常識的に考えれば、土地の造成だとか入れ替えだとか解体だとかそういう「やりやすい」ところでも捻出があったと考えるのもオツなんですけど。塗装や外構で下請けたコンサル会社がそれだけで何億か乗っけてどっかの箱に領収書なしで持ち込んだ分もあるのかもしれないし、ないのかもしれない。ただ、申告漏れ総額は約30億円とのことなので、さすがに御咎めなしとはいかないんじゃないか、いやでも社会的影響を考えると云々、というのはあるかも知れず、もしくは別件との併せ技ってことで、いやいやそれはどうでしょうまあそこはよろしくお願い申し上げますはいこちらこそご鞭撻くださいませという感じでしょうか。
 鹿島の話が、例えばフジテレビにまで飛び火しましたとかいう話になるとややこしいのですが、普通に考えればそこまで広げてもしょうがないでしょうし、お手洗いまで逝ければ御の字大勝利ってことなんでしょうか。


 山岡俊介氏は微妙に仕事はえーな。ネタもらったんだろうか。それとももうどっかに出てる?


重大疑惑浮上の御手洗冨士夫・日本経団連会長(キヤノン会長)の“隠れ”個人事務所を発見
http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2008/01/post_5eb9.html


 元々のネタは一応これ。あと産経新聞が拾ってたネタは記事が消えたので一部のみ引用しておくけど。


http://209.85.173.104/search?q=cache:A4WjzzBKJ18J:www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007121102071180.html+%E5%BE%A1%E6%89%8B%E6%B4%97%E5%86%A8%E5%A3%AB%E5%A4%AB%E3%80%80%E6%89%80%E5%BE%97%E9%9A%A0%E3%81%97&hl=ja&ct=clnk&cd=1&lr=lang_ja


 そもそも論で言うなら、受注のための裏金を捻出しましたというのは、発注を出す決定権者に対して山吹色のお菓子が飛び交うわけであって、ただそれは民間同士の話であるから、やりようによってはもっと合法的にやることもできたと私は思うんですよね。何もゼネコン泣かせて裏金作らんでもいいじゃないですか。何と言うか、品が無いし、智慧もない。コンサル会社使うのはいいとして、別名目で合法の仕事を立てて顧問料か何かで受け取ったり相談役になったり、他の開発案件でファンドや民法組合組成したり、別の仕事でバーターかけたり、いくらでも方法はあるだろうと。でも、わざわざ個人事務所をひっそり作って何事かよろしくやっているというのは、別の思惑や事情があったのかしらと勘ぐる人が出るのも仕方がないのかなと。


 そうなると、キヤノンが大分に工場を出すにあたって、選定の実務をやっているキヤノンの中の人が事情聴取などで歌っていたら、その瞬間にお手洗いアウトという話であって、じゃあどうアウトなのかというのはもう少し政治的な判断があるとしてもあまり簡単に穏便に済ますわけにはいかないんじゃないでしょうか。
 だって、もう話は出ちゃってるんですからね。


 しかし、大口の開発案件を仲介したフィーを何で裏金にしたんだろうね… それじゃあ単なる所得隠しになっちゃうじゃないか。誰も周囲にそういうことを智慧つけてくれる人がいなかったということでしょう。まあ、相談されたらドン引きだろうけど。


 年末ぐらいに「手打ちした」っていう話だったのが、一転リーク合戦になって、良く分からないうちに財界トップがタイホとかってリクルート事件みたいで超かっこいいんですけど、そういう騒ぎを起こしている間に自民と民主が勝手に割れて政界再編とかしたら少しは小ざっぱりした日本になるのかなと思います。


 それにしても、一桁億の領収書要らない金作るのにいまどきB勘定をゼネコンに要求する根性がどうかと思いますし、いみじくも財界総理を名乗る人物がそのような嫌疑の渦中にあること自体、胸がわくわくいたします。そう考えると、なんだかんだで奥田さんというのは実に潔癖な人だったんだなあと落差を感じずにはいられないわけですが。


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仲介謝礼に13億円  鹿島所得隠し キヤノン会長知人が経営 コンサル2社へ
2007年12月11日 朝刊

