このところ、公式情報として大沼が出撃したのは9月10日の巨人との二軍戦だけなんですが、延長同点で王溢正が出したランナーを受け継いでマウンドに上がった大沼、三振は一個奪うもののしっかりと2安打を浴びてきっちりと王のランナーを返してサヨナラ負けを演出、負けはかっちり王に付けるという通常運転の大沼ぶりを発揮したのみでした。ちゃんと2アウトまでは漕ぎ付けるあたりが、さすが大沼であります。

 これで二軍での防御率も4.81と5点台を切って見られる数字となり、尾花監督3年契約最終年に照準を合わせてしっかりと残留アピールといったところでありましょうか。

http://bis.npb.or.jp/2011/games/fs2011091001525.html

 あまりに大沼の出番が少ないので、ついつい横浜ベイスターズの一軍試合も最近がっちりチェックするようになってしまったのですが、9月に入ってからの尾花ベイスは消化試合の四文字熟語が額縁に入れられているんじゃないかと勘ぐるぐらいの強烈な育成布陣になっています。
● 9月のベイス

・9月4日阪神戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110904TY01d.html

 8回まで三浦が好投、その後は雨野へ磐石の完封リレーで何故か阪神に勝利。育成モードの5番筒香、7番北がいずれもノーヒットでクソの役にも立たないものの、珍しく村田がタイムリー2本放って阪神への嫌がらせに成功。なお、どちらのタイムリーもレフト金本への打球で美しい山なりの返球が印象的。

・9月6日ヤクルト戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110906YS01d.html

 我らがスワローズに8-3と完敗したベイスターズ。試合を観ていて別にベイスにこれといった落ち度はないのに、打たれ、走られ、エラーし、力負けする。エラーはいかんと言われても、ベイスである以上仕方がありません。なお、道中は高崎が打ち込まれて完全な負け試合なのにちょっと追い上げモードになったのを見て尾花さんが気を良くしたのか、福山ブランドンといったお試し登板はともあれ真田江尻大原藤江と勝ち試合に使いたいピッチャーも巻き込んでマシンガン継投を披露していました。

・9月7日ヤクルト戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110907YS01d.html

 ヤクルトの前に4-0と完封負け。何故か好投した赤川に7回まで0に抑えられ、その後は継投でジ・エンドでございます。初回に育成から這い上がった国吉が2失点してそのまま反撃する素振りも見せずにごく普通に敗北でありますが、ここでも7回以降は大原真田篠原江尻と大ビハインドなのにマシンガン継投を敢行、まさに伝統芸能の趣です。

・9月8日ヤクルト戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110908YS01d.html

 ヤクルト優勢のはずが、うっかり横浜が反撃の姿勢を見せてしまったので3タテは避けたい尾花さんと前2試合が中継ぎあんま使わないで済んでた小川さんとがピッチャーの出しっこをして、偉い長時間の試合になりましたが、結果は当然のようにヤクルトが勝利。というか、1点差で緊迫した試合も最終回に山口が打率1割の飯原にいきなり四球ののちバレンティンに2ランで万事休すという。そこまでに出てきていた福山大原江尻藤江篠原真田はなんだったのかと問わずにはいられない一戦でありました。

・9月9日中日戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110909DY01d.html

 先発はコバフト、初回にいきなり2点献上、反撃もできないまま6回に燃え尽きて4失点してゲームは終了。当然のように完封負けという始末で、ゲームとしての見所は筒香がヒットで出た直後に北の二塁への打球が筒香に当たってアウトになり、その後野手が誰一人として出塁しないという潔いゲーム展開でありました。

・9月10日中日戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110910DY01d.html

 せっかく先制して2点もリードして、いつもはマシンガン継投をするのに、番長三浦は何故か引っ張って大逆転負け。完全育成モードのオーダーで一番松本、繰上げで三番下園、五番から筒香、藤田、北というオーダー。村田のソロと筒香の2ラン以外は見所なし。途中、なぜかライト北のところに金城が守備固めに入ってますけど、ショートに石川、レフトに下園がいる以上、そこ関係ありませんから。

・9月11日中日戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110911DY01d.html

 ネルソン浅尾岩瀬の前に、ほんとすいませんでした的な完封負け。さらにセンター荒波、ライト吉村。敗戦投手は貫禄の高崎。敗戦ダービーに1差と迫る12敗目を喫するも、7回100球を超えたところで尾花さんがこらえきれずに大原江尻藤江篠原福山と投入。そんで負け。しかも8回は1/3ずつ。負けてるのにワンポイントかよ。

