いま猛烈に忙しくて、あんま長文書き連ねられる状況にないけど、簡単に与太話など。

 マイナス面で言うと、貸し剥がしがどうたらという面は多々ありで、これはぐっちー氏が解説している通り。ただ、私はあんま悲観的でない。彼とは資金の性質やら掴んでる客層やらが違うからというのもあるかも。

これだけははっきりしておこう
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/3cc04e907a1a9ab8a6156513508810c2

 外資系に取引の大部分をシフトしていた日本企業で不良なところは、いまさら日本の金融機関の窓口をコツコツ叩いても相手にされないというのはある。でも、優良なところは取引再開しているし、あとで書くけどいま猛烈に日本に資金が帰ってきて余っているので大規模増資なんかは年末から年明けにかけて次々と決まっていくと思う。
 諸説あるけれども、いまGSとかMSとかcitiあるいは破綻したLBなんかも含めて海外で大穴空けてしまっている金融機関は、日本だろうがシンガポールだろうがどんどん投資済み資産を資金に換えて無条件撤退戦になってる。これは報じられてるし誰でも分かることで、それこそ月間で34兆数千億ぐらい出てった。

 でも、円高が続いている。なぜか? 按配が悪くて出て逝く外資は経営不振だから目立つけど、健常資産を海外にたくさん抱えていまなお潤沢な資産を持っているところが、シンガポールドルとか香港ドルとか、あるいはハードカレンシーでもあんまり持ちたくないので日本円で置いておきたい、安全な通貨としての日本円というのがクローズアップされてて、どんどこ円を買ってるというのが実情なんだよね。

 実際、東証一部とかで外資が撤退してしまったんで借り換えができないんで国内金融機関に持ち替えようかという会社が、より有利な方法で増資に打って出ようなんて話も持ち上がってる。来年は減益減収です、という予測はあまり関係ない。もう織り込んだ株価になりつつあるから。まだ下がるし。しかも世界各国で増益基調のビジネスなんて限られてるし、そういうところは妙味がない。だからみんな乗る。

 不動産も、昔だったらあんま出てこなかったような、都内の3桁億物件とかが毎週五件六件入ってくるとか、そういう状況で、買いの財布が見えてる仲介業者にとっては空前のバブルになろうかという状態で、非常に景気がいい。

 いま日本で起きてることは、損失を蒙って退出を余儀なくされる外資系が猛烈に資産を売って出て逝っている一方、ユーロやドル(ましてやウォンやルーブルや香港ドルなど)で資産を持ってると劣化リスクが大変なので一円でも多く日本円で持ちたい外資系がより上回る勢いで日本に資産を移してきているという、出入りの激しい情勢になっておるわけだ。

 前も書いたけど、日本は相対的に他より経済が優れていることがここ一ヶ月ぐらいの値動きで分かった状況だ。ほんとに日本売り一色で日本株安でもう駄目とかって状況なら、韓国みたいに通貨も馬鹿みたいな下落することになるわけであるし、現に随分不動産は売買件数で言うと戻ってきたんで、感覚的には来年二月ぐらいが底だろ。8,000円になったといって出動した個人投資家は残念かもしれないけど、もっと下で拾うと思うよ。あと、全然株価は上がらない状況が二年三年続くと考えていい。もっとかな。でも、ネットバブル崩壊した00年から株価が戻ってライブドアバブルが起きるまで5年かかってることを考えれば、そのぐらいの期間は待ちなよ、と思う。

 年末商戦が不発になって、具体的に3Q4Qの企業業績の悪化が明らかになって、一層景気減速が鮮明になったら日経5,000円円ドル60円台とか普通にあり得るし、それが日本の曙なんだよねえ。潰れる会社も一杯出るだろうし、折角作ったメガバンクもまたなくなって銀行二行体制とかになっちゃうかもしれないけど、これでようやくオーバーストアとかオーバーバンクというようなプレイヤー過多の状態がなくなって日本の経済効率が上がって内需が増えるんじゃね、と感じるけどね。

 これから過渡期というか乱世になるかもしれんので、持つべき者を持ってる人は果敢に、持たない人は持たない人同志どう結束して難局を乗り切るか、とか、そういう話になるんじゃないでしょうかね。知らないけど。