Boys Go | As Tears Go By ~涙あふれて~

Boys Go

先日ちょっとした事件がございました。

とある男の客人が朝まで床で寝やがりまして、
その豪快ないびきと図体に、メラメラといたずら心が燃え上がり、
シャツをめくって体のいたる所にワタクシのサインをしてやったのであります。

そやつが目覚めた時、
「寝やがったから、ありがたいサインをカタカナバージョンと、
ひらがなバージョンと、ローマ字バージョンで入れといてやったぞ」と
言ってやりましたところ、体のしるしを確認し始め、
「背中だけが見えない」とぬかしたのでございます。

そこでワタクシは、カウンター越しに写メを撮ってやろうとしましたところ、
あまりきれいに撮れないので、カウンターから出て、そやつのところへ行きました。

するとそやつはご丁寧に、上半身裸になり、背中をこちらに向けたのですが、
小刻みに奇妙な動作をしやがるもので、ピントが定まらず、
「動くんじゃない!」と、ズボンを後ろから引っ張って、
引き寄せようとした時に、携帯が鳴ったのでございます。

昼の仕事の大切な電話だったため、
笑いを堪えながらまじめな顔で話をしておりましたが、
なんとその時、酒屋の空き瓶回収のお兄ちゃんが、
「おはようございま・・・」と入ってきたのです。

上半身裸の男のズボンを引っ張りながら、
真面目な顔で電話をするワタクシの顔を見て、
お兄ちゃんは一瞬絶句したのでございます。

まさかのタイミングに、3人の目は泳ぎまくり、
お兄ちゃんはそそくさと店を後にいたしました。

電話が終わってからそやつに、
「お前のせいで絶対ヘンな風に思われたぞ」
と、申しましたところ、
山下清のような体型をしたそやつは、
「フフフ・・・しかもデブ専だ!」とぬかしやがりました。

これまで「おはようございま~す」と元気に戸を開けて入ってきたお兄ちゃんは、
次の日から、コンコンコンとノックをして入ってきてくれるようになりました。