これは単なるマーケットリサーチではないかと思うのです。



ビッグデータ予測が16人中15人的中――AKB48選抜総選挙

http://business.nikkeibp.co.jp/article/nmgp/20120607/233038/?P=1



 もちろん、的中率が高いのは素晴らしいことですね。


 誤解があるとあれなんですが、youtube再生回数など目に見える数字をベースに解析をかけて結果を予測するのは選挙の出口調査に近いリサーチに過ぎないのであって、ビッグデータとは言わないと思います。ユーザーの行動分析の元となるデータを中途のマイルストーンで集積できる仕組みがあって初めてビッグデータであり、レコメンド・エンジンのような嗜好予測の胃袋に投げ込む餌にするわけですから。



 兵站ヲタである私どもからしますと、需要予測におけるビッグデータは進歩し続けており、現在ではデータセットさえきちんと揃えられればちょっとしたデータからでもそこそこの情報を引き出せるアプローチが出てきて、物凄く日々が楽しいわけでありますが… ただ覆面されたデータから読み取れる事象は数多くあり、むしろそこから創意工夫の余地が大量に生まれ、ひょっとするとビッグデータマイスターとかビッグデータクリエイターみたいな肩書きの人が出てくることすら期待されてしまいます。



 今回のようにイベントドリブンのものを精度高く予測するにあたり、むしろ外部から観測できる閲覧数や応援コメント数などといったデータと、それを含むメタデータだけで仕上げたという点をピックアップしないといけないんじゃないの? と思うわけであります。



 なので、「デジタルマーケティングコンサルティング会社のルグラン」以外がどこか予測をかけたのかどうかが分からないですし、私もAKBには小指の先ほどの興味もないのでどのくらいの難易度のものなのか理解できないわけですけれども、少なくとも絶対評価としては「凄いな。良くそこまでパラメータがセットできたな」という感じです。



 その技術を使って、miiixiiiのXデーとか予測して欲しいですね。