河井克行さんが法務大臣職を早々に辞任。後任は森まさこさん、元少子化担当大臣。

河井法相が一部報道受け辞任 後任に森まさこ元少子化担当相 | NHKニュース   https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191031/k10012157951000.html

[引用] 31日発売の「週刊文春」は河井克行法務大臣の妻でことし7月の参議院選挙の広島選挙区で初当選した自民党の河井案里氏の事務所がウグイス嬢13人に法律の上限の2倍の日当3万円の報酬を支払っていたなどと報じています。--ここまで--

 菅原一秀さんが、経済産業大臣職を早々に辞任。後任は梶山弘志さん、元地方創生担当大臣。

菅原経済産業相 首相に辞表提出 | NHKニュース   https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191025/k10012147781000.html

[引用] 24日発売された「週刊文春」で、今月、菅原大臣の地元の支援者の通夜で、秘書が香典を手渡したなどと新たに報じられました。こうした中、菅原大臣は辞任する意向を固め、25日朝の閣議のあと、総理大臣官邸を出る際、安倍総理大臣に辞表を提出したことを明らかにしました。--ここまで--

 で、萩生田光一さんが文部科学大臣として「身の丈」発言をしてしまい、不適切であったと発言撤回して改めて陳謝するも、決定がほぼ決まっていた大学入試における民間英語試験は導入が土壇場で見送りに。

“身の丈” 発言撤回し改めて陳謝 萩生田文科相 | NHKニュース   https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191029/k10012154631000.html

[引用] 萩生田文部科学大臣は、大学入学共通テストに導入される英語の民間試験をめぐって「身の丈に合わせて頑張ってもらえれば」などと発言したことについて、発言を撤回したうえで「私の不徳の致すところだと反省をしている」と述べ、改めて陳謝しました。--ここまで--

 さらには、地方創生担当大臣の北村誠吾さんが、国民民主党の森ゆうこ議員の質問内容漏洩に関して。

「内閣府から漏えいなし 質問通告受けた民間人が第三者に伝えた」地方創生相 | 注目の発言集 | NHK政治マガジン   https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/24555.html

[引用] 国家戦略特区をめぐり、政府側に通告した質問内容が委員会の前に外部に漏れていたと、国民民主党の議員が指摘していることについて、北村地方創生担当大臣は、質問通告を受けた民間人が第三者に伝えたもので、政府の対応に問題はないという認識を示しました。--ここまで--

 んで、今回の「桜を見る会」問題。『サクラチル解散』的な雰囲気になるんでしょうか。

桜を見る会 安倍事務所が案内文|NHK 山口県のニュース  https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20191113/4060004276.html

[引用] 
総理大臣主催の「桜を見る会」について、NHKは、下関市にある安倍総理大臣の事務所名で作成された、地元関係者に参加を募る内容の案内文を入手しました。
文書には、会の前日に東京での観光ツアーや夕食会などを行うことも記されているほか、飛行機やホテルの手配が必要か確認するアンケートも含まれ、地元事務所が支援者などの参加をとりまとめていた実態を伺わせています。--ここまで--


 まあ… 私が書くのも何ですが、それなりに関係の深い議員さんや秘書さんから「来ませんか」と声はかかっても、私たちのような書き物の仕事もやっている人間からすると「迂闊に政権に近しいイベントでにこやかに写真でも写ろうものなら、それが理由で大事な人から情報が取れなくなってしまう」わけですので、基本的には「ありがとうございます、ただ所用もあるのでまた次の機会に」とやるのが普通だと思うんですよ。

 ましてや、今回は安倍晋三総理が自らの事務所を挙げて関係先に声をかけ、盛大にやっていたのですが、私も今回の報道が出るまでアレは税金が使われているイベントであったとは知りませんでした。

 そして、一連の話は政権中枢のお友達に対する優遇・配慮や贔屓の問題も含むので、長きにわたった安倍政権の運営はかなりの部分がこのような側近政治に拠るものであった事情の集大成のようにも見えます。

 一連の政治家・閣僚のスキャンダルからの辞任劇も、この「桜を見る会」も、あくまで政治家の資質に関わるものばかりであって、あまり政策論とか、国民の生活に具体的にヒットするような問題ではないのですが、政権を倒したい野党側もここでつつかないわけにもいきませんから、うまく倒閣にもっていきたいのでしょう。

 ところが、与党は日本社会全体の天皇即位歓迎モードで内閣支持率が横ばいから連れ高になり、概ね順調な支持状況があります。一方、野党はれいわ新選組の消費税減税政策の強硬な主張などもあって、リベラル勢力が一枚岩で頑張っていけるという雰囲気ではないのは気になります。候補者調整はできたとして、政権批判票の上積みがどれだけ掘り起こせるのかは、ちょっと微妙な感じでもありますし、日本国民は(本当にそう思っているのか、単に騙されているのかは別として)消費税の引き上げそのものにはそれほど反対しなくなっているという状況でもあります。

 で、俄然解散もあり得るよねって話が広がってくるわけですけれども、年末から年始にかけて日本経済も猛烈な不景気になる危険性が見え始める前に選挙やって安定政権を作っておこうというモチベーションでもあるのかもしれません。

12月8日、12月15日「解散総選挙説」の衝撃|山本一郎(やまもといちろう)https://note.mu/kirik/n/n07aed525cd2e

 また、安倍晋三さんも伝え聞く限りでは政権最後の偉業(レガシー)として、2020東京オリンピックの後に、やはり憲法改正にいまなお強い意欲を示しているとのことなので、勝てそうな戦いをまずはきっちりと勝つ、という作戦に出たとき、その結果は確かに国民の民意であったとしても、果たしてそれは国民のためになるものなのかは良く分かりません。

 与野党が立てる新人の人選に入り、資金をかき集めている状況になってきて、目先のことに拳を振り上げるところまでは仕方がないにしても、なんかこう、国民にとって大事な政策もなければ国家にとって策定しなければならないグランドデザインもはっきりしない状態が続くのでは、ちょっと困ったもんだなあと思わずにはいられないんですけれども。


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