いまネットでは、というか2ちゃんねるではちょうど盛り上がっているところでありまして、まあ微妙なところではあります。毎日新聞では「また2ちゃんねるか。二ヶ月ぐらいで沈静化するだろ」ぐらいの話のようでありましたが、どうなんでしょう。
 誹謗中傷している人をどうのこうのというのも、結構ガチな話になるのかもしれませんけれども、いまちょうど加藤さんが秋葉原で人殺しをしたこともあって、ネットであれこれ実社会に影響する問題を広げるといろんな人が関心を持つようであります。ネット規制(フィルタリング含む)議論に中立だった人も前向きになるなどして、ネットでの騒動を大人の人たちが嫌って規制する動きにならないことを祈るばかりですわ。


 もちろん、毎日新聞が日本を貶めるような不細工な記事を海外に流していたことについては恥ずべきことと思いますし、社内処分とはいえ関係者に一定の責任を取らせるのは当たり前のことだとは考えます。その一方、部分による全体否定みたいな煽動の技法に乗っかって、騒ぎたい奴が2ちゃんねるで騒いでいるだけというような冷めた見方も成り立つし、本腰であれこれ頑張る大人たちが出てくる前に西村氏が表向き収拾さすような大人コメントを垂れ流すタイミングもやってくるでしょう。プロレスみたいなもんです。


 ただ、毎日新聞や今回のスポンサー周辺へのネット発のネガティブキャンペーンはタイミング的にも内容的にも最悪な流れになってる気はします。ただでさえ、ネットと現実社会の緊張関係を現実社会寄りに対処させようというコンセンサスが出来上がる途上での話でしたからね。ネットでの風評に晒されやすい企業は総じてネットでの言論は制限させるべきという態度にまた強く移るかもしれないなあと思うわけです。


 ネットでの騒動(炎上騒ぎ)で言うなら、ファイナル爺の話もありましたけれども「いつまでもネットを貧乏人の砂場にしておいていいのか」的な議論の延長線上で匿名性議論がわいわい出てくるものと予想されます。もうネットだからといって許されるものは減少するだろうというのは昔から出ていた議論ですね。


 最後あたりに、池田信夫氏が出てきて話がぐちゃぐちゃになる展開を希望します。


 ※ もちろん、部分による全体否定を使った煽動ってのは、「毎日新聞がアホ記事を海外に垂れ流した馬鹿が存在する」という部分を持って「毎日新聞全体がクズ」とか「毎日新聞社員は総じて信用ならない」とか「毎日新聞を含むマスゴミ全体の問題」と事大解釈して、スポンサーに電話突撃したりマスコミ各社にこぴぺ文章を送りつけたり、のことです。

 韓国でも牛肉問題(それもデマ)をきっかけに対米不信がネットで爆発して、新大統領の弱腰を突く形になって支持率急落なんて話がありましたけど、形はどうあれ韓国のネット騒動も今回の毎日新聞の話も同類項というか相似形です。毎日新聞もアホな対応をしているなあという意味でげんなりしている人もいたけれども、騒いでいる側も新聞社だから信頼のおけるメディアであり、それがクソのような反日英字サイトを作ってふざけるなという大義名分より先の何かになかなか行きつけていない印象がありますわ。