よく知らないのだが、竹内薫氏という人が変わった議論をしていて興味を持った。

高橋洋一さんのこと
http://kaoru.txt-nifty.com/diary/2009/07/post-e6ca.html
 枕の性善説、性悪説は議論の本筋とは何も関係がないのでスルーするとして、いったい高橋氏はどんなことを言っていたのだろう。

[引用]なんで、こんなことを考えているかといえば、高橋洋一さんと夕食をともにし、その席で件(くだん)の「事件」の一部始終をご本人の口から聞いたからだ。

 これ、高橋氏が窃盗事件について、かの事件は冤罪であると竹内氏との夕食の中で話した、ということなんでしょうかね。

[引用]高橋さんは、公に語っても信じてもらえまいと、諦めている。

 つまり、現在報道で出ている内容は、高橋氏の主張する一部始終とは随分違っている、と。


[引用]高橋さんは、時計や金銭なんて見てもいないそうだ。(ご本人はそもそも時計をつけない人だし、お金も充分にもっている。)また、よく通う施設であり、防犯カメラが設置されていることも知っていたという。


 これも初めて聞く。高橋氏は、釈放後に親しいジャーナリストや連載していた媒体に対して、一貫して窃盗を犯したことを認めて謝罪していた。あれから何ヶ月経過したのか、その間に、話が変わっているんだろうか? それとも、その時点で隠してたことがあったってことなの?

[引用]追記:私は高橋さんご自身の事情説明を公にすべきだと思うが、現時点では、まだそれは望めないらしい。世の中の趨勢が性悪説ならば、それもいたしかたないことなのかもしれない。

 性悪説、関係ないよね。警察が発表してきた事実関係と、自身が語る事情が違うんでしょう。もし高橋氏の言うことが事実だとするならば、それこそ立派な冤罪じゃないですか。「現時点ではそれは望めない」というのは、書類送検で済むと手打ちをしてしまったからなのか?

[引用]警察発表が不自然だったのは、そもそも善意から出た行為を無理に悪意にねじまげて解釈したからだ、というのが私の結論だ。

 常識的に考えるならば、逮捕の現場となった公衆浴場でたまたま高級時計や財布を高橋氏が拾って、それを届ける途中で一時的に預かったから、とかそういう釈明でも受けたのだろうか。そうでないと、「善意から出た行為」が窃盗に結びつくというような事案は考え付かない。

 でも、犯行のビデオが一部始終を映していた、という報道もあったし、高橋氏もそれは知っていて、認めたうえで、犯行を認めたわけだろう。意味が分からない。「はいはい、国策捜査」とか「だから警察は信用できない」といった、しょうもない陰謀めいた話に毒されすぎているんじゃなかろうか。

(追記 10:58)

 このエントリーを書いた直後に、凄いタイミングで連絡があって、こういうことなんだという。

「バカヤロー経済学」のススメ――ホームズとワトソンの漫才
http://facta.co.jp/blog/archives/20090625000881.html

 なんだ、ぶっ潰れた高橋氏をネタ元にして手前で本を書いて銭を転がそうというだけの話じゃねーかよ。どこまでも竹内氏の商売の話だ。そりゃ高橋氏の言い分を鵜呑みにして性善説とか言うわけだよ。

[引用]発売直前になり、突然、先生はスキャンダルに巻き込まれた。先生は、本書に出てくる本間教授や中川昭一元財務大臣のように、ある日突然、社会から消された

 おいおい、陰謀論じゃねーか。立場のある人間が公衆浴場に足を運んだ理由からちゃんと聞かないと駄目だと思うんだがな。じゃあ次は勝間和代女史が消されるのかな?