最近の前衛文藝風の物言いの多い日銀ですが、昨日もまた巷で話題騒然の渾身ネタを披露され、古株のボンドディーラーからショットで円高リゾートを楽しむファンドマネージャーまで「日銀はどうなっちゃったんだろう」と面白がりシーンが増加しているように思えます。

http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/un0912b.pdf

 そんなら0.1%固定と書けば「ああそうですか」となろうもんを、自ら力強く太ゴチックで「超低金利」とか書いちゃうもんだから、前衛的過ぎて読むほうがビックリです。
 欺瞞というよりはアリバイ作りの部分もあるかと思うので、日銀の中の人はそれなりに考えた上での話しだろうとは思うのですが、デフレを変な形で宣言して認めちゃった鳩山政権への援護射撃なのか後ろから銃撃するチームキラーな味方なのか判然とせん部分はあります。

 なぜか中川秀直氏の秘書が本件にブログで反応してるあたりもまた不思議なんですが。

マーケットが好感、か
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10401402867.html
夜間取引で「失望売り」、あしたは?
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10401327841.html

 もともと、下リンクの通り「円高」の言及もある中での話ですから、マーケットの反応も何も日銀砲警戒でそれ相応の反応をとっくに示していると思うわけです。デフレ解決の問題は、鳩山民主党政権だから、野党自民党だからということではなく、各所持ち場の人々がしっかり守って合一して斉一的な対策を打ちましょうというのがコンセンサスなようにも思えるんですけどね。中川氏の担当秘書は、相当外銀の行動様式が身についた人が語っているのではないかと妄想。「失望売り」の文言も、まあロイターの記事一個からひいてきたネタで、総裁会見でターム物金利を下げるとも言っているわけだから、プレイヤーでもない一政治家の秘書が何故ここまで片方に寄った物言いをしているのか、個人的には極めて微妙視するものでもあります。

http://www.boj.or.jp/type/press/koen07/ko0911g.htm

 いまの日銀でできることからの逆算具合からいうと、市場の目線から言えば、まあ合格点でしょう。無期限である方法をひねり出してくれたわけでもあるし。何もしない日銀と何かする日銀では後者のほうがまし、と考えるのは「日銀が常に有能であるならば」という前提がつくからであります。

 政治家の秘書公募は公正であれかし、というエントリーも最近あがっているようでした。確かに仰るとおりであります。個人的には、国籍条項も付け加えるべきではないかと思うわけですけれども。

「公募」の公正さをよく吟味しましょう
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10401598820.html

 そう考えると、ドバイショックというのは実に絶妙なタイミングで起きたんですなあ。何をしても、何か仕事をしている風なことになる。あんまり直接の関係はないはずなんだけどね。