本当はミキティでやるはずだった第二ラウンドは折口さん方面の出火から再始動するんでしょうかね。昨日の大本営発表はこれ。

巨額買収で会計士側問題処理役、元組員を逮捕
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090715-OYT1T00617.htm

 もっとも、ネタとしては07年に月刊FACTAで報じていて、全容の解明も含めてようやくここまで固まった、というのが常道でしょうか。結局、当初のお見立てとあまり代わり映えはしません。社会正義というか本筋で言えばコムスンの不正請求をやりたいのでしょうが、脱税とマネロンで資金の出て逝った先は確実に押さえて「次」がないようにしたい、ということなのでしょうか。

グッドウィル折口の「致命傷」
http://facta.co.jp/article/200708038.html
折口雅博の「密約」反故で180億脱税
http://facta.co.jp/article/200907046.html
 アウトローズでも追いかけておられましたが、ちと細部まで書く時間がないので羅列メモ気味に簡単に…。

【緊急速報】公認会計士・中澤秀夫氏らが設立したダミー会社の名刺を持ち歩く元山口組系暴力団員が恐喝未遂で逮捕
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/07/post-d7b8.html

 記事中はダミーになってますが、実態としてはどうなんでしょうね。恐喝・脅迫を受けたとされる側も、されるに値する「お願い」をしてきたんじゃないかと思うわけですがそれは余談。実際にはFACTAの記事にもあるとおり、空手・極真会館の松井館長と、旧ユナイテッドエイジアの緋田将士氏とその周辺でグッドウィルが集めた資金をそっち方面へ溶かした、という事案であることには変わりありません。

 では折口雅博氏が被害者であるかというと、これまた微妙なところで、景気のいいうちは次々にお金も入っており、多少やくざ方面にお金が溶けてもそれ以上の事業拡大が読めていればいずれ帳尻が合う話だとたかをくくって、いざ金回りが悪くなって社会的に思い切り制裁を喰らうようになってみると頼りにしていた人々は周辺から去っていき、お金も入らなくなって命の危険さえ感じるようになったけど官憲に逃げ込もうにも所得税法違反とか脛傷が山ほどあってどうしようもなくなって泣きながら渡米、という状況ではないかと思われます。

 食い物になるきっかけは、なぜかサイゾーで由利太郎氏が書いておられましたが、たぶんライジングとかそっち方面の芸能関係者との繋がりが前身事業のディスコ絡みのころからあった、ということでしょうか。というか、サイゾー自体がアダルトビデオ屋から資金を入れてもらっている癖にしがらみなくこれを書くということは、ケツ持ち自体もいないってことの証左なんでしょうけどね。

ついに「グッドウィル」折口雅博に捜査のメス! 大物への波及は必至
http://www.cyzo.com/2009/07/post_2349.html

 大物への波及とか書いてますけど、要するに森喜朗元首相や中川秀直氏のことだろうと思うんですが、そういった意味ではベンチャー界隈で森さん(や秘書)に世話になった奴はいっぱいいます。それこそヒルズ周辺や渋谷方面、変な大学作っちゃった奴らとか、関係ゼロとは言えない人々はおるわけで。もちろん、全部が悪いとか、違法だ、ということではなく、程度問題だろうと思います。

 薬物や脱税、女絡みというようなネタで健常なベンチャー界隈に入り込み、海千山千の代名詞とまで言われたあの折口さんまで絡め取ってしまうんですから始末に終えないですが、細やかなネタではあるけれども重大な事情として小向美奈子問題というのがあります。薬物を使用したとして逮捕され、普通の女の子に戻るといってストリップ小屋に入っていった彼女ですが、伝統的なザ・芸能界としては極めて典型的なポジションを確保しており、別で話題となった南明奈の件もありました。どっちも理由つけて露顕する前後に事務所から移動したり放り出されているのもポイントですかね。

小向美奈子とつながるグレーな紳士たちの正体
http://www.cyzo.com/2009/03/post_1602.html

 記事中は、「小向容疑者が週刊誌誌上で、芸能界における売春ネットワークの存在を告白していた」となってますが、彼女が正気でないときがあり、証言に信用がおけない部分もあるだろうと割り引きつつも、彼女が事務所の意向を受けて、お金を貰って親密ではない男性と関係を持つよう強要をされたのはおそらく事実であります。そうなると、彼女が寝たとされる大手ベンチャーの有名経営者の話が出てきて、本エントリーの一行目に戻ってしまうわけです。領収書は書いたのでしょうか。なければ当然脱税になるわけですよ。芸能事務所が脱税のターゲットになっていたのはそういう事情もあるんじゃないかと勘繰ります。

 本当にアングラ気味の話でめまいはするけれども、テレビを点ければ普通に「商品」が映っているんですよね。変な話だけど。

 話を戻すと、暴力団も経済的存在であり、土地であれ証券であれ値段のつくものがあり、そこに人が介在する以上、彼らがそれをターゲットにして飯の種にすることは仕方がありません。そりゃ合法的にやって欲しいんですけれども、アウトローにそういうことを言ってもしょうがないですよね。なので、線引きをしながら「ここから先は摘発、ここで土下座したら目こぼし」とやってるんだと思います。捜査能力は物理的にも質的にも無尽蔵じゃありませんから。

 そうなると、返す返すあの週刊新潮の敗訴は勿体無い事案でありました。ほぼ事実だと思うんですけどね。