ちと諸事多忙につき、簡潔な反応など。

 セラーテムやチャイナボーチーについては、もう半年前ぐらいから資源・エネルギー関係や中間処理事業で中国との取引のある日本や欧州のベンダーの間で問題になっていて、東証にも上がっているのでお話的に微妙すぎることになるのは時間の問題でした。

 とはいえ、実態がまるでないのは衆知の事実なので、問題のない範囲内でブログにも書き、関係省庁にもお話を申し入れて、確認された事実については相応の開示と手続を取りました。さっき視認したら、光栄にもFACTAでご指名をいただいていたのでソナー反応するわけですが。

セラーテムテクノロジーの提携先とされる中国法人の営業実態が確認できない件
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2010/08/post-a23d.html
FACTAleaks――対セラーテム戦争13  于文革への6項目質問状と悪徳雑誌呼ばわり
http://facta.co.jp/blog/archives/20100928000965.html
 本件は他にも外務省が何か恥じ入っている変な随意契約の件とか、仲間内での迂回出資・裏口上場の経緯とか、連絡先と書いてあるのに連絡が取れない不思議な広報とか、なかなか愉快な情勢になっているのでしばらくしたらもう少し大手のメディアから続報があるのではないかと思います。

 話によると「すべて事実無根」なんだそうですが、質問状にも当局照会にも限定的な対応しかできないのでは、嫌疑はまったく晴れないと思いますがね。

 なお、タイミング的には重なりましたけれども、セラーテム某を取り上げたのは私のほうが少し先であって、発売された雑誌の内容を引用してブログに書いたわけではありませんし、FACTAが書いた記事とはまったく連動していません。その後、ささやかな情報交換を本件でしましたけれど、こちらは取引先や中国での投資先からのアラートがベースになっているのでFACTAとはそもそも無関係です。というか、逝けば問題が視認できる話なので、内容が被るのは当然かなあと思うんですけどねえ。

 これらの不可思議な銘柄に投資をしてしまった投資家は、出されているIRや関連資料は市場の信頼を前提に信用して投資を行っているわけですから、彼らが今後蒙る被害は自己責任ではなく市場に帰すべき責任も一部にあろうかと思います。もう少しちゃんと調べてから投資しろよとも感じますが。

 個人的には、日本で上場して得たキャピタルゲインなどの所得がどういう方面に流れ出て逝ったのか、強い関心があります。こちらはFIUネタだと思いますので、市場の信頼性確保のためにも然るべき対応を取っていただきたいと強く祈念いたします。