毎秋恒例ではあるが、渡辺恒雄氏がお怒りである。


渡辺球団会長、大激怒!ミス連発にベンチ&フロント批判止まらず
http://www.sanspo.com/baseball/top/bt200710/bt2007102318.html


 行き着く先はもちろん補強。様式美である。サードは初芝、ベンチで佇むのは松中、年俸でゴネるのは福留、そして負けて補強を叫ぶナベツネ。麗しい。やはりストーブリーグはこうでなければならない。3ランを放ったホリンズ氏は解雇の模様。ラミレスさん巨人入りフラグでも立っているんだろうか。


 巨人ファンが自己を慰める際に「でもリーグ優勝は巨人だから」という最後の灯を渡辺球団会長自らが「リーグ優勝が何の意味もない。悪びれたってしようがねえよ」と悪びれ放題で容赦なく掻き消す感動のフィナーレである。


 野球ファンは反感を持つかもしれないが、やはり渡辺球団会長のこの手の怪気炎は一貫していて私は好感が持っているし、シーズンが終わって彼が「補強だ!!!」と叫んでいないと何となく霜月師走を迎える気分になれない。何といっても、権力抗争に勝ち残った男だけが漂わせる凄味を感じさせる。


 権力者は孤独なもんだが、渡辺球団社長は孤独を乗り越えて記者のぶら下がりにさえ「補強だ!!!」と紙面になりうる言葉をぶちまけられる点で、やはり人物だな、と。こういうキャラ立った人、最近はめっきり減ったからね……