まあ、いろんなところに書かれているけど、どうせ麻生さんを説得するまでは水面に出さないでおこうと周到に用意した改造なのだから、中川秀直氏ら上げ潮派が綺麗に外されて麻生禅譲ラインで選挙態勢というのは誰が見てもそうなんだろうけどさ。

 産経で観測記事が上がっていたけど、これから路線闘争だ、というよりは、新自由主義的経済政策はここでいったんアメリカでも沙汰止みであるから、日本でも一回ペースダウンしておこうかという話であって、すでに決着がついているはずの流れなんだけどね。麻生さんの登板が早かったのか遅かったのかは別としても、小泉さんの改革路線っていうものは安倍さんが政権を放り投げる前にすでに資金が続いていなかったのだから、中川氏があれこれ頑張って上げ潮だと政策論争ぶち上げてもその足元はすでに崩れてしまっているし、流れを引き寄せることもむつかしいわけだ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080806/stt0808061953004-n1.htm

 それはそれとして、選挙をやらなければならないので、いまのところ選挙に勝てる顔として麻生さん以外いないし、首相としての待望論も出ていることだから、党内グリップや福田さんの好き嫌いは別としてもそういう起用をする以外ないんだろうとは思う。次いで、上げ潮派側の知恵袋という意味では高橋洋一氏は主義主張とは別に一目は置かれていて、彼の言うことはひとつのカウンターというか正論として受け止める土壌を残しつつも、ゴールドマンだかに時間差で報酬貰ってニューヨークで資産固めて国を売った形になった竹中さんあたりはしばらく慶應義塾に幽閉されて、あんまり小賢しい話をするといつでもネタを刺しに逝くよという意味合いも含むんじゃないだろうか。選挙における幹事長って、そういう采配をするポジションでもあるのだから。

 中川氏の件で言うなら、世界的に金が詰まってしまうと上げ潮もごま塩もないわけで、カジノ法案にでもぶら下がってスタンレー・ホー氏あたりから銭でも貰いながら穏やかにしているほかないのかも知れん。それはそれで賢いのかもしれないが、いずれこのあたりはどこかの月刊誌がジャーナリストを使って総括すると思う。政局にされたら選挙前に不確定要素増えるし面倒くさいから。あのあたり、正直スパイだらけじゃないか。佐藤優じゃないけどカウンターインテリジェンスとか言ってる場合じゃないよな。しかも、秘書陣はかなりの数日本人じゃないだろ。そりゃあ日本版NSCなんて立ち上げて欲しくない理由も分かろうというもんだ。

 中川氏が選挙に強くて身辺綺麗だったらまた話は違ったのかもしれないが、今回も逆風で知名度のそこそこある有力候補でも立てられたら落選さえ見えてる状態で、閣僚入りでも検討されたら身体検査でボロカスに出るわメディアは十字砲火したがるわ検察は人事曲げても取りにいくわで凄いことになるんだろう、きっと。それもこれも、中川氏がそうはいっても一目置かれているからそういう観測になるんでしょうけどね。

 ポジショントークでした。