池田信夫先生が喜びそうなネタではあるが… まあ、文字通り池田先生の見解が正しかったということになるのでしょうか。

「国内に携帯8社は多すぎる」 NEC、カシオ、日立、携帯統合で海外市場へ
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0909/14/news085.html

 もちろん「オーバーストアであることにいまごろ気づいたのかよ」とか「対策が遅すぎるだろ」とか「シャープはどうしたんだシャープは」とかいろいろ言いたいことはあるでしょうが、やらないよりはマシ、勇気ある戦線縮小、各社においては選択と集中をするための一里塚という点で評価すべき報道だろうと思います。
 しかし日本の企業集団の特徴でもあるのですが、世界経済が鈍化に転じてベンダーファイナンスなど海外で売上を伸ばすための切り札となるような仕組みが不利に転ずるなかで、LTEみたいな将来の需要がいつ立ち上がるかも良く分からない視界不良の中で経営を統合して海外を見据えようとするわけですね。

 08年も10億台超の世界需要で高価格路線の極みを走り続けてきた日本の携帯電話端末メーカーが国内3,000万台程度の小さいパイを奪い合った挙句に、世界に乗り込んでいくと言うのはどうも遅れてきた覇権主義・植民地主義で世界に割り込んで太平洋戦争をやっちゃった日本帝国軍みたいな感じはします。どうなんでしょう。というか、成算はどこまであるんでしょうかねえ。やらないよりは良い、という割り切りを当事者が持っていればいいんですが。

 そうなると、NTT再編問題とかどうするんすかね。もちろん事案として直結はしないでしょうが、NTTの偉い人たちとかの話を聴いていると、結構みんな諦めモードになっているような気がしてしょうがありません。できることは限定的だし、民主党政権は通信・放送行政に芯から詳しい人もいなさそうだし、国内市場はクランチしつつあるし、非常に気になるところではあるのですが。

 そういう話を来週新聞社で講演したりする予定です。どこも大変なんですね…。