多用につき、手短になりますが、ノイジーマイノリティがネット選挙のあり方を決めているという話で。



 そのうちネット調査会社やY!Jがとりまとめて出すかもしれませんが、こちらの把握している限りでは、ネットでの発言でいえばハゲ>元帥>放射脳殿>家入>アカの順であります。



 文節評価などを加味して、ネットで好感度をもたれている順でいえば元帥>家入>ハゲその他なんですが、事前投票の出口調査を見る限り、ネットでの声はまるで反映されておらず、タモガミ元帥は磐石の4位力を発揮、家入に至っては単なる泡沫です。


 この状況を見て、ネット選挙は残念、という声が聞かれるようになってきましたが、確かにノイジーマイノリティがネットで喧伝しているほどには得票しない現象だけみてネット選挙がクソだというのはちょっと早計じゃないかと思ってます。



 一連のデータに、政治参加への関心度と発言者のKloutを被せてみると、結構いろんなことが分かるのではないでしょうか。家入が題材として適切だと思いますが、すでにネットでは一定の評価者を確保しているものの、本来であれば基盤となるべき20代、30代からの得票比率はアカ以下になっています。つまり、家入が「政治的な弱者である若者の声を政治に反映させたい」とまともなことを言ったとしても、肝心の20代、30代で政治参加に関心のある層は、候補者の年齢が60代、70代でも、家入よりも政策に安心感のある候補者を選ぶ、ということです。



 結果として、相変わらず家入一真の支持層は投票しない34歳以下の層がメインになっており、ここがキングオブ泡沫のマック赤坂と真正面からバッティングして、新旧泡沫大戦状態になっていることは言うまでもありません。



 元帥や家入がまったく風を起こせなかった理由は、政策や人物ではなく、両輪であるはずの従来選挙手法とネット選挙のバランスを欠いたことに尽きます。しかも、選挙戦終盤にさらに失速しているように見えるのは、選挙期間の2週間ですら有権者の興味を惹きつけることができていなかったということも意味します。試金石は、元帥が得票総数に対して8%以上の票を獲得できるかじゃないでしょうか。



 おそらく、ネトウヨと極左の固定票というのは、ネットでの存在感に比べて圧倒的に少なく、波及効果も乏しいということになりましょう。ただ、だから無意味なのだ、味方にするに足りない連中だというのではなく、首長選や小選挙区のような椅子一個を目指す選挙にはそもそも不向きというだけの話です。必然的に、街頭や商店街巡り、ポスター貼りといった「当たり前の従来の選挙手法」をしっかりやった上で、ネット対策についても然るべき配慮を行う、というスタイルが統計的には一番浸透する選挙活動なのだという当然の結論になるわけですね。



 どこぞの幹事長が、選挙期間中に関わらず30万人と握手できて初めて磐石な選挙基盤ができると喝破していましたが、知名度だけでもネットだけでも駄目で、都市部であるからこそ地道な選挙活動とそれを支える組織作りが大事だ、ということは良く分かったのではないでしょうか。



 ただ、個人的にはハゲが都知事に就任したあと、すぐにスキャンダルに塗れてせっかく座った都知事の椅子を返上することになりかねないのが心配です。大丈夫なのでしょうか。年内にもう一度都知事選やるぞ、とか本気で都民として恥ずかしいので、そのあたりうまく逃げられる算段を考えておいて欲しいものです。