・9月13日巨人戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110913YG01d.html

 巨人が延長戦で坂本が面白プレーをやらかして横浜がまさかのサヨナラ勝ち。そして相変わらず国吉には勝ち星がつかない。ようやくショート石川の愚に気づいたのか、ショート渡辺、セカンド藤田というまともな内野陣となる。っていうか、阿部はあのぐらいの送球捕ってやれとも思うが、逆シングルでキャッチャーミットでショートバウンドというのはむつかしいのかなあ。ともあれ、ベイスは6連敗でストップ。

・9月14日巨人戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/pastgame/20110914YG01d.html

 先発のリーチが攻略されて、あっという間に6失点敗北。基本的に、澤村の前に打つ手なし。見所は渡辺直人はやっぱりショートうまいなあというぐらい。あと、高橋由伸がふらふらと打ち上げたライトフライをベイス外野が譲り合って落球して二塁打とか。筒香は少し試合に慣れてきたのか、追い込まれてもそこそこボールに当たるようになってきました。

・9月15日巨人戦
http://www.tbs.co.jp/baseball/game/20110915YG01d.html

 セリーグのペナンとレースを急速冷凍する、まさかの対巨人勝ち越し。2回バント失敗した下園が開き直って勝ち越し3ランホームランを放つなど、結果オーライの尾花野球の真骨頂。帰ってきた加賀が3勝目、リリーフは相変わらず大原江尻篠原と繋いで山口へ。というか、山口が一番安定感のない状態であるというのは如何したものか。ともあれ、勝ち越しはめでたい。

 ということで、9月のベイスは連敗あり連投あり、来年へ向けて毎日頑張っているようです。

● 筒香

 先月、突如筒香を5番に起用するという博打を打ち、まったく期待に応えられず、あれはいったいなんだったのかと不思議がられた筒香ですが、また思い出したように起用されると長打打ちまくりで打率もまあまあ見られる数字になってきました。

 それよか、今期ここまで7安打なんですが、うち3本がホームラン、3本が二塁打ということで、何なのこのランス状態はと思うわけです。

 ※ランス(広)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3

● ホームランダービー

広島 43
中村 40
ロッテ 38
バレンティン 27

 気鋭の新人広島を、本塁打王のディフェンディングチャンピオン中村と、強力助っ人ロッテが追う展開ですね。でも本塁打の量産ペースでいうと中村のほうが将来性があるような気がしてなりません。

● 真弓監督

 阪神が神宮で相性のいいヤクルトを3タテにしようと乗り込んできたのですが、あろうことかヤクルツに返り討ちの3連敗。その発言の変遷が情けないのでピックアップ。

 ・ 9日の敗戦後
■「こういうこともたまにはある」/真弓監督
http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp1-20110910-832835.html
「(館山は)今日はあまりよくなかった。いつもより球はきれてなかったと思うが、丁寧に投げていたかな。
 (8回に)なかなかね、もう1本というところが出ない。こういうことも、たまにはある。」

 ・10日の敗戦後
■虎連敗で遠のくV…真弓監督に怒号“草野球”
http://www.sanspo.com/baseball/news/110911/bsb1109110505008-n2.htm
「ちょっとミスが出ている。このへんで締めていかないと。
 先に点を取られて、追いかけている方が点を取られたら、なかなか追いつけない」

 ・11日の敗戦後
■虎・真弓監督、3連敗も「まだまだ。全然」
http://www.sanspo.com/baseball/news/110911/bsb1109112238010-n1.htm
「最後まで優勝を諦めないと最初から言っている。まだまだ。全然」

 なんなの、この人。指揮官としてどうというより、人として知能指数が足りていないのではないかと稀に感じることがあります。

 一方、タイガースにおける赤旗的機関紙ポジションにあるデイリーはどんどんがしおらしくなっていきます。

 ・ 9日:ウル虎猛攻1イニング7点!いくでヤ3連倒
広島に3連勝を飾り、今季最多の貯金3。この勢いで9日から首位ヤクルトとの3連戦(神宮)でも3タテや!
打線も好調を維持して敵地に乗り込む真弓監督は「とにかく気合を入れていきたい。
3連勝?もちろん」と語気を強めた。平野も「全部勝つつもりで」と前を向いた。
http://www.daily.co.jp/tigers/2011/09/09/0004450509.shtml

