというか、
恐怖を感じた事は、恐らく誰もが、1度は体験していると思う。
オレは母と真逆で、両親ですら繋がりを持てなかった自分は、
人の繋がりに関して、愛している人にも親友にも、
通常の人よりも絶対的な繋がりを求めてしまっていた...
でもそれは、もっと人を信用すればいいのだと、今ならわかる。
自分の母が何度も何度も裏切ってたとしても、
自分の母が何度も何度も見放したとしても、
自分の母以外の人が必ずそうすると思って、
決めつけてはいけないんだ。
もっと人を信用してもいいんだ。
そして、今の母は昔の母とも決めつけてもいけない。
今の母に対しても信用をしてもいいんだ。
信用した事で酷い仕打ちがくるとか感じるのではなく、
自分が傷ついてしまうかとか感じるのではなく、
ただ、自分は母を信じたいのだという気持ちだけでいいのだ。
そしたら、自分はいちいち傷つく事はないのだ。
まずは自分の気持ちを素直に伝えていけばいいんだ。
これは自分が弱くなったとか、強くなったとかではなく、
人として素晴らしく成長をする為のステップアップだと感じている。
オレもMJのように、
母がオレにしてくれた事を鮮明に覚えているのは2つある。
母は愛情表現の仕方がわからなかった寂しい人間だとも、
以前からわかる事が出来ていた。
母はその事に関して、
子供達が自分に対して敵対心を向けられている事を恐れているし、
寂しい思いを、恐らく少しでも感じているはずだと、
今は思う事が出来ている。
これから、母に対して、当時止まったままの、
許す事の続きをしていこう。
本当の許す事を母にしていこう。
だから母に会いにいこう。
自分の苦しみから開放する為に、
人として素晴らしく成長出来る為に、
母もオレも明るい未来で生きられるように。