今回も、(後輩君調べ)ミニ四駆の「実証を兼ねた力学的解釈」をしてみました。


ミニ四駆をしている人なら基本中の基本、「ジャンプ直後の姿勢」について。


ジャンプ後の着地場所がストレートコース上ならまだいいけど、コーナーの入口だった場合、前上がり姿勢(姿勢については、前回の「ミニ四駆(13)」を参照)で着地すると、後輪がコース内に入っても、前輪が着地する時にはコースの壁に乗っかる可能性が高くなり、コースアウトの原因となるため、前下り姿勢で着地するのが理想です。


そのためには、まず、コースを走らせて、ジャンプさせて、姿勢を凝視する(動画で撮る等)ということが必須…


と、思われている、そこのミニ四駆キッズ達のお父さん!


ミニ四駆を買って、開梱して、説明書通りに作っただけのノーマルマシンなら、姿勢も何も、そこまでスピードが出ないので気にする事はありませんが、「子供を喜ばせるために」という建前を前面に押し出して、モーター交換をした結果、コースアウト連発して困り顔のお父さんへ。


(ローラーやブレーキの設定もありますが)前下りの着地を目指す簡単な方法があります。


用意するものは、

キッチンスケール(料理用のデジタルはかり:0.1g単位が測れるもの)と、キッチンスケールと同じ高さの台(本でも板でも可)。

あと、電池を乗せたミニ四駆。


①キッチンスケールの横に、台を並べて置く。

    ※キッチンスケールに当たらないように。

②前輪をキッチンスケールの真ん中に、後輪を台の上に置く。

    ※キッチンスケールと台を跨ぐように。

③キッチンスケールに表示された重さを記録。

    ※前輪側重量。

④ミニ四駆の前後を逆にして乗せる。

⑤キッチンスケールに表示された重さを記録。

    ※後輪側重量。


片軸の場合、FM-A以外は、③より⑤の方が重い傾向です。

まぁ、モーターが後ろにあるので当たり前ですが。


この後輪側重量が重いと、ジャンプ時の姿勢が前上がりになります。

※ちなみに、③と⑤の合計は、マシンの総重量と同じになります。


なので、ウエイト調整で、前輪側重量が重くなるようにします。


後輩君のVZの場合だと、



後輪側75g、前輪側80gと、5gほど前輪側が重いです。

私のFM-Aの場合、


後輪側80.3g、前輪側89.4gと、9gほど前輪側が重く作られています。

もちろん、ブレーキを駆使することで「ジャンプ時に失速させる=前下り姿勢になる」のも有りですが、そこには「知識と経験」が必要。

それよりも、「マスダンパーで前輪側重量が(一定量)増えると、後輪側のマスダンパーが不要になる」等の(理屈を知らなくても)漁夫の利を得る可能性もあります。

早い「だけ」のマシンは良く見かけますが、結局コースアウトして完走出来なければ、「早いマシン」とは言えません。

まずは、簡単なところから見直して見ましょう。