3年使って愛着を持っていたiPhone3GSなんだが、別にどこも悪くないし、そのまま使い続けようと思ってはいたんだけれども、今日思い切って赤坂見附のソフトバンクモバイルのショップに逝って家内のiPhoneごとMNPしてauのiPhone5に乗り換えることにしたのである。



 それにしても、iPhone3GSは手になじむ重さといい程よい軽快さといい、とてもいい機体だった。どこに行くのも一緒だった。一時期はシールを貼ったりしていたけれど、何か年寄りが湿布を貼っているような物悲しさになってきたのでアクセサリーも全部外して剥き出しのiPhone3GSのまま使っていた。


 解約手続きをしていてショップの店員さんに言われたのだが、どうも3年数ヶ月使っていたらしい。解約手数料はかかったが、まあ一ヶ月か二ヶ月の使用料だと思えば些少の額を惜しんで契約をし続けるというのも合理的でないのでためらいなく解約した。事前の情報ではSBMのショップ店員さんは横柄だというような噂が乱れ飛んでいたが、私のことを担当してくれた店員さんはとても丁寧に対応してくれて、解約の旨を伝えた際に悲しそうに「電波が理由ですか?」と聴いてきた。咄嗟に「特に理由はありません」と答えてしまった。なんか「ええ、電波です」というのは事実と違うから憚られるし、事実関係で言うならば「SBMのiPhone4SやiPadは会社で開発用に何台か持っているので、自分用はauがいいや」と思い立っただけなのである。別に不満などない。ついでに言えば、ずっと使ってきたiPhone3GSでまったく不満はなかった。どうせちょっとしたスマホゲーと英語学習用のオーディオ機能にカメラなどお役立ちアプリぐらいしか使わないから。



 主力の通話用携帯はドコモを信じてGalaxyS2をいまだに使っている。いい加減、ガラケーに戻したい。なんだこのGalaxyの糞な感じは。通話中に落ちるんじゃない。ソフトバンクは繋がらなくて腹が立つが、Galaxyはせっかくドコモなのにどうしてこんなに不安定なのか。



 もっとも、現在死ぬほど不安定になったGalaxyだが、主たる理由は今年の冬にロシアを訪問した際、外套のポッケに入れたままにしてしまい、文字通り凍結させちゃったからだ。全面的に私が悪い。だが、ほぼ同じ環境でも私のiPhone3GSはいまなお快調である。かわいい。実にかわいい。Galaxyはガラケーに戻す決意を新たにしたが、やっぱりずっと使ってきたiPhone3GSは使わなくなるのが惜しい。



 だがもうすぐauのiPhone5が来る。来るというか来てしまう。いまこの感じている愛着も忘れて、iPhone5をいじりはじめたら使わなくなるiPhone3GSのことは忘れてしまうのだろう。あまり道具類に愛着を感じたことはないのだが、なんだこのiPhone3GSをじっと見ているときのざわざわした感じは。別にマカーではない、アップル信者でもない私にとって、別に携帯電話を新調するだけなのにペットロス前夜みたいな寂寥感を感じてしまっているこの沈滞は。本当なら新しいケータイが来てうきうきすべき状態なのに。なぜだか酒がまずいのです。



 いっそ、外だけ3GSで中だけ進化したりしないもんなんですかね。マトリョーシカ的な何か。まあ、iPhone3GSを手放すわけじゃないから、ずっとどこかにしまっておけばそれでいいんでしょうけどね。子供の遊び友達にしたり。



 というわけで今夜はセンチメンタルに酔っ払っております。気分が沈んでしょうがないから、どこか黒煙見つけて炎上煽りにネットを彷徨いにいこうかしら。