 大手精密機械メーカー「キヤノン」(東京都大田区)の大分工場建設をめぐり、ゼネコン最大手「鹿島」(港区)が、架空の外注費で裏金を捻出(ねんしゅつ)し、東京国税局に所得隠しを指摘された問題で、大分市内の二つのコンサルタント会社が、キヤノンの少なくとも五施設の建設を鹿島に仲介し、鹿島から謝礼として計約十三億円を受け取っていた疑いのあることが十日、関係者の話で分かった。

 関係者によると、キヤノンの御手洗冨士夫会長の知人が経営する大分市内のコンサル会社は、キヤノンの同市内のデジタルカメラ関連の二工場の建設を鹿島に仲介。謝礼として鹿島から約四億円を受け取ったという。

 さらに、同じ知人が経営する同市内の別のコンサル会社は、キヤノンの川崎市内のプリンター関連研究施設の建築工事を仲介し、謝礼として二億円前後を受け取るなど三つの大規模プロジェクトの仲介謝礼として計九億円を受領したという。

 また、二つのコンサル会社は、キヤノンの大分工場の塗装や外構などの四つの工事を、鹿島の下請けとして二億数千万円で受注していることも分かった。

 キヤノンは、コンサル会社社長について「(御手洗)会長と同郷の知人で休日などに会食で一緒になったこともある」などと説明。その上で「(工場建設について)コンサル会社社長の業者選定への関与は承知していない」としている。

 鹿島はキヤノンの大分工場をめぐり、裏金を捻出したとして、同国税局に約六億円の所得隠しを指摘された。このうち約五億円は使途を明らかにせず、重い税率のかかる使途秘匿金として制裁課税され、追徴税額は重加算税を含め三億円に上った。裏金の一部が工事受注のための工作資金としてコンサル会社に渡った疑いが出ている。

「私は関係ない」
御手洗会長会見
 経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)は十日の定例会見で、鹿島が捻出した裏金が、御手洗会長と親交のある大分市内のコンサル会社に渡ったとされる疑惑について「全く関係ない。大変迷惑している。鹿島と(コンサル会社が)どういう関係か知らないが、私は関係ない」と述べた。工場建設について「土地を決めたのはキヤノンと大分県。それ以外のことは知らない」と話した。

 一方、大分県の広瀬勝貞知事は同日の定例会見で、コンサル会社社長について「二〇〇二年暮れに知り合った。よく知っている。(知事に初当選した〇三年の)選挙でお世話になった。キヤノンのことも知っているから、いろいろ教えてもらった」と述べた。社長がキヤノン誘致に貢献したかを問われ、「いろんな人の情報を得ながらやる。そういう意味であったかもしれない」と語った。


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大分県鹿島が6億円所得隠し 一部は経団連会長の知人に

-|2007/12/14(金) 13:28

 大手ゼネコン「鹿島」(東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、大手精密機器メーカー「キヤノン」(大田区)の大分県への工場建設をめぐり下請け業者に外注費を払うよう装って“裏金”をつくり出したとして、平成18年3月期までの2年間で計約6億円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。

 このうち一部について、鹿島は使い道を明らかにしなかったため、使途秘匿金としてさらに重い税率の処分を課せられた。裏金の一部は、受注工作の謝礼として地元の建設会社に渡った可能性があるという。このほか経理ミスなどもあり、申告漏れ総額は約30億円に上る。

追徴税額(更正処分)は重加算税などを含め約3億円とみられる。

 関係者によると、鹿島は、大分県が誘致して大分市内に建設されたデジタルカメラなど2工場の造成工事を、県の土地開発公社から受注。工場建設もキヤノンから請け負った。

 この工事をめぐり、国税局の調査で架空の外注費を支出していたことが判明。計約6億円分について「交際費に当たる」と認定されたもようだ。鹿島と下請け契約を交わしながら、実際には工事をしていない業者が複数見つかったという。

 裏金の一部を謝礼として受け取ったとされる地元建設会社の社長は、キヤノン会長の御手洗冨士夫・日本経団連会長と同郷で、会食を伴にする間柄でもあるという。この社長が経営する警備会社は、キヤノン大分事業所の守衛業務を請け負うなど取引関係もあった...