不肖、私も墓下で皆さんと一緒に踊り明かしたいと思います。



最高幹部2人が離脱、混迷ミクシィの前途(1)

http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/b3dbb1e900e567d34a3739096f9e8435/page/1/



[引用]競合他社を含む複数の関係者も、「身売り話は以前からある。ただ、現時点で入札が行われる予定はまったくない」と否定する。



 否定どころか報道を真正面から認めてしまっておるやないですか!! 東洋経済というのは酷いゴシップ誌ですね。もっとやってください。


 と冗談はさておき、記事中には「スマホ対応に遅れた」とサラッと書いておるわけなんですけど、スマホ対応に成功して売上を爆増させたガラケー会社は、結構な勢いでふるい落とされてきてしまっているのも事実なんです。情報サービス業の証券コードでスクリーニングをかけていただいて、直近業績や売上予測とガラケー/スマホ対応具合を見ますと、これがまた綺麗に株価が分かれていっているところなんですよね。



 もちろん、スマホブームに乗って売上を増やしているベンチャーや未上場も多いんでしょうが、役者の交代がやはり早すぎる局面になっておりまして、技術革新が業態進化よりも先に逝ってしまう、真面目に一個一個サービスを着地させている会社ほど埋没コストが重くて舵の展開ができないといったイノベーションのジレンマそのまんまの事態になっているのが興味深いわけです。



 mixiの場合はPCベースのSNSからガラケーへの進化に成功して、進化していったという点ではうまく回っていたんですけど、やはり情報の基点となるmixiニュースがY!Jと並列提供になったあたりから雲行きが怪しくなり、やがて豪雨となってmixiを社屋ごと押し流して漂流オフィスとなり、フィリピンの離島へと流れ着き「これから皆さんには殺しあっていただきます」とビートたけしが言い、最後に勝ち残った笠原健治社長が増水した用水路の様子を見に逝って流され、帝国陸軍最後の一兵としてボルネオからジャワ、ラバウルそして東部ニューギニアと転戦し、激闘の末に負傷し雌伏を期して洞窟に潜伏している間に終戦を知らず現地人に発見されたころには西欧文明にかぶれた日本へ「恥ずかしながら帰って参りました」と舞い戻る飛行機を降りるタラップを踏み外して顔から着地するギャグを見せるも翌日台風の来る中で元気に池田信夫と堤防へ釣りに出かける後姿が最後の彼の目撃証言となった。



 つまり、SNSはユーザー同士のコミュニケーションのサービスであり、そのコミュニケーションのあり方が物珍しいからこそユーザーが日常的に訪れデータを蓄積してくれるのがサービスとしての価値だったものが、webサービスや情報流通のあり方が変遷してくるとそれへのキャッチアップを進めない限り絶対に衰退する、というnifty-serveからの繰り返す歴史がそこにあるのだろうと思います。



 そして、一度没落したサービスがリニューアルしてもなかなかお客さんは戻ってこないことも… ただ、mixiは組織がクソだと業界で口を揃えて言いますが、それは収益の骨子が広告収入だったからであって、直接の課金収入を上げるために組織的なサービスを物流戦略のように送り込めるほかのSNS会社と組織の質を比べるのはお門違いだと思います。せいぜいいって、取り巻きがmixiアプリを食い物にしてたり、突然広告のレギュレーションが変わって孫請け的にはクライアントから突然案件がキャンセルを申し渡されて涙目だったり、そういう程度の話です。他の先行会社はサービスを金融の側面から判断していくことは旨いですが、組織的にイケてると本当に思っているんでしょうかね?



 そういうわけですので、mixiにおかれましては早くはてなを買収してください。