巷では岩瀬の300セーブが達成されたということで、熱狂の渦に包まれた日本中がお祭り騒ぎになっておりますけれども、横浜ベイスターズでは大沼が二軍落ちになるという暴挙が。好投と失点を繰り返して、防御率9.00を絶妙に維持してきた大沼でしたが、来週行われる肝心のヤクルト三連戦で大沼の登板が観られないという残念な状況になっております。牛田もこの前炎上して以降二軍落ちしてしましましたし、本当にベイスターズのブルペンはどうなってしまうのでありましょう。我らがスワローズも小野寺を一軍に再昇格させるなどして、ファンに野球の楽しさを再発見してもらえるような球団努力を払うべきだと思うんですよね。

 最近では、西武が先発大炎上ののち、中継ぎも藤田や江草とともに炎上、そこへ球界を代表するピザ・中村が猛反撃のホームランを打つなどして試合ごと爆発・炎上させる技をみせつけ、パリーグの激しい最下位争いに花を添えておりますが、横浜もやはりそういうところを見習うべきだと思うのですよ。

 その点、尾花監督は少しでも調子の良い中継ぎを発見すると、鬼の連投を敢行させて調子を落とすまで使い続けるというちょっとした悪癖があり、江尻が、牛田が、篠原が、真田が、ちょっといいと負け試合でも容赦なく投入される姿がドナドナ的で耽美性を強く感じさせるのです。結果として使い潰れた後は、大原慎や藤江を使い倒すという風情であり、さらに先発失格の烙印を押された山本省吾まで中継ぎに回されて他人のランナーを返すなどという芸の細かさを発揮するのです。

 唯一の救いは、みな満遍なく負けているので、最多敗争いに参戦しているのはエース高崎だけということですね。仲田と猪俣と湯舟が仲良く負けていた91年ごろの阪神は、まだ春先はどうにかなっていた印象だったんですけれども、横浜の場合は地震のお陰で開幕が遅れた影響で何週間か生き延びた死刑囚のような状況なんですよね。ここ二日ほど横浜が負けていない理由も、台風が来ていて試合ができないからですし。

 横浜はこの辺でも見て元気出してください。

ヤーナル  25登板  6勝13敗  3.61
小倉恒    17登板  7勝 4敗  3.50
川越英隆  34登板  3勝15敗  4.92
具臺晟    22登板  5勝 7敗  2.52
金田政彦  23登板  4勝 9敗  2.50  最優秀防御率
ユウキ    13登板  7勝 1敗  1.93
● 原監督の采配

 さっきも見てて思ったんですが、途中でファーストに入れた高橋信二を阿部と入れ替えて捕手として使ってミット動かしまくってきわどい球を次々とボール宣告されるとかはまだいいんですよ、第三の捕手として高橋信二を試してみたいというのは分かるから。練習もしていたでしょうしね。

 しかし、4点リードを許した状態の一死二三塁で、当たってきたとはいえ打率.111の飯原を何故か敬遠、今日2安打の相川勝負。おまけに前進守備してたお陰で相川のしょっぱい遊ゴロが2点タイムリーヒットに。

 やはり原監督というのは大戦力を大戦力としてそのまま率いると凄く力を発揮する監督で、主力に怪我人や不調が出て少ない戦力をやりくりするとか、細やかに作戦を組み替えて最少得点でも最小失点に抑えて勝つというような野球は向いていないのかなと思います。一番藤村とか、確かにロマンではあるんですけどねえ。でも6点差から4点とって2点差に迫ったところで山口でも久保でもなく高木をマウンドに送るあたりが原野球なんだろうと思うところで。もちろんブルペンで調子が悪かったなど別の事情があるのかもしれませんけれども。

 あるいは、なんだかんだで伊原さんや尾花さんといったブレーンがいなくなり、なんか良く分からない岡崎とか、人が良さそうでしまらなさそうな斎藤とかが現場でやってるとなかなか勝てないってことなんでしょうか。

● 飯原

 今日は活躍したけど、どうも古田監督時代の志田的ポジションになってきたような気がしてなりません。今日は取れそうなレフトフライを無理な体勢で取りに逝って落球し二塁打にしてしまうという残念なプレイもありました。同年代の畠山が「はたらけやま」だの「ぶたけやま」だの煽られつつも成長して立派な四番として四球を選びまくっている状況を見ますに、飯原にはもっと上を目指して欲しいと思う割にとっても志田な感じがするのが悲しいです。

 そういえば、今日センター武内という、横浜におけるセンター吉村ばりのファイヤーフォーメーションを見ました。小川監督の勝負師ぶりに拍車がかかりすぎて、Gが強くなって吊り革に掴まってない客が容赦なく転んでいる状況なのかなあと思います。

● 魔将ガイエル

 一瞬一軍に復帰し、阪神久保からホームランを放ったり、マルチ四球死球を達成するなど調子が上向きかと思われた矢先に3三振、腰痛が再発したのか二軍に帰っていってしまいました。ベンチでにこやかなご尊顔を拝見できていただけに残念です。

燕・ガイエル1号「目をつぶって振ったら当たった」
http://www.sanspo.com/baseball/news/110826/bsf1108262225001-n1.htm

