しばらく選挙もないし、どうせ野党再編で反自民勢力再結集のための主導権争いでしょ、ハイハイ二大政党二大政党あーやってらんねえという話なのかもしれませんが、みんなの党で何か起きております。



江田幹事長更迭か、渡辺代表は続投…みんなの党

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130806-OYT1T00205.htm



 みんなの党、人呼んで渡辺商店でありますが、本来であれば民主党の後釜を東はみんなの党が、西は日本維新の会が分け合って、緩やかな連帯を保ちつつ議席大幅増を狙うべきポジションだったはずなんですよね。その意味では江田憲司さんの考えていることも分からなくはない、というよりむしろ妥当なのかもしれませんが、店主である渡辺喜美の旦那のツラを立ててやるような方法のひとつも考えないとまとまるものもまとまらないのは当然であります。



 必然的に、番頭が手代丁稚を連れ、旦那を見限って出て行くストーリーしか目に浮かばないのが何だかなあといったところであります。旦那も番頭もいい加減プライドが高すぎるんや。


 ただ、常識的に考えて、50人もいない現状のみんなの党でさえ満足にまとまらない人たちが、反自民です政策本位といいつつ右も左も一緒ですといったような再編の中軸に来てまとまるはずもないと考えるのが道理かなあと思うんですよね。だって相手は日本維新の会と、民主党脱藩組ですよ。仲良くやれるはずがないじゃないですか。何か凄い求心力か、凄い資金装置でもない限り無理でしょう。



 本来は、反自民の旗頭はリベラル勢力が結成されるはずが、前回の選挙でもご存知の通り綺麗さっぱり左派勢力は無くなりかねませんので、与党自民は自称中道のやや右派、結集するはずの反自民勢力も自称中道のやや右派とかいって、これはもう大政翼賛会ですよ。もはや御用野党的な。むしろ、うっかり自民でリベラル的な思考をしている人のほうがよほど左派っぽくて素敵です。河野太郎さんとか。素敵じゃないですかそうですか。でも橋下徹さんがようやく「自分の人気には翳りが出ていて、全国区では通用しなかった」と感じ取ってくれたようですので、結局政党政治に経験も知見もある平沼赳夫さんを中心に維新の会の国政は切り盛りしていくのであればまあ予測はできるよねといったところでありましょうか。



 折も折、自民党も安倍政権の支持率が10%近く急落、しかもこれから「ナチス発言」の麻生太郎さんの余波もあって内閣改造待ったなしの情勢というのは実に微妙であります。政権の安定が国益に資すると考える私の立場からしますと、どういう形であれ重要政策をしっかり審議し継続的な政策実現をもって日本を立て直していく原動力になって欲しいと思うところです。



 なお、草刈場として人気スポット間違いなしの民主党ですが、海江田万里さんの続投が決まり、各地方組織に挨拶周りをしているようですが、「一年後に立て直しできなければ辞任」とかいう謎のダイイングメッセージをばら撒いており好感が持てます。



民主党の海江田代表、続投を表明 1年で再建できねば辞任

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-210110-storytopic-3.html



 去年12月の衆院選から8ヶ月経った参院選で立ち直る気配も見せず惨敗しておきながら、「あと1年もらえれば立て直せます」と主張する根拠が良く分かりませんし、「立ち直らせられませんでした」といって辞任したあと民主党はどうするつもりなの、海江田さんがクソみたいな手法で劣勢の党立て直しに失敗した1年8ヶ月後は炭になってるんじゃないかと思ってしまうわけでね。



 5日も不思議な事案が民主党で出ておりました。



「無責任だ」民主党内からも批判…3党協議離脱

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130806-OYT1T00319.htm



 まー離脱するんかなー、でももう少し議論が煮詰まって大義名分が世間的に分かりやすくなってからかなー、と思っていた矢先に膝から崩れ落ちた感じで、これも民主党的で微笑ましいです。



 で、どんな重点政策で党を立て直そうとしているのかと思ったら、いきなり松井孝治文学が前面に出ているわけですよ。何ですか、その「新しい公共」って。



民主党7つの重点政策「参院選マニフェスト」・「民主党政策集」の「新しい公共」についてご紹介します。

http://ow.ly/nF9S2



 この「いいね!」が8月6日14時51分現在で29しかないとかよぉ。分かりにくすぎて民主党支持者ですらどう評価していいのか困ってるんじゃないの。3年半の政権運営の中で失望した国民からの信頼を取り戻そうとするのであれば、明確な自己反省を前面に立て、自民党よりも分かりやすく、現実的で、力強いメッセージを帯びたものを少数出していくほうがいいと思うんですけどね。「元気に鎖国! TPP反対!」とか。



 選挙で公然と党の決定に反旗を翻した菅直人さんのことを、まあ確かに党結成の功労者だし元首相ではあるんだけど然るべき処分もできないようではあかんやろなあ、と思っております。



 小さくてもいいから党を残すんだ、いけてる政治家だけ残して遅滞戦術で頑張るんだ、ということであれば、海江田さんは独裁をやるべきなんです。選挙に強い党内有力者とちゃんと握って方針を策定し、党の方針はこれである、異論なき者だけ残ってくれ(もちろん政党交付金は我々がガメる)と言えば、党内綱紀は随分改善されるでしょうしねえ。



 やってる当人は真面目かつ真剣に取り組んでいるんでしょうし、それを部外者が報道だけ見て馬鹿にするのも良くないかとは思いますが、普通は立て直しって企業も政党組織も仕上がりに向けてロードマップを作り見積もりを立てていくものだと考えるので、それがイマイチ良く分からんというのはどうもなあと感じる次第。



 山本太郎さんはどうなるんでしょうね。誰か有識者の方、教えてください。