ということで、無事アブラハム・ホールディングス社およびアブラハムプライベートバンク社ならびに関連会社(以下アブラ社)に関する報道が出たようです。一番槍を入れた日経はこれはフライングではないのかという気もしないでもないですが、アブラ社総帥・高岡壮一郎さんの奥さんを配置転換してまでネタを取りにいった日経グループの英断には頭の下がる思いであります。



アブラハム処分勧告へ 監視委「投資助言を逸脱」

海外ファンド無登録販売と判断

http://www.nikkei.com/markets/features/12.aspx?g=DGXNASGC02006_02102013MM0000

アブラハムPB社「いつかはゆかし」事業に対する公開質問状(訂正あり)(報告あり)

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2013/03/post-4ccd.html

【謹告】アブラハム社から公開質問状に対する回答はなし

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2013/03/post-b316.html

アブラハム「いつかはゆかし」の業法違反と誇大広告(有利誤認)について(修正あり)

http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20130818-00027346/



 一連のアブラ社に対する嫌疑については、「3. アブラハム社はハンサード社から積立商品の販売手数料を別会社で受け取っているのではないか?」でも述べておりますので、興味のある方はどうぞ。よくみたら、2013年3月なんですね。半年ですか、SESCは思った以上に早く対応していただけたようです、通常、一年半ぐらいかかってもおかしくない案件だと思っていましたので。


 なので、いろいろと温度が高まる気配は感じつつも、何かあるとすると来月ぐらいなんじゃないのと高をくくっていたら、突然アブラ社が炎上したのでこちらも少々困っておるわけですが、アブラ社の中の人曰く高岡さんご自身は本件処分が行われる報道と事実関係について激しく憤っておられるとのことで、これは金融庁からの処分が行われれば行政訴訟待ったなしという胸熱の展開になること必至です。



 もちろん、処分勧告が出るまでにいたった経緯は特段変わったものはないとのことで、聞く限りでは「これは黒ですね」「そうですね」「じゃあ処分勧告しましょう」という平和なノリであったと伝えられています。まあ、事実関係を知る人たちが総出で当局に寝返っているようですからな。



 細やかなロジックは、結構アブラ社側が後付けで云々抗弁していたようでして、当初の説明と食い違っている風に感じるのも見事ですね。



 これでしばらくはネット上でアブラ社の広告をぽちぽちする機会も減ってしまうのかと思うと寂寥感で一杯です。高岡さんも資格取り直して普通に営業すればそれで良い可能性も残されているので、涙を拭いて頑張っていって欲しいと思います。



 なお、海外にプールしてた金が裏金認定されて売上と判断されてしまったわけなんですけれども、さてこれはどのように納税されるのでありましょう。行政訴訟で突っ張っているうちに国税庁に突撃されて重加算税などという定番の展開とならないよう、高岡さん一同アブラ社の皆さまの奮闘を祈念しつつ、本稿を締めくくりたいと存じます。



 ご静聴ありがとうございました。高岡先生の次回作にご期待ください!