ゲラが送られてきたのをいま確認してびっくりしました。なかったことになってる。おやあ? お陰で行数が足りないことになって加筆しなくちゃいけないので面倒です。

自分をデフレ化しない方法
http://www.amazon.co.jp/dp/4166607383

 まあ、ブログで書くのも何だが、勝間和代節を楽しめる人なら、身も蓋もない筆致の良い本です。高度成長時代は社会保障も企業経営も難易度低くて問題を先送りすれば経済成長が補填をしてくれたけど、いまはゼロサムゲームなのだから然るべき努力を払うべき、という論述がメインなので、書き方に嫌悪感がなければ納得の内容ではあります。


 ただし、表紙が18禁なのと、論述が粗いので気になる人は読む気をなくすのかなという部分はあります。高く自己を売りようのない人にとっては、教条的な部分は相容れないでしょう、という程度かなあ。でも、個人的には面白く読みました。表紙がグロなんだけど。

 しかしどうして自分の写真を表紙にしちゃうんだろうなあ。いけてると思ってるんだろうか。どっちかっていうと逝った感じだが。自分の写真を小さくして、例えば熊とか猫とか可愛らしいキャラでもサイバラに描かせておけばもっと読者増えると思うんだけどね。

 あと気になるのは、表紙がトラウマになることですね。読み終えたときの読後感が、あの表紙は強烈だなあという本論とは関係ないところで引っかかってしまう点でしょうか。夢に出てきそうで怖いです。それも寝汗をかく類の。でも、本論のところはあまり経済論説を読みなれていない人でも平易に読める内容だというのはポイントが高いと思います。

 やはり、惜しいのは表紙が不気味だということですが、これは敢えて狙っているんでしょうかね。ああ、こんな私でも生きていていいんだ、というような前向きな心情を読者に与えようという格別の配慮なんでしょうか。別著で「キレイが勝ち」という、飛ばしまくりの微妙な写真が表紙になっておりましたが、こちらはE.T.の実写版がハリウッドで制作される場合は直接オファーが来そうな画像のまま堂々と掲載されているのがポイントなんでしょうか。

 この書籍がヒラ積みされている書店を見ましたが、そこだけ遠近法で近くにある感じの、せり出した心象風景を抱かせるあたりは抜群の個性なんだと思います。色も赤いし。なんか表紙を眺めているだけで吸う酸素を持っていかれている感じがして息苦しいです。

 あと、ご本人の写真自体がデフレ化している感じがするので、もう少し配慮が欲しかったです。本論はちゃんとエッセンスを読めば凄く面白いんですけどね。前向きで大変よろしいと思いますが、もう少しどうにかならんもんでしょうか。電車の中で読みづらいことこの上ないです。

 総論ですが、表紙以外はいい本なんじゃないでしょうか。後ろ向きになりがちな20代から30代の首都圏にお住まいの女性にお奨めです。