砂の器をリアタイした。

私の生まれた町は田舎だったから
小さな映画館しかなかった。
その映画館では【砂の器】を
『これが最後の上映です』と銘打って
毎年毎年上映していた。
そうまるで、
3年ぐらい閉店セールをしてる洋品店の様だ。

そこで見た加藤剛の砂の器は圧巻でした。

だから、その後に何度か
ドラマ版はあったけど途中で飽きて
他の事を始めたり、
第1回しか見なかったり…

それが今回、
ガッツリ見ちゃいました。

最初は、この話のトリックのキモである
方言の部分が割と序盤に出てきたから
えっ?とは思ったけど
(ちなみにドラマに出てきた国立国語研究所は息子が方言→標準語のバイトしてました。就職したかったみたいだけど壁は高かったぜショボーン)
犯人、刑事共の
心の葛藤を更に強調したかったみたい。

そのせいかな?和賀英良に感情移入。
梨絵子が自殺した後、号泣する英良に
もらい泣きだよ。ええいあぁだよー

英良役の中島健人くんのドラマは
ドロ刑でのコミカルなイメージが
あったんだけど…
こんなダークな役もこなせるのね。

特に三木氏を殺害するシーン。
堕天使ルシファーかと思ったよ。

そうそう。三木氏と言えば…
このドラマのキャスティングで
唯一?だったのが三木役の高嶋弟。
善人を絵に描いたような三木氏。
高嶋弟だと絶対裏の顔がありそうだもんw

ラストシーンで千代吉が
英良を知らないと言うシーンは
同じく松本清張の【鬼畜】の
オマージュなのかしら?


原作にあった
ハンセン病の差別や偏見が使えなくて
それ以降のドラマ化では親子放浪の
理由付けがイマイチ弱いと感じていたから
今回の理由は説得力もありましたね。

再放送されたら是非見てほしいドラマです。