今年も出産など多々あり、それまでであれば神宮観戦30試合を毎年のノルマにしている私ではありましたが去年に続いて今年も神宮には足を向けられずじまい。野球スキーとしては忸怩たる思いの残る一年であります。悔しい。赤ちゃん小さいし可愛いので残りの試合も神宮に行ける可能性はゼロです。残念でなりません。



 しかし、その代わりといっては何ですが今年はデータ類を自力で整理したり、ウェブでの試合を録画してあれこれ観たりと、球場にいかなくても微妙選手のアレな感じを全身で受け止められる工夫を続けております。



 総論としては、いやー、今年のヤクルトは弱かったですね。小川采配がどうの、バレンティンが何だという以前に、コンディショニングから主力選手の低迷までスワローズらしさがあまり見られなかった一年でありました。宮本は引退するし。まあ、なかなか大きいのを打てない人を三塁手で起用し続けて聖域化するよりは、スパッと身を退いてもらったほうが森岡的には良かったんじゃないかと思いますが。


 やっぱりね、宮本はショートだったから良い戦力だったんですよ。ある程度、長打があり四球も選べる三塁手が中軸を打たないと、なかなかチームの攻撃力も上がってこないんだろうなあとセイバー的には感じてしまうわけです。なんだかんだでユウイチとともにダイナミックな帳尻を見せる川端がサードを守るようになって得点期待値もほんのり上がったのも見逃せないポイントかなと思うわけでして。



■主力のコンディショニング



 ヤクルトといえば故障、故障といえばスワローズというほどに故障者続出であった東京ヤクルトでありましたが、確かに館山由規山本斉その他主力の戦列離脱は本当に痛かった。その反面、元気なくせに大して働かない選手が出たのも誤算といえば誤算でした。



 石川村中赤川という生き残った左の先発3枚が総じてクソで、中澤にいたっては誰ですか君はという感じですし、昨年は大沼賞を受賞した増渕も戸田暮らし、松井光介は炎上で解雇待ったなし、バーネットはルーレット状態、ロマンはともかくラルーはなかなかのうんこであって、全面的に投手陣が崩壊しております。中継ぎに七條とか出てくると気が遠くなります。



 その代わり、若いライアン小川筆頭にドラ1石山、江村、古野、木谷、八木といったあたりが出てきて、松岡押本ら長年スワローズのブルペンを支えてきた戦力の疲弊を補ってくれてはいました。先発の穴は埋まらなかったけど、まあもうこれはしょうがないよな。荒木コーチは死ね。そのように思うわけであります。



 もっとも、荒木コーチを見ていると彼だけに責任を押し付けるのもどうかとは思いますけどね。でも荒木はもうちょっとどうにかならないんですかね。昔も球場で随分野次りましたが、いまでも試合をネットで観ながら「荒木、お前が投げろ」とか呟いてしまいます。



 打撃陣も、まあ調子が悪かったのは仕方ないにせよ、去年まで主力だった田中浩康と畠山が働かないこと山の如し、知らない間に山田やユウイチにポジションを奪われるという奇特かつ危篤な事態に陥りました。スワローズ、終盤ではショートが何と森岡と川島慶三の併用です。どうなってるんですかねえ。戸田に落ちていった畠山、知らないうちに故障して今季絶望になってるし。



 ほんとやめてほしいんですよね。バレンティン以外WARはゴミカスじゃないですか。代替がいないんだから弱くて当たり前です。ミレッジや相川のように試合中に故障しましたと言われたら分からんでもないが、シートバッティング中にわき腹が痛くなって今季絶望とか、打撃練習中に指が痛いので調べたら実は親指の靱帯が切れてるのが発覚して今季絶望とか、かなり本気で舐めてるんでしょうか。残念にも程度というものがあります。



 膝だ腰だ背中だと言われれば、ああ練習過多だったのねとか人工芝じゃしょうがないねってなるんでしょうが、試合中に金網に足が引っかかって故障して今季絶望とか、トレーナーの責任ですらないんじゃないかと思うわけですよ。チーム全体が運が悪いとしか言いようが無い。あるいはタタリか何か。ストレッチの時間を増やしても身体よじって肉離れで今季絶望とか馬鹿すぎて辛い。呪われているんじゃないかと思うんですよ、スワローズ。



 一説には、体幹重視の筋トレをやり過ぎて体重が重くなってしまったのだとかいろいろ分析されておるようですが、全体の練習時間が他球団に比べて突出して長いわけでもない以上、何か外部からは見えないファクターで故障者が出て、実績のある選手が突然のクソ化をするのだろうと思います。いずれどっかで戦線から離れた選手が、いないことでチーム全体の勝利期待をどれだけ引き下げたのかを分析したいです。



■飯原&ユウイチの残留力



 序盤クソだった飯原とユウイチが消化試合に突入してから獅子奮迅の活躍をし、豪快な帳尻を見せその類稀な残留力を見せ付けています。飯原とユウイチが頑張りだしてからもスワローズは順調に負けていますので、その意味では彼らが頑張ろうがそうでなかろうがスワローズは最下位であることに疑いはあまりないのですが、それでもゴミカスのままでクビになるよりはよろしいとも言えます。



 このままの調子で来年も頑張ってくれるという保障は皆無なので、田中浩康や押本松岡などとともにスワローズのトレード要員として君臨することもあるのかもしれませんが、いまのユウイチを欲しいと言ってくれる球団はあるのでしょうか。あれだけ打てば欲しいのかもしれないけど。でも来年絶対あかんだろうしなあ。



 そういえば、本来であれば畠山亡き後の5番ファーストは武内であるはずでした。去年も故障者連発していたときにセンター武内という謎のフォーメーションの立役者となっていましたが、今年は一瞬の輝きさえもそれほど見せずに完全沈没しております。



 また、野口も出てきません。解雇待ったなしの情勢でありましょうか。そうなると、藤本宮本は引退として、野口水田楠木水野松井光ラルーあたりがクビになってしまいそうです。まあしょうがないですね。またトライアウトで二束三文選手がスワローズのユニフォームの袖に腕を通すのでしょう。糸数とか有銘とか。とにかく頑丈な選手が欲しいですね。



■小川さん退陣



 最下位の責任を取って小川さんが退陣するそうで。お疲れ様でした。人心掌握もしっかりできているし、サボりがちなバレンティンや畠山をうまく操縦して試合に集中させるあたりは、マネージャーとして優秀だったと思うんですけれども、ここまでチームの戦力が整わないとなかなか浮上しないですよねえ。



 バレンティンの前でランナーが出てもバントして一塁が開いてしまい、期待の持てるバレンティン四球というのを何度も観てましたし、終盤は采配にも冴えがなかったかなという印象です。



 いずれにしても、古田監督や高田監督よりははるかに手腕は発揮できていたと思いますし、もう少し整備された戦力のチームでのマネジメントを見てみたかった気もします。なんか監督も荒木→宮本みたいなレールが敷かれているようにも感じるので、良い時期に退陣するんだなあという雰囲気のちらりほらり。



 いずれにしてもお疲れ様でした。