
10代~20代半ばに掛けて、僕は女性が総てでした。
常に異性と遊んでいないと、自意識を保つ事が出来なかった。
幸いな事に、余り不自由はしませんでした、まるでノルマをこなす様に女性と関係を持ち続ける毎日。
何度も書いている事ですが、僕は何も出来ない人間。
だからせめてもの自己表現が「自分は女性にモテる」この一言でした。
いや、寧ろ自分はモテるんだ!と言い聞かせる、に近いかな。
徹底して、堕落した日々、何も出来ない自分に自信を持たせるには他に方法が無かったのです。
無職でした。
誰もが必死に働いている、僕よりもお金も持っている。
しかし、実際異性にモテるのは自分だ!
ってな具合でして。
女性の気持ちは解りませんが、人間は誰もが異性との交流がキーパーソンになる事は間違い無いと思っております。
でもね、それって結局は自分をブランド物で着飾っているのと、何ら変わりありませんよね。
つまり、高価な貴金属や車を乗り回す。
世間一般から見て、美しい女性を連れて歩く。
これはほとんど同じ事。
そもそも自信が無いからこそ、高価なブランドを着飾り、人目を惹く。
何とかして視線を集めたい。
しかしそんな生活に僕はバカらしさを感じ始めました。
感情など持ち込まずに、女性と関係を持つ。
待って居るものは虚無感だけです。
感情を持ち込まず、と書きましたが、SEXは精神的な快楽の部分が大きく、心を傷付けやすい。
人に依って違うのかもしれませんね、でも僕の場合は多少なりとも情が入ってしまう=自らが傷付く。
もうそんな生活には終止符を告げました。
女性と二人で遊ぶ事など、もう何年も御座いません。
横暴な表現になりますが、充分過ぎる程に女遊びはしてきました。
今の僕には何がある?
何もありませんよ。
寂しい、その感覚すら失いました。
僕は孤独です、でも寂しくはありません。
格好付けた言い方をするならば、孤独を愛せる人間になれました。
例えば、趣味である釣りね。
1人で川辺に向かう、誰とも関わらない。
他には読書。
1人で部屋に籠って読み耽る。
孤独な自分に酔って居るのかもしれませんね。
そもそも、僕は幼い頃から友達などほとんどおりませんでした。
1人で生きてきた訳ではありません。
家族や知人にも世話になってきました。
でもね、自分は1人で生きてきたんだ、この自惚れは未だに心の片隅からは消えません。
時々思います。
心底愛せる女性が現れたら僕の人生は変わるのかな?