中国からは数年前に撤退はしているんですが、いまなお投資先や子会社で雇用している関係で、中国人・韓国人を雇用したときに起きる心理的なわだかまりやしがらみについてインタビューを受けました。







月刊プレジデント

http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2013/20130114/



 結論から言うと「よほどのことがない限り韓国人は雇用しなくなった」とか「領土問題については完全に話題として避けるか、または逆にそういう問題があると厳密に日々話をしてそういうマネージメントであると分かってもらうか」であるという内容で返答をさせていただいております。ただ、大量に韓国人、中国人を部下として、あるいは同僚として使っておられる方からするとまたニュアンスも大きく違うところかとは思うので、そのあたりはむしろ私も意見を伺いたいところではありますが。


 ところで、ちょっと前に同じプレジデントで伊藤忠の岡藤正広社長関連の記事がネットで面白おかしく取り上げられておりまして、これはこれで凄い話題になっていて興味深かったです。



「イクメン、弁当男子」は出世できないか

http://president.jp/articles/-/8136



 ここでも、めいろま女史が無双をしており、主にTwitterを舞台に炎上の中心でダンスダンスダンスという状態になっておりましたため、多くのヲチャーが天岩戸前で天照待ちをする神々のような感じで楽しかったです。また、後追いでしっかりJ-castも絡んできており、もはやネット界炎上案件の必勝リレーのような形になっており、限りない好感を覚えます。



プレジデントの記事がひどすぎと話題に

http://togetter.com/li/426738

「イクメン」「弁当男子」は出世できないのか 伊藤忠社長「変わった趣味」論が波紋

http://www.j-cast.com/2012/12/22159373.html



 もちろんこれを読んだ私としては「そりゃ当然仕事人間が家庭を顧みず働くのは当然という価値観なのは分かるが、社長という立場でそんな話を公言したら叩かれるのは当然だろ。どうせなら仕事も家庭も全力で生きろとか綺麗事だけ言っておけよこの正直者社長が」としか思わなかったわけですが、ただ来年のテーマとしては恐らくこういう「ブラック企業」的価値観と低迷する日本経済のパラダイムシフトのようなものが問われると思うので、岡藤社長ってマジ先進的じゃんとも感じます。







 何といっても、ブラック企業というのは単体で存在するものではなく、そういうブラック企業が業界に一社いるだけで、ブラックではない企業は利益率や利益を再投資に回して競争力を強化するという部分において劣後に位置することとなり、不当な競争力を持たれた会社を相手に戦うことを強いられます。結果として、業界全体がブラック化していくという現状になっていくのは当然で、その意味でも日本の労働行政というのは大きな岐路に差し掛かっているんじゃないの、という興論もまたありと言えます。



 それは、喩えとして適切かどうかは分からないけど堀江貴文さんの拝金主義的価値観への批判であったり、年越し派遣村といった、お金と労働、雇用をどう捉えるかというトレンドもまたあるわけで、そういう問題や議論を一過性のものとせず、政策面で本来は反映させていったり、社会的にどう是正していくのか具体的な行動を伴うアプローチにしていかなければならないのです。



 伊藤忠という看板を下げて何を前近代的な会社人間の価値観ご披露されておるのかという一面的な問題提起ではなく、就職氷河期だブラック企業だ辛く苦しいサービス業の労働のあり方の模索だといった、幅広いテーマで考えていったほうが個人的にはよろしいのではないかと思いました。



 もちろん結論はありません。引き続き楽しいネットライフをお楽しみ下さい。なお、メルマガは今夜発行いたします。よろしくお願い申し上げます。