G7以上に中身が多国間プロパガンダになってて、新自由主義後退後の荒涼とした景色が非常に見てて諸行無常な感じがするんですけど。
 まず、お決まりの中国。

温首相「中国経済、昨年末から回復の兆し」 ダボス会議
http://www.asahi.com/business/update/0129/TKY200901290282.html

 動画で見てるとちょっと内容が不鮮明ながら「中国経済大丈夫ですよアピール」が中心で、世界経済の中枢としての中国経済に死角なし風の発言が続いて自画自賛状態であります。

中国首相、8%成長を公約 ダボス会議で
http://www.47news.jp/CN/200901/CN2009012901000091.html

 いや、だからその毎年適当に鉛筆舐めて伸びたり縮んだりする経済成長を公約に掲げないで欲しいというのが正直なところなんですが。他にも、ロシア同様経済危機が中国に打撃というような話もしていますが、うち発の危機じゃないもんねという雰囲気ですね。

中国の温首相:米中対立なら両国とも「敗者」に-ダボス会議で講演
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=aMOrX5uLA_Co&refer=jp_asia

 中身は「早くオバマとの会談をセットしろ」という話なんですが、なんか恫喝っぽくて可愛いです。元調整を見送れば米国債買うよ的なポジションって、いままでのアメリカ政府の運営からすると駆け引きというより感情的な反発を招くように思うんですけど、オバマ政権は違うのかな。

ロシアと中国の首相、ダボス会議で講演
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200901290003.html

 次いでロシア。英字配信の記事ではウクライナのことにも触れてたようですが、米経済発の金融危機は全部ブッシュJrが悪いのでオバマは適当に経済再建して頑張ってねの社交辞令と、要するにお前らの危機のお陰でロシア経済は混乱をきたしたんだからどうにかしろ的なニュアンスが印象的です。

「もう戻ってこない」=ダボス会議で途中退席-トルコ首相
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009013000088

 ところで、イスラエルのガザ攻撃でイスラエルのペレス大統領が正当性を主張する演説をかましたところ、それを横で聞いていたトルコのエルドアン首相が激怒してキレ落ちするという事態が。映像観たら、凄い不思議な間合いで突風が一発吹いたような具合だったので、あれがイスラムの間というものかと妙なところで感心した。

 うちの首相の出番が明日31日だそうですが、存在感がないというよりは、特に展望なく予算案採決引き延ばした野党に日程を取られたのかしらとか思います。でもいま野党は必死ですからねえ。しょうがないんでしょうが、予算ぐらいはとっとと通して欲しいと。

麻生首相のダボス会議出席を発表 英首相とも会談へ
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090129AT3S2900H29012009.html

 日経には日英会談するよとか掲載されてます。関係ないけどイギリスいま大変ですからね。少なくとも先進国に相応しい経済力じゃなくなってきている感じです。折角予定とったので首脳会談ぐらいはやっておかないと格好がつかないが、麻生さんが駆けつけるまで現地に残ってる首脳はそのぐらいしかいなかったためとりあえずセットしてみた感じでしょうか。普通はいまイギリスと話しても「こっち見んな」って感じだと思うんですけどね。Civ4のやりすぎでしょうか。

 まあ、過去のダボス会議ってのは膨らみ続ける世界経済を牽引するアメリカのご意向も強く反映される仲良し会みたいなもんだったのが、いつの間にか紛争の処理や緊張する外交関係を確認、整理する多国間外交の場が剥き出しに提示される状況になってて笑うわけです。