ramuneの音

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そんなこんなで迎えた入学式。

ベッドから出て顔を洗い、髪の毛を梳かす。軽くブローして部屋に戻る。
そしてハンガーにかかった和ちゃんのお下がりの白百合高校の制服に手を掛ける。

白百合高校の制服は可愛いと評判だ。
冬服はブレザー、夏服はセーラー服。ブレザーの時はブルー、イエロー、ホワイトから選べるYシャツに黒のブリーツスカート。裾には白いラインが入っている。
黒のブレザーは学年色で縁取られていてエンブレムがついる。ゴールドのボタンがキラキラ光って綺麗。
学年色のリボン・ネクタイ。ちなみに私の学年はえんじ。1つ上は紺、2つ上はグレー。3年間変わらない。セーターは紺、白、グレー、えんじ、から選べる。
学校指定の鞄も人気が高い。

今日はホワイトのYシャツに紺のセーター。いわゆる、“スタンダード”の服装らしい。和ちゃんのお下がりの制服に身を通す。

2階の自室からリビングのある1階へ下りると お母さん、悠くん、和ちゃんと朝の挨拶を交わす。

お父さんは朝早くから仕事でいない。

「音和、制服似合ってるわね!」
嬉しそうに言うお母さんに
「ありがとう。」
私は一言返し、お母さんが用意してくれたであろう朝食を食べる。今日の朝食は苺サンド。
私の体調を考慮してかミニサイズが3切れ。
元々食が細く体調が良い時でもそこまでの量を食べられない。

本日の体調は良好。血圧は少し低めだけど大丈夫だと思う。

朝食をのんびり食べていると
「音和、時間大丈夫?」お母さんの問いかけに時計を見ると家を出る15分前だった。
そこから少しスピードを上げて朝食を食べ終えた。
食器を片付け、歯を磨きに洗面所へ行こうとすると
「和、音和、あと10分で出るぞー」
準備を終えた悠くんに声をかけられた。

車で学校まで約30分。今日は11時半にHRがある。到着予定は9時半。職員室に呼ばれているから早めに行く。何やら書類の確認をしなければならないらしい。

「「「いってきます」」」
3人でお母さんに声をかけると
「いってらっしゃい、後でね。」
と優しく声をかけてくれた。
入学式は12時半からなのでお母さんは後で合流。

学校までは車の通りが少ない道で行くことになった。
そこは桜の木が植わっていて春には綺麗な吹雪がみられるらしい。

残念ながら今春は咲きが遅く、まだ満開まではいかない。

ーーー「音和、着いたよ。」
教えてくれたのは和ちゃん。
「ほ、ほんとっ⁉︎」
緊張で心臓の音が煩い。
ドクドクドクーーー
「悠くん、和ちゃん…!お願いっ!手、握って欲しい…」
「「いいよ」」
そう言って私の左手を悠くん、右手を和ちゃんが握ってくれた。幼い頃からこれをやってもらうと落ち着ける。
「ありがとう。」

「ここは学園内全体の駐車場なんだ。」
「そうなのね。」
だから駐車場だけでこんなに広いんだ…

「高校の入口はここから遅くても10分くらい。その先に大学がある。だから心配しなくても大丈夫。」
ここの学園内に来たのは初めてで、どこに何があるのかも分からなければ、敷地がどのくらいあるのかも分からない。

悠くんと和ちゃんに案内してもらって高校の正面門に到着した。門には“第19回中等部・高等部入学式”と書いてある。

「ここからは俺の友人が案内してくれるから。」
そう言った悠くんの顔を見ると
「大丈夫、優しい人だから。」
と答えてくれた。
しばらくすると、「おーいっ!」と声がした。
声の方を見ると綺麗な女性が近づいてきた。
この方は一体……

「音和、この人は俺の高校時代から友人の高瀬 千華(たかせ ちか)さん。ちなみにこの高校の日本史の先生。」
「はじめまして。高瀬です。あなたが花村くんと和が溺愛してる妹ね。よろしくね。」
「あ、花村 音和です。よろしくお願いします。」
「じゃ、後はよろしく。音和、案内してもらって。」
「はーい。音和ちゃん、行こっか?」
「お願いします。」

悠くんたちと別れると校舎に向かって歩き出した。





【つづく】




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