野次馬的関心の尽きないこの物件、MIAUとか全然関係ない方向に話が進んでいるとのことだったので、外野としてさらに軽く追記をば。


池田伸夫氏がMIAUをぐちゃぐちゃにしている件について(追記あり)
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2008/09/miau-0004.html
 個人的には、池田信夫氏が登場する話題や争論や組織は、予定調和的に必ずぐちゃぐちゃして、つまらぬものが面白くなる傾向にあるので、遠くで池田信夫無双が繰り広げられている場合は愉しく行方を見守るのがブログ界の流儀になっているものと思っていました。実害がないですからねえ。

 ただ、どうも当事者からするとそうも割り切れないようで、本件とは関係ないところで「池田信夫被害者の会でも発足させるか」みたいな話があるそうです。まあ、問題児ですからねえ。人のことは言えないけど。

 ICPFの議事録とか読みましたけど、半可通の私めとしては池田氏が既得権益者に対して聖戦を仕掛けて味方もろとも爆破する姿は、言論人として自爆テロ気味で楽しいわけです。テレビ局とか業者や行政を徹底批判するのはいいけど、いまさらテレビ行政の欺瞞をシンポジウムで喝破されても、その後どうすんのかが建設的にまとまらねばどんな議論も意味がないだろうという話だと思うんですけどね。

 で、池田氏の通信行政やテレビ業界に対する議論の質は置くとして、問題は発言の枕に与太気味な罵倒の装飾がくっついてること。まあ、このあたりが池田氏の「味」なんだろうけど、池田氏本人とターゲットだけ爆破すればいいのに周囲にいる味方も巻き込まれて一緒に爆死している心象風景が微笑まし過ぎるんだよなあ。

 だって、今回の件で言えばGLOCOMで公文氏が何かをしたとか、MIAU関係ないじゃん。イメージとしてはMIAUビルの前を通りかかった公文氏を池田信夫印の自動車爆弾が炸裂して、公文氏は無事だけどMIAUビルだけ爆破されて損傷しました、みたいな感じ。どう考えてもMIAUは被害者だろ。

 もっとも、いままで池田氏がいろんな話をぐちゃぐちゃにして池田信夫無双が繰り広げられてきたのは周知なんだからMIAUに呼び込んだ時点でうんこであるとか、公文氏を後見人だかに選ぶMIAUが迂闊だったという議論はあるかもしれないけど、池田氏の暴発が「あー愉快愉快」で済まなくなってきたってことなんじゃないかと。

 公文氏の犯罪とやらを池田氏がブログで書いている割に、その詳細がついぞ明らかにならない時点で、周囲が私怨と割り切るには踏み込みすぎた状況と思うのよ。池田氏は時効と言ってるけどさ、いまのところ池田氏がそう言ってるだけなんだよね。

 中立地帯や緩衝プロヴィンスを作らないまま、ユニットスタックが積み上げられてたら「よろしい、ならば戦争だ」というような話になりやすいのも事実なんだろうと思う。「池田信夫被害者の会」なんかは、典型的な陶片追放だろうし、ネットに限定せずに「本件を上武大学としてはどう考えているんですか?」とかいう話をリアルにし始めるオトナゲない人たちも出てくるだろう。

 勘違いしてはいけないのは、これはネットで納まる話じゃなくて、MIAUなりGLOCOMが触っている「政治」そのものであり、あくまで一般論として、中から切り崩されちゃってる事例にしか見えないんだよなあ。

 ネットの中にいる極普通のキチガイウォッチングだったら、誰もここまで注目しないと思うけど、一見アカデミックや政策論争に意味や意義があると誤読しているネットワーカーが増えてうっかり盛り上がったりすると、一気に政治化して「どう無害化するか」みたいな話になっちまうのかもしれないな。ソーシャルエネミーなんだから切り崩しておけ、みたいな。