全国の200万人デスマーチファンの皆さん、こんにちは。

 2年越しのでっかいほうのプロジェクトは期日前納品とかして余裕ぶっこいていたと思いきや、4ヶ月のちっこいプロジェクトは凄い勢いで炎上して申し訳ない気分でいっぱいになりました私でございますが、スパゲッティが大きかろうが小さかろうが、こんがらがったら「かかる手間は一緒」ということを思い出すのに時間がかかってしまいました。

 珍しく、工数読みを間違え、また立ち直ろうにも役員一同納品やら新規開発案件の調整やら納税やらで東京から出払っていたということで、多方面に迷惑をおかけしてしまいました… 申し訳ございませんでした。
 議事録やら報告書やら読み返していて思ったんですが、やはり最初の工数計算を間違えてしまうと小さい案件のほうがバッファがない分、取り返しがつかなくなるという法則に改めて気づかされるのであります。かなり個々人が頑張って挽回はしておったのですが、改善のためにコストを突っ込んでもクオリティがなかなか上がらない、要求仕様のクリアに時間がかかるというのは当然のことでありまして。

 もちろん、大きい案件だから楽だというわけではないのですが、工数読みをしてから定期的にディレイチェックをすれば、よほど不思議なクリエイターが思いつきで仕様を増やさない限りにおいてはどうとでもリカバリーが効くという部分はあるので、どうにかなる余地があるかなと思うわけですけれども。とりわけ、相談を持ち込まれた炎上案件では、たいてい「制作の途上で、何を作っているんだかわからなくなった」というテーマ喪失が一番多く、次に「想定していた技術的なハードルが実は聳え立つクソすぎてクリアできなかった」という工数の読み間違いに起因する感じのものが多いのです。

 ちっこいほうは、管理するほうも「まあ、肩慣らしってわけじゃないけど、いざとなれば人員突っ込んで帳尻を合わせれば何とかなるんじゃないか」と力技での解決を想定しちゃうんですよねえ… 油断というか、まあ、やっちまったなあと。

 指揮する側としては、現場の頑張りに過度の期待をせず、必要なタイミングでテーマの洗い直しや、優先順位の低いものを落とす作業と技術ハードルの再見積もり、予備費の投入を思い切ってやる、ってところが大事なんですけれども、全体の予算が少ないと、このぐらいの遅延であれば頑張って持ち堪えられないか? とか思っちゃうんですよね。結果として、どうにもならないわけですけれども。

 最近では、Unityやら便利ツールが出てきたり、下請け丸ごとアジャイル開発というような進め方が出てきて、はるかに効率的な制作ができるようになったはずが、やっぱり人がやる以上、工数の見積もりでコケると大変なことになるという基本は変わらない、という当たり前の結論に落ち着くのでありました。

 反省しきりであります。