私の幸せ健康LIFE♡が翳りを見せ始めた頃、ちょうどお付き合いをしている人がいた。

 

 

美容関係のサロンを経営している3歳年上のエヌ氏。彼もバツイチだったし、最初の頃は気が合った・・・ように思えた。

 

 

ただ、彼は超がつく恋愛体質だったのである。

 

 

いつでもどこでも連絡を取り合い、お互いの存在を常にアピールしたがった。もちろん仕事が終われば、職場の前で待っている。

 

 

ベッタリ・ビッタリ一緒にいたがり、少しでも私が1人の時間を持とうとするとそれはそれは嫌がった。why.

 

 

それでも私がそれを強行すると、『もう一緒にいても仕方ないよね』『別れよう、もういいでしょ』(?)などと、ちょっとよくわからないことを口走り始める。

 

 

最初の頃こそ引き留めてご機嫌を伺っていたが、数ヶ月も続けてそうだと慣れてしまうし、正直疲れてきた。

 

 

1年経つ頃には、彼の発作が始まった時にもういいやと思ってしまい『そうだね、別れよう』と決断。彼はなぜか激怒して帰っていったが、私はほっっとした。

 

 

彼の尊厳を守るために書き加えておきたいが、彼は頭も良くとっても優しい気遣いができる良い男である。収入も高い。だが、基本放っておいてほしい私とは合わないというだけなのだ。

 

 

だがしかし。だがしかしである。

 

 

数日後、我が家のマンションエントランスに彼がいるではないか。言葉を失う私とニコニコの彼。『え、どした?』と聞いたら、『何が?連絡くれないから来ちゃった』『え??別れたよね』『いや?あんなのコミュニケーションの一環でしょ?』

 

 

・・・こういう場合はどういう対応が正解だったのか今でもわからないままだが、そこからまたしばらくお付き合いすることになった。うんざりはしていたが、嫌いではなかったので・・・。

 

 

しかし、少し話し合いをし、私は1人の時間が必要な人間なんだということを理解はできなくても良いから、知っていてほしいと伝えた。でも。価値観が違う男女がベッタリ一緒にいるのはなかなか難しいことを私は身をもって知っている。

 

 

最初の頃は理解を示したかのように思えた彼だが、やはり我の強さが出てきて私の時間をコントロールしたがった。もうそんなのは心底お断りだった私は別れを告げたが、納得してくれず、お別れまで半年以上の年月がかかってしまった。

 

 

彼が結構な情熱家だったこともあり、穏便に別れたかったのだ。幸い、彼の価値観に見合うヤングなステディーが現れたようで本当に助かった。氏神様に、どうか2人が結婚しますようにとお参りも欠かさなかった。

 

 

その後私は引っ越し、新しい生活を初めていたが、見覚えのある番号から着信があった。

 

 

・・・お参りが足らなかったか。お賽銭ケチったからかな・・。出ないと着信が数十になる恐れがあるので、とりあえず話を聞いてみた。

 

 

どうやら、ヤングな彼女とは彼女の嫉妬深さからお別れしたようだ。携帯の女性と思われる番号を全消しされたらしい。私のも消してくれたらよかったのに・・・なぜ登録名が出会ったBAR名なのか。

 

 

時間を持て余したのか、復縁要請がすごかった。自宅は引っ越ししたが、勤め先は変わっていない。会社が入っているビルがバレているため、出待ちエブリナイトの日々が始まった。こんなことをしていても、彼の会社の売り上げは伸びているから不思議である。

 

うんざりだし、お断りだし、もはや嫌いだし、どうすれば嫌いになってくれるのか考えたりなどしたが、彼は無駄にガッツがあった。自宅を知られるのも時間の問題である。

 

 

そして私は知っている。こんなんじゃストーカーとして警察は動いてくれないことを。郵便物を盗まれたりした証拠などがあれば話は別だが。それはもう経験済みの事実であった。

 

 

この頃になると、ストレス耐性のない私の体に不調が出た。上半身だけ、心因性の蕁麻疹が現れたのである。もの心ついてから初めての蕁麻疹だったので、それは慌てた。そして、その紅いぼこぼこにステロイドを塗るしか治療法がなかった。

 

 

蕁麻疹は消えなかった。全てが彼のせいとは言わないが、おおかたアイツのせいである。

 

 

正面切って彼と話をした。しれっと逃げ切れる気がしないからだ。でも、思ったように話し合いは進まなかった。

 

 

もう疲れた。もう嫌だった。あなたはこの蕁麻疹を見てなんとも思わないの?彼からの答えは『それすら可愛い』だった。彼への感情が嫌悪から憎悪に変わった。

 

 

刑事事件になる前に会社をやめ、友人の伝手で海外の貿易会社に転職をした。横浜の中央郵便局から、恨み言を綴った手紙を彼宛に出したのは今でも余計なことだったと自覚している。反省。