えー、本件だけで2,000億円級であります。

破綻SFCG、元会長周辺に資産次々と流出
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090520-OYT1T00548.htm

 元ネタを出していたところを日本振興銀行が訴えた(ようだ)という不思議な展開があり、ちょっと風速が上がりつつあるのですが、モノによっては二信組問題とかイ・アイ・イ問題とかより重大な事件になるかどうかといった按配です。
 大島さん関連で言うと、SFCG被害弁護団の基本的な調査能力不足があって、イマイチ進みが悪く、もたもたしている間に親族企業への資産譲渡が2,670億円あまり、譲渡先複数あれば損害額は下手すると数倍というような情勢になってしまい。

 一般論ですが、ハイエナ系弁護士の問題というのはグレーゾーン金利を解決したい多重債務者などの救済を掲げておきつつも、SFCGに限らず他のノンバンク金融機関の現役社員や幹部を高い手数料でスカウトしたり委託したりして何らか顧客リストを引き出し、そこに「おたく、金利を払いすぎていませんか?」などと営業をかけて過払い返還訴訟を代行するなどして、非常な収入を上げてきた、という部分もあります。考えようによっては、顧客リスト流出を示唆したりして多少暗めのことも厭わない弁護士さんが多数おられた(ようだ)というのは、いつかどこかで総括するべきことなのかなと別枠では思います。違法ですから。サラ金や商工ローン問題は金融業者の適正化を進める上で解決すべき問題ではあるものの、今回のようにSFCGみたいなガチのグレーゾーンが出てきて千億単位で回収し損ねるというのは非常に恥ずべきことだなと感じます。

 で、既報の部分もありますけれども、二重譲渡問題とは別に、日本振興銀行がSFCGの顧客に対して追加融資の営業をかけていたりしてまして、そのリストはどうやって手に入れたのかしらと思う部分もあります。06年12月の改正貸金業法でノンバンクの貸し出し規制はあるけれど、日本振興銀行はガチの銀行免許のため貸し出し制限なしの青天井貸し出し放題という状況に。

 そのようなSFCGでさえ取り立てられないような貸出先リストに営業をかけて追い貸しをして、じゃあ日本振興銀行は焦げ付かないのかという部分においては、まあ一般論ですけどそりゃ全部高金利で釣った預金ですわね。でも、元となった債権自体は二重譲渡。どこまで実態のある取引か、ちょっと外部からは分からない。これは当局(金融庁)も含め、誰も実態を分からないだろうし、下手をすると大島さんも日本振興銀行も知らないかもしれない。そりゃそうだ、と思うのは、2月に40万件ある譲渡された貸し出しを、誰がどこまで精査するのか、ブツ読みどうするか、というのを考えたら、まあ専門家集めて20人月以上はかかると思われ。誰がやるんだ、そんなもの。

 だから、SFCG破綻を読み切って、SFCGの持つ担保物件など2,000億以上を大島さんの個人会社に移し変えたらしいという話と、SFCGの既存顧客に対して追い貸しをしているだいたい1,500億円ぐらいの話とはセットで考えるべき、というのが外部的な読みだろうか。だって実態が(いまは誰も)分からないもの。当事者も分からないはず。誰が正義とか、違法だとか間違ってるとか、解釈はいろいろあるけれども、少なくとも分かっていることはSFCGの破綻どさくさで消えた2,000億と仮に日本振興銀行がドボンでもしたとき起きるペイオフ(から回収できる金額をひいた額)は全部税金で処理されるわけで。

 ハイエナ系は「本来それは俺たちが回収するつもりだった金だ」と思っているだろうし、大島さんからすれば「俺が俺の経営権の中で進めてきた話を後から蒸し返されても遅い」と感じているだろうし、木村さんは「俺は正しい」と信じているだろうし、まあ責任問題にでも発展したときどう処理するのかは見物だろうと。個人的にはラスボスは五味さんになるか、竹中一派になるのかは分からないけれども、これは外野があれこれ言うより本当に主筆さまが連立発足のレジーム回帰を仕掛けるに当たって重大な弾になるだろう、と考えるんで。

 本来なら、監督官庁がとっとと営業停止にして傷口が広がるのを防ぐというのが筋なんだろうけれども、同郷で同窓だそうだからなかなかこれが。まあ、気持ちは分かるけど。

 ペイオフだから1,000万までは安全とか、ちょっとした高金利で集めた金額が4,100億ぐらい。ちょっとさすがにこれはねえ…。コアな話は書かないけれども、百年戦争はまだまだ続きそうであります。当方としては、死人が出ないことを祈るのみだな。

(追記)

 落合伸治さんはどうなっちゃったのでしょう。