「学生最後の思い出に 綺麗なものを見たいね」という
キミの誘いで 車を走らせた あの夜
ライトアップされた 作られたものじゃ物足りなくて
明かりの無い石段を 上り続けた
肌をさす冷たい空気に 言葉数が減り始めた時
真っ暗だった目の前の世界に
ボクとキミの影が浮かび上がった
空を見上げると 雲の切れ間から
大きな満月が 真っ白な光を放ち
また 雲の中に吸い込まれていった
本当に一瞬だけ 月の映写機が映し出した
美しすぎる画は
カメラに収めることは できなかったけれど
「この不意打ちは ヤバいよね」と笑う
キミの声と共に
ボクの心の中に しっかりと刻まれている
そう ボクとキミだけの
宝物 なんだ