先日、漆原さんの出版記念トークイベントでご一緒はしましたが、改めて本の紹介をしたいと思いましてアフィリンクでも掲載したいと思います。
もちろん、ビジネス書や自己啓発本のカラクリと言いますか、ビジネスの仕掛けのようなものを網羅した始めての本という意味での価値がまずあります。私自身も、古典と言える「7つの習慣」や「ザ・ゴール」といった名著に乗っかる形でメソッドや体験談を入れ替え、繰り返しビジネス本を出版していく方法論で新手の読み手をある種騙していく(良い意味も含む)プロセスはうすうす感じていました。ただ、網羅されるとなるほどと思うところであります。
ただ、それ以上に、人はなぜ本を読み、自ら生きていくにあたっての悩みを解消しようとするのか、人の言葉に自らの考えを重ねていこうとするのかという、根源的にある「知への探求」や「困難からの開放」を志向するマインドセットに強い関心がありまして。この『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』というタイトルからの暗喩で、読んでいる人は「デキる自分になりたいけど、デキていない自分」という悩めるポジションへの救済としてのビジネス書というテーゼがあり、そしてこれらの本を読んでもたいていは救済されないので、いつまでも読者がビジネス書界隈をぐるぐると巡回して何度でもカモられてしまうという構図を浮き彫りにしているのが素晴らしいわけです。
前にも書きましたし、イベントでも述べましたが、日本の成功哲学の問題点というのは、アメリカの国民病とも言えるポジティブシンキングや願えば叶う的な楽観性をベースとしたニューソートの源流を最後まできちんと汲み切れず、ただ上澄みだけをなぞって書き連ねた成功本やビジネス書が多いってことなんだろうと思います。と言うのも、たかだか千円二千円の本を読んで、あなたがいま直面している問題を解決できるようなエッセンスを見つけるほうが本来は難しいのでしょうが、それでも本の書き手は自分の駄目だったころの体験談で客の関心を寄せ、どうやって解決していって、いまのイケてる自分があります、という一連の流れが多すぎる。とはいえ、そういう本にもニーズがあるのだから、商売が成り立って一種のビジネス書ライターのインナーサークル的な互助組織まで立ち上がってしまうという微妙な話にまで立ち入ることになるのです。
ゼロ年代のビジネス書著者という形で、ほぼ著名なところは網羅してあるのもポイントが高いです。私も仕事柄、ご献本を頂戴したり、雑誌で書評を寄せたりということがありますので、比較的読んでいるほうではありますが、やはりここまで体系的に考えてビジネス書を捉えたことがいままでありませんでした。その意味でも、漆原さんの蓄積から出る俯瞰総覧というのは考えるきっかけになりましたし、非常にためになりました。
むしろ、ビジネス書によって啓発されると言うよりは、著者のファンになって連載を読む風のトレンドもあるのかもしれませんが、そういう方面においてはアウトサイダーだからこそ客観的に分析できたというのが本書です。ビジネス書のビジネスに興味がある人以外にも、結構マジにお奨めしておきます。
もちろん、ビジネス書や自己啓発本のカラクリと言いますか、ビジネスの仕掛けのようなものを網羅した始めての本という意味での価値がまずあります。私自身も、古典と言える「7つの習慣」や「ザ・ゴール」といった名著に乗っかる形でメソッドや体験談を入れ替え、繰り返しビジネス本を出版していく方法論で新手の読み手をある種騙していく(良い意味も含む)プロセスはうすうす感じていました。ただ、網羅されるとなるほどと思うところであります。
ただ、それ以上に、人はなぜ本を読み、自ら生きていくにあたっての悩みを解消しようとするのか、人の言葉に自らの考えを重ねていこうとするのかという、根源的にある「知への探求」や「困難からの開放」を志向するマインドセットに強い関心がありまして。この『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』というタイトルからの暗喩で、読んでいる人は「デキる自分になりたいけど、デキていない自分」という悩めるポジションへの救済としてのビジネス書というテーゼがあり、そしてこれらの本を読んでもたいていは救済されないので、いつまでも読者がビジネス書界隈をぐるぐると巡回して何度でもカモられてしまうという構図を浮き彫りにしているのが素晴らしいわけです。
前にも書きましたし、イベントでも述べましたが、日本の成功哲学の問題点というのは、アメリカの国民病とも言えるポジティブシンキングや願えば叶う的な楽観性をベースとしたニューソートの源流を最後まできちんと汲み切れず、ただ上澄みだけをなぞって書き連ねた成功本やビジネス書が多いってことなんだろうと思います。と言うのも、たかだか千円二千円の本を読んで、あなたがいま直面している問題を解決できるようなエッセンスを見つけるほうが本来は難しいのでしょうが、それでも本の書き手は自分の駄目だったころの体験談で客の関心を寄せ、どうやって解決していって、いまのイケてる自分があります、という一連の流れが多すぎる。とはいえ、そういう本にもニーズがあるのだから、商売が成り立って一種のビジネス書ライターのインナーサークル的な互助組織まで立ち上がってしまうという微妙な話にまで立ち入ることになるのです。
ゼロ年代のビジネス書著者という形で、ほぼ著名なところは網羅してあるのもポイントが高いです。私も仕事柄、ご献本を頂戴したり、雑誌で書評を寄せたりということがありますので、比較的読んでいるほうではありますが、やはりここまで体系的に考えてビジネス書を捉えたことがいままでありませんでした。その意味でも、漆原さんの蓄積から出る俯瞰総覧というのは考えるきっかけになりましたし、非常にためになりました。
むしろ、ビジネス書によって啓発されると言うよりは、著者のファンになって連載を読む風のトレンドもあるのかもしれませんが、そういう方面においてはアウトサイダーだからこそ客観的に分析できたというのが本書です。ビジネス書のビジネスに興味がある人以外にも、結構マジにお奨めしておきます。