病み上がりではありますが、記念ですし、お世話になった幼稚園関係者の皆様や父兄の方々にも最後のご挨拶をしたいと思って幼稚園卒業の修了式へ夫婦でいってきました。

 園長先生の四季をモチーフにした心地よいお話や、来賓の方々のご協力もあって(いろいろあったけど)無事に長男が卒業できたのだなと、感動したというよりは感慨深く感じるわけです。あんな小さかった長男がねえ。いまでは一張羅の子供スーツ着て走り回っているわけですよ。

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 途中、君が代斉唱になりましたので、心を込めて歌いましたところ、力が入ってしまったのか園児がみんなこちらを振り向くというハプニングもありましたが、つつがなく式典は終了し、少し懇親をして、3年間の長男の成長や苦労話、思い出話で盛り上がるわけであります。修了証を千代田区から頂戴した筒に入れて持ち歩く長男もどことなく誇らしげです。その直後に次男三男と綺麗な筒の奪い合いに発展するのは山本家の定番ではありますが、こういう賑やかな状況もいつまで続くのでしょうか。

 成長した子供を見ながら、この3年間私はどうしていただろうと思い返すこともあります。まあ、順調に心技体揃ったおっさんとして円熟期を迎えておるわけですが。いつもは薄手のメイクで可愛らしい感じにしている家内も、今日は久しぶりにおめかしをして、いつも以上にいい雰囲気になっていました。こんな人と一緒になれて幸せです。晴れの場って、人生の節目にはどうしても必要なことなんだな、と改めて思うわけであります。

 私としては、とっても元気で厄介な長男を、いろんな意味で「人間」にしていただいた、ということで、幼稚園には本当に感謝しています。ここから家庭がきちんと引き継いで、この子を「人物」にしていかなければならないという想いで一杯です。地元ではない小学校に行くこともあり、慣れ親しんだ園舎と共に遊んだお友達ともしばしのお別れになってしまうけど、長男なりにたくさん遊んで、たくさんわがままを言って、やりたいことを自分で見つけて進んでいって欲しいと願っています。

 自分の幼稚園時代、36年前だかを振り返ってみて、やっぱりいろんな思い出が詰まっているし、あのころ習った水泳も自信になっているし、先生から言われたことも園児とお庭でやった相撲ごっこもいまでも記憶の現役です。自慢の上履きが友達と被ってしまって、ほかの子と違うものがいい! と泣いた幼児時代の人間性は、おっさんになったいまでも私の性格のど真ん中に生きています。

 いまだに「あー、同じ幼稚園だったんですか!」「後輩やんけ!」みたいなことが楽天イーグルス方面で発生することもあり、地縁の中で暮らしていくだけでなくいろんなところに人の絆が織り成すものがあるんですよね。

 子育てしているというよりも、むしろ、子供の成長に合わせて、自分が歳と共に忘れてきたものを取り返す旅路のようにも感じます。
 改めて、皆さん卒園おめでとうございます。全てのものに等しく神の祝福がありますように。