改めて「アホかよ」と思われる事案がこちら。



 もう遅いかもしれないけど、反対のパブコメでも大挙撃ち込みたいところでありますね。



電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法

の施行に向けた主要論点に対する意見募集について

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620112023&Mode=0



 要するに、世界的には太陽光バブルがすでに崩壊して、買い取り価格が14円とか22円とかなってるのに、日本では脱原発とかいう大義名分で42円とか三倍近い値段で20年間買い続けるとか馬鹿な政策を経産省と資源エネルギー庁が打ち出して、いい加減にしろ、というお話であります。



 せめて、FITは3年なり5年なりで改訂とするのであれば、スペインのバブル崩壊の先例に習う立場が取れるはずなんですけれども。


 要するに、ソフトバンクの孫正義さんらが民主党に頑張ってロビーをして、とにかく高い値段で政府調達をやらかそうとしているわけですね。いや、日本が太陽光「後発国」なので、産業育成や新しい再生エネルギーの産業育成に資する目的で、政策的に高値で太陽光電力を買い取りドライブをかけていこうという心意気は分かりますよ。



孫さんが触れたくない事実 2009年のFITを引用する理由

http://kettya.com/2012/log04269469.htm



 でもですねえ、スペインやドイツというすばらしい先行者がいるわけですよ。この轍を、日本が踏んでいいんでしょうか。そのまんま、同じ事例を実現することになりますよ。



スペイン「太陽光バブル」…巨額補助金目当て

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866922/news/20110713-OYT1T01177.htm



 私も門外漢なりに一生懸命勉強し始めておりますが、20年間固定の割高な買取というのは、引き下げが困難という点からしてももっと慎重な議論が必要なのは間違いありません。あるいは、暫定価格として、定期的な改訂ができる体制にしておかないと、現段階のコストに不透明なところが多すぎていけません。



[FIT] 買取価格を切り下げる困難さ

http://kettya.com/2012/log05179555.htm



 問題は、この政策を立案するにあたって適切なコストの割り出しが行われた経緯がなさそうであることです。



高すぎる自然エネルギー買取価格は業界を歪ませる

太陽光42円、風力23.1円・・・ 価格案決定の背後で起きていること

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1840



 結果として、一連の政策で日本人は電力会社を通じて年間6兆円近い割高な再生エネルギーをつかまされ、そのお金は電力会社の調達として太陽光パネルの運用会社へ逝き、それらは大概が中華資本の太陽光パネルメーカーに還流するという話になるわけですね。国際調達である以上、パネルが価格競争力のある中国資本から調達されることは仕方がないとは思いますが、明らかにバブルを起こすような調達価格とし、国民の社会資本を電力会社通じて海外にくれてやる必要はありません。



 なぜかお話として、またぞろ政商批判をされる孫正義氏のところへいっているのは興味深いところではありますが、孫さんがどうのというのは措くとしても、このような無謀な価格を設定して良しとする日本の政策決定過程というのはもう少しどうにかならないのだろうか、と思います。



 この辺の話はメルマガにも詳述しますし、多くの人が問題に気づいてパブコメで「もうちょっと価格引き下げるなり、固定20年とか言ってないで3年おきに見直すぐらいのものにしてくれ」と書いてくれると嬉しいです。



 ちとほうぼうあたって、もともとの42円とかいう金額を捻り出した委員会の人にはそのプロセスを聞いてみたいと思っております、はい。よろしくお願い申し上げます。



(追記 18:19)





パブリックコメントなんて書いたことがないよ、という方は、こちらの黒坂さんの記事をご参照。



パブコメのすすめ

http://japan.cnet.com/blog/kurosaka/2007/11/13/entry_25001552/