「青少年インターネット環境整備法」ねえ。微妙な法律だが、まあこうなるのは予測できていたわけだな。

サーバー管理者に閲覧禁止措置要請へ/警視庁、子供の閲覧防止求め
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090427/crm0904270130000-n1.htm

 近い将来、この手のサイトに限らず、ネット上での交流はだいたい記名制に移行させようというご相談だろうと思う。それだけ被害が実際に起きているわけだから。民間が民間の努力でそのようなことをないようにします、と言って、お手盛り健全認証団体としてEMAを結成し、これが機能していないと判断されたと、そういうことだろうと。
 ここで、民間団体側は保護者の役割を主張し、子供の情報閲覧は親の目の届く範囲内で、という議論をするわけだけど、学校での児童の携帯電話の使用にまで親が監視することなど不可能で、親が頼れるものとすれば民間団体やキャリアの指定するフィルタリングに依存せざるを得ないわけだから、これが機能不全で未成年児童の略取や買春が減らなければ警察が個別具体的に業者に対して「指導」する、のは当然かなと。

 恐らく、この手の枠組みはネトゲやらtwitterやら他のサービスにも順次波及していって、それをかいくぐるサービスが発明されて、これも法的に対策されて… の繰り返しになるだろう。

 間接的に聞くに、被害実態として最も多いのがモバゲー、次いでGREE、プロフというような感じらしいが… なぜ報道では「mixiなど」という書き方になっているのだろうか。実際に、どうしようもないことになっていて、どうしようもなさを過去にも表現していたのだが、実際にはどうしようもないな。うん。

SNS規制の件について
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2009/04/sns-0ffa.html
DeNAはどうなってしまうの
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2009/04/dena-5d02.html

 それにしても、図書規制(エロ本規制)とかもそうだけど、青少年の三文字って本当に規制の根拠として力強すぎるな。エロや出会い系排斥どころか、一部上場企業の収益基盤を根底からごっそり持っていく法律にまで化けるとは。

青少年インターネット環境整備法等について
http://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/seibi_law/index.html

 どおりでSNSで上場した会社の持ち株売却話がたくさん出てくると思ったが、当然これらはすべてインサイダーだから交渉しているファンドとかはいったん手仕舞ったほうがいいだろうなあと妄想。あと、これからSNSとかネットワークツールをやろうとしている企業も結構なあ。