 一時期は結果を焦っていたのか高めボールゾーンの速球に手を出して空振りを繰り返していたので、試合勘をどうにか戻して不調スワローズの救世主になって欲しいと思っています。

● デシンセイ

 デシンセイがインサイダー取引でやらかしたらしいというニュースが。

元ヤクルトのデシンセイ氏告発された
http://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/p-bb-tp2-20110806-816284.html

 もう還暦だったんですねえ。

● 新球団の作り方とDeNAが横浜買収に名乗りの巻

 読み物として。

誰でも簡単にできるプロ野球チームの作り方(新規編)
http://nanapi.jp/299/

 で、そのノウハウが活きそうな話がこちら。

横浜買収申し入れ!複数企業が水面下で接触
http://www.sanspo.com/baseball/news/110901/bse1109010505000-n1.htm

 しかし、DeNA側がなんかしょっぱいことを言っています。

ディー・エヌ・エーは、プロ野球・横浜ベイスターズ買収報道を否定、日本市場には魅力ない?!
http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/9f39f04090d2a51d59bfb27bc9a243d5/

 っていうか売上の大半が特殊な日本市場での過剰適応の成果だというのに、日本市場に魅力がないとかお前は何を言っているんだ状態ではありますけれども。

● ナベツネさんが何か言っています

巨人・渡辺会長「横浜はどこかに移った方がいい」
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/npb/525966/

 正直これは正論でありまして、というか渡辺さんは、こと野球に関してはあんまりブレたことを言わず野球への投資を行い続けているという点で野球ファンは過小評価して嫌いすぎているように思うんですけれども、どこが買うかとかそういう話は別として、横浜球団と横浜スタジアムの関係についてはやはり気にしておられるようです。

球団より横浜スタジアムの方が発言力強い件
http://inspire.iza.ne.jp/blog/entry/1830454/

 なんで渡辺さんがそんなことを? という理由についてはこちら。まあ要するに横浜スタジアムというのはもともと暴力団系の組織が保有していて、発言力が強いというよりは食い物にされている状況が継続しているため、プロ野球応援における暴力団排除を進めてみたら実はとんでもないところに暴力団が食い込んでいるタブーが見えてきちゃったという話であります。

 で、そもそもなぜ大洋漁業やマルハニチロが球団を持っていたかとか、港湾事業における暴力団の歴史的役割とか、日本経済の暗部に直結するところをみんな知っているので、うっかり球団経営に金を出そうにも変な「おつり」が来る可能性は否定できないんですよね。

 渡辺会長がわざわざ「外国人球団もいかん。日本人が50パーセント以上の株を持っていないと。品のいい産業に持ってもらいたい」と言っておきながらロッテが球団持ってたり西武が球団持ってたりソフトバンクが球団持ってたりオリックスが球団持ってたり楽天が球団持ってたりするんですよ。品ですかねえ。

 まあ、暗部っすね、はい。

● 落合監督

 なんかCS逃すと落合さん退陣だとかそういう物騒な話が聴こえてきているんですけれども、私は個人的に思うに落合さんは名将の域だと認識しているんですよね。でも、なんか嫌いな人が周辺に多いのが気になりまして。

落合監督、通算600勝も「選手に聞いて」
http://www.sanspo.com/baseball/news/110825/bsc1108252338001-n1.htm

 存在の割に地味だとか面白いことを言わないとかハゲだとかいろんな理由はあるのかもしれませんが、若手野手の育成がそんなにうまくない以外は監督として偉大な手腕を持っていると思います。きっと梨田さんでも監督に据えてみると落合さんの偉大さが分かるんじゃないかなあと感じるんですが。

● 最近の面白オーダー

 おかえりライアル! 代打にライアルが出てきて心がときめきました。ヤクルツも3番川端とかロマン枠にしてはもうちょっとだけ出塁率を上げて欲しいと思っていたら、オリックスではまさかの指名打者・梶本勇。そう、昔ヤクルトにいた梶本が、あの梶本が、打棒を買われて指名打者でスタメンとか。さすがは伊藤や鈴木郁が正捕手のバファローズです。竹原ぐらいまでならまだ理解できたんだけど。

 横浜でも、ちょっと調子がいいからって3番藤田にして、あまりにもスレッジの穴の埋まらなさ具合に悶絶してみたり、左投手が出てきそうだと尾花さんが左右病を発症して拘らなくてもいい3番セカンドから頭を切り替えられず3番渡辺直人とか不思議なオーダーを出し、さらには左右を読み違えて中村紀洋さんをスタメン起用して3タコなど芸に磨きがかかっています。私が思うに、ショート石川を諦めればそれでいいんじゃないか、セカンド藤田、ショート渡辺で何の問題があったんだと。

 広島でも2番バーデンとか特攻気味のオーダーにして、しかも少しそれがはまって味を占めたのかしばらくそれで頑張ってましたし、オリックスは梶本だけでなく3番日高4番後藤とか面白オーダーを駆使しておられます。やはり統一球の影響で長打力よりは打線の繋がりを重視する采配が増えたので、必然的にそういうオーダーを組みたくなったのかなあと思う次第であります。