こんな育て方をされたのに
いえ、こんな育て方をされてきたから
他の人から見れば、私と母は とても
仲の良い親子に見えていたと思います
私は母の事を、辛い人生を生きてきた
正しい人だと、ずっと思い込んでいました
幼い頃からそう聞かされて育ってきたから
大人になるにつれ、母は変わっていて
ワガママな人だとは気がついてきました
外の世界を知り始めたから
それなのに
母の言う事を聞き
母を守らなければいけない
母を怒らせてはいけない
母の気持ちを考えなければいけない
母を幸せにしなくてはいけない
思えばこれが、私の基本でした
刷り込みなのでしょうか
私はそこまで愛情に飢えていて
辛くても必死で、母に愛されたくて
思考を停止させてたのか
母の考えと違うと怒られていたので
自分の本当の気持ちを抑えるのが
普通になってしまっていたからか
確かに過去の私は、母に一生懸命だった
そうしてると母は、機嫌が良かった
母が機嫌が良いと、私も安心できた
母は、1人で子ども達を育てあげた
立派なシングルマザー
親を悪く言うなんて
親には感謝しなければいけない
あなたの想い過ごしではないの
子どもを愛さない親なんていない
未だ そんな世の中
こんな私たちは、他の人から見たら
とても仲の良い親子
友達のような親子
に見えていたでしょう
優しい娘 いつも母の事を気遣って
育ててくれた事に感謝して
母の希望を叶えたくて
母が寂しくないか、楽しいか
欲しいものは 行きたいところはと
持たなくていい罪悪感の中 考えている
一見、仲良し親子がいたら
母親に一生懸命すぎる娘がいたら
大なり、小なりはあっても
もしかしたら
私たちのような関係かも
知れません
