俺たちの東京都知事・小池百合子さんが過労で入院してしまわれました。

 どこの病院か知りませんが、入院先の病院の岩戸の前でみんなで宴会して吉田沙保里さんが躍らないと出てきてくれそうにありません。ただでさえコロナ対応(の行き詰まり)や東京オリンピック開催(の行き詰まり)に都議会選挙で必敗と目される小池私党・都民ファースト(の行き詰まり)などもあって、さしもの歴戦の女帝・小池百合子さんといえどもご苦労が重なったのでしょう。

 ご体調が心配でなりません。まずはゆっくり休んでいただいて、また元気に復活して「7つのゼロ」とかいう大罪のような公約に向けて邁進していただければと願っています。

 そんななか、中央区民として小池百合子さんを心から愛する生田よしかつさんが凄いボールを投げて物議を醸していました。



 仰りたいことは分かるんですけれども、万が一、本当に過労で入院だったとしたら大変な暴言ということになってしまいますので、ここはおとなしく事態の推移を温かく見守るのが大人だと思っていた私が甘ちゃんなのでしょうか。

 確かに善良を持って鳴るヤフコメ民も手のひら返して小池百合子擁護一色となるなか、ツイ廃のアンチ小池が穿った見方をするのはいい加減にしろという批判も出そうな雰囲気です。

 3月ごろまでは東京都という五輪ホスト都市の知事として権限もないのに五輪をやめる機会を窺い、むつかしいとなるや自民党本部の皆さんと電撃的な国政復帰を目指してタイミングを練っているのかと思いきや、コロナ、五輪、都ファの三重苦からコペルニクス的なエスケープを華麗に決める好機を見定めていたとは恐るべし小池百合子先生。都知事としての週内予定されていた重要な会議が見事に全部飛んで関係者一同頭が真っ白であります。

 現場を担う人たちからすれば、文字通り旗振り役の総大将が大本営を捨てて敵前逃亡したも同然の事態であるわけですが、状況が状況ですので事情を知らない国民からすれば「大変なことになって、小池百合子さん可哀想」という劇甘判定となるのも仕方のないことなのかもしれません。

 実際、事情が事情で厳しいところまで追い込まれてしまっていたのもまた事実で、他方、一連の問題の種を蒔いて庭一面にミントが繁茂してしまった原因は紛れもなくここ一年余りの小池都政の見通しの間違いにもあります。去年のいまごろ、都内感染者34名ほどで東京アラートとか騒いで都庁が真っ赤に染め上げられ、20年7月5日の都知事選に向けて危機が演出されたのもいい思い出です。

 都知事再選から一年経たずに、本来であれば華舞台であるはずの東京オリンピックがままならず、不平と不満と不快に小池百合子さんが身を委ねていたのかもしれませんけれども、さすがにこの事態で過労で入院となってしまうのは何とも悩ましい。「サイコパスだ」と喝破する生田よしかつさんほど強くは主張しませんが、7月4日の投開票日を控える劣勢の都民ファーストの選挙応援ができないとなれば、大事なこの一週間をうまく雲隠れして同情票を取り、うまいこと何議席か拾えれば良いと考えていると思われても仕方のないことです。

 さすがに東京オリンピックの開幕まで一か月余りのこの状況で、本当に健康状態の悪化とともに都知事職を辞するなんてことがあれば、女帝・小池百合子さんの政治生命も終わりを迎えるのでしょうが、いまこのタイミングできちんと理由つけて入院というのは「ああ、小池さんはやっぱり上手いことやる人なのだなあ」と思わずにはいられません。

 ともあれ、一週間もすれば都政に復帰する見込みとのことなので、小池百合子さんの快癒をお祈りしつつ、東京オリパラ後の解散があるのかどうか、任期満了に伴う衆議院議員選挙なのかどうか、自民党総裁選に向けて何が起きるのか、目を凝らしていきたいと思います。

 ま、こうやって小池百合子さんの記事を書いていること自体、アテクシに注目することを目的とした一連の行動がまんまとハマっていることの証左でもあるのですが、さすがにこのタイミングで都知事が入院までしちゃったらツッコミ記事にしないわけにはいかないでしょ。

 すごいね。ほんとに。