前回書評がとても好評であったので、調子に乗ってもっと書評を書いてみます。分野に偏りがあるのはご容赦を。

● 『溜池通信 いかにもこれが経済』(吉崎達彦・著)


 通称「かんべえ先生」こと吉崎先生の経済エッセイ本。もともとは溜池通信で書き綴られた独特な一人称定点観測ホームページからの寄り抜きで、後日談も踏まえて面白エピソードがあれこれ。

 最初は、エッセイ本ということなので寝酒を飲んで半分寝ながら読んでたりしたんですが、改めて読むとこれがまた面白い。近所で店をやってるババアが娘のボウリングで一山当てて完済した話とか、クソどうでもいい話ながら、年代を遡って読んでみると必ずその当時その当時の経済事情とリンクしている。思わず最後は起きて正座して読んだりしてました。「そういえば、これはどういう時期だったっけね」とウェブでその年起きた事件や経済ニュースなんかを読み返しながら、11年以上の歳月の重みを感じるのであります。

 お奨めです。

● 亜玖夢博士のマインドサイエンス入門(橘 玲・著)



 投資啓発本で名を馳せた橘せんせが新たなる地平線を目指して進んでいった先の作品がこちら。私の家内が口腔外科医ということもあり、医学や脳科学のようなものについては普通の読み手よりも専門的な知識を得やすいという点を割り引いても、難解になりやすい事象も極力平易に説明しようと腐心されているあたりはさすがです。

 科学的な読み物、入門、というよりも、そっちの方向に読み手がどれだけ耐性あるのか試されてるのかなあとも思えるぐらい、敢えて話題性の強くなりそうなモチーフを選んでいる感じはしました。

● The Scientific Way of Warfare,: Order and Chaos on the Battlefields of Modernity (Antoine Bousquet・著)



 科学技術はどのようにして戦争に活かされてきたのか、を体系的に説明している内容。ちょうど一年前の本なんですけれども、戦争という不確実な博打の世界で、1%でも確率を上げることや、ここまでは計算が立つという作戦上のジレンマを解消するためにも戦場の霧を晴れさせる手段としての科学技術、という考え方です。

 ドクトリンとしてはもうこれ以上ないぐらい明確なんですけれども、同じ戦力であれば、より有効な装備を持っているほうが勝る、というテーマが縦串に、作戦活動における集中と分散の効果はより確固とした戦術とそれを支える情報および技術に立脚するという思想が横串にあって、非常に興味深い内容ですね。

 じゃあ、何を持って有効な技術とするか、という点は… この本の読者の宿題ということで。

● ペットキレイ ニオイをとる砂 5L



 これいいよ。匂い取れるし、固まるし。最高。クソ飛び散らない。

● ゲロルシュタイナー 1リットル



 まずい炭酸水。硬度が凄い。てか硬度高すぎ。でも安い。超お奨め。薬と思って飲め。これでハイボールとか作って飲んでも驚きのまずさ。おいしくない。だがそれがいい。

● そば茶 2リットル (伊藤園)



 そば茶。嫌いな人は凄い嫌い。麦茶と思って口にすると驚きのまずさ。私は大好きなんだけれども、飲んでると嫌いな人からは人間と思ってもらえない。でもルチンがたくさん入ってて、私のように脳血管に問題のある人にとっては気休め的安心材料。お奨め。

 途中から本関係なくなっちゃった… まあいいか。