 ・ 10日:虎正念場!ミス連発でヤクルトに5差
ただ、ゲーム差は5に開いたが、残り2戦に連勝すれば3ゲーム差でこの3連戦を終えられる。
http://www.daily.co.jp/tigers/2011/09/10/0004453292.shtml

 ・ 11日:真弓虎6差崖っぷち、ミスミス4位転落
3連敗は絶対に許されない。
http://www.daily.co.jp/tigers/2011/09/11/0004456148.shtml

 ・ 12日:阪神が激痛のヤクルト戦3連敗、7ゲーム差
http://www.daily.co.jp/newsflash/2011/09/11/0004458517.shtml

 太鼓持ちとしてはつらい立場なのだろうなあと同情を禁じ得ません。

● セリーグの盗塁王争い

藤村 24
長野 18
荒木 18
ベイス 16
鈴木 15

尾花監督、今季は「スーパーカーエイト」で下克上…横浜
http://sports.biglobe.ne.jp/news/979/9793169568/index.html
[引用]尾花高夫監督(53)が21日、就任2年目の今季は機動力を前面に押し出すと宣言した。投手以外の全員が走りまくって、3年連続最下位からの下克上を狙う。

● 魔将ガイエル

 どうせなら松岡以上に頑張ってほしいと願っていたイケメン要員小野寺ですが、蓋を開けてみると松井光介未満の活躍で終わってしまいそうな状態で、ブログに最新のガイエルさん画像が! どうやらご健在のようであります。

ゴツい!ルフィ!?
http://ameblo.jp/chikaraonodera/entry-11012615205.html

 しばらく小川さんがラストチャンス気味に5番レフト飯原を試していて、これがまたいい感じに首位スワローズの「ハッハッハ、ハンデぐらいくれてやる」的な状態になっていたので、ぜひ武内だけじゃなくガイエルさんも上で使ってほしいと思います。でも二軍戦も出ていないようなんですよねえ。次に姿が見られるのはファン感謝デーとかってのは避けていただきたいものです。

● 脇谷

 ビジュアルがはんにゃの金田じゃないほうに似ているという地味さが定評の巨人・脇谷の近況が、なぜかBC新潟との一戦で出てきたのでピックアップ。

巨人脇谷出場もBC新潟に0-10/交流戦
http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20110908-832118.html

 まるで脇谷が一人でやらかして大敗したかのような書き方ではありますが、橋上とか高津とか昔の名前がたくさん出てきて何だかとってもスワローズな感じです。そのころ、別にスワローズファンじゃなかったので、別段これといったノスタルジーも感じないんですけど。でもあのころの野球は楽しかったなあ。土橋とか。

● 星野監督

星野監督続投正式決定 三木谷会長が要請
http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20110907-831364.html

 この瞬間に、来期のアンチ楽天と、オリックス贔屓が確定いたしました。来年も、おはようからおやすみまで星野監督関連の記事をチェックしてはディスプレイの前で罵りたいと思います。

 で、今日は楽天は無事サヨナラ負けをしたんですが、そのサヨナラのランナーを出す華麗な守備を見せた横川に対して関川コーチがマジ切れしているのが放映されたらしく、面白かったので見物に逝きました。

楽天イーグルス2011 9/15◆関川コーチ、横川にマジギレ説教
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15614709

 うーん、個人的には最終回が確定していたんだから横川に守備固めでも出しておけばこういうことにはならなかったんじゃないかなあと思うわけですが。

● 伊藤

伊藤、骨折で今季絶望=プロ野球・オリックス
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2011091300701

 うーん、今季絶望ですか。せっかく頑張って復帰したんですけどねえ。辻も、昔は打撃がよかったのにいまは何かさっぱりで微妙な感じですし、日高はああですし、やっぱり鈴木なんでしょうかねえ。

 最近のオリックスを見ていると、西の投げっぷりがとてもよいので応援したくなります。園川の後継指名を受け、いまなおローテーションで頑張る中山や、ベイスから離脱してのびのびプレイしている寺原など、快活なスターターが心地よいです。岡田監督以外はオリックスの暗黒ぽさというか塩谷の呪い的なのが取れて、ずいぶん穏やかなチームカラーになってきたような気がしてなりません。気のせいかもしれないけど。

● 梨田監督が勇退

日本ハム・梨田監督が今季限りで退任表明
http://www.sanspo.com/baseball/news/110915/bsj1109151126003-n1.htm

 あっそ