もう随分前の、落合恵子さんの講演会での言葉を ふと思い出していた。
『老いて行くことが「怖い」と思う社会にしてはならない』
その言葉が、急に私を打つ。考えて見れば不思議だ。
私はボランティア活動を活発にしてはいたが、福祉関係の職業に就くことは考えなかった…。
死の淵を見なければ…。
そうそう、落合恵子さんの言葉から何十年。日本は見事な超高齢社会になり、正に老いることが「怖い」社会になってしまった。
現場にいる私たちも、特別養護老人ホームには、正直なところ違和感を持ちながら働いている。
老人福祉の基本は在宅介護であると私は考える。
教科書みたいですいません。
特別養護老人ホームも悪いところばかりじゃない。
先月まで在籍していた職場は、職員一人ひとりのクオリティーも高く、サービス提供の質は頗る高かったと自負していた。
ちょっと横道に逸れるが私が以前勤務していた、福祉畑でしか世界を知らない職員たちとよくもめた。
なぜか。福祉畑でやってきた職員は福祉とボランティアを勘違い?間違えている?
自分たちはとても崇高な仕事をしている、と考えていた。
だから私のように、はなから対象者を「お客様」のように考え「サービスを提供する」と表現することにかなりの違和感を感じていたらしい。
それも、今では笑い話か。オールドタイプの皆さん、元気かなぁ。
そうです。在宅介護です。老人ホームはあくまでも身寄りない方々の最後の砦であって、家族が元気でいる、または介護可能な状態にあっても、老人ホームを選択する…。
仕事をしながらの介護は想像を絶する負担が襲う。しかし、介護を受ける方々が住み慣れた場所で介護を受けるのが自然だ。
現行の日本の福祉形態はいびつだ。国や地方自治体が本気で改革しなければ更に「老いることが怖い国」になるだろう。
現場の人間として声はあげてゆく。しかし、政治の領域までには…。
歯痒い。職員の給与や待遇改善も急務だ。
今の政府では何年かかっても「怖い」社会が続くだろう。
これから。