いやー、パワーアップキットが売ってたので入手しましたよ、信長の野望【革新】。んー、どうなんでしょう(長嶋茂雄風)。やはり信長の野望の醍醐味というのは、いつ踏み潰されてもおかしくない弱小大名で無能武将をやり繰りしながら、ビッグネームの一挙手一投足を羨望のこもった警戒の目で波乱の戦国時代を実体験できるところにあるんだと思うんですよね。


 そんな私が一押しの戦国大名は飛騨の三木(姉小路)家。お前はどこのヤクルトの控えだよ。ドラ1のくせに。姉小路家の何がつらいって、飛騨には川が流れてない。水田作れない。港もないので南蛮と交易もできない。他の大名が次々と新技術を導入するのを指をくわえて見るのみの生活。強みなのは攻城兵器って言われても攻められる状況にない。隣国が神保家なんだけどすでに長尾さんからの攻略リーチで神保→畠山→姉小路ルートで自動死確定。それが駄目でも斎藤家が武田家に滅ぼされたら秒速で落城。ただでさえ少ない姉小路家の譜代臣は最初の季節に寝返る。十回プレイしたら十回そうなるのが目に見えているだけに、正直第二次世界大戦ゲーのデンマークみたいなもんなんですよね。ポーランドが滅んだら次はうちじゃん、みたいな。


 だがそれがいい。何とか頑張って関が原まで残っていたい。1588年まで粘ったら武田さんが40万人で飛騨へ観光に来られて普通に踏み潰されて終わりとか、残念すぎる展開が酷。頑張って斎藤家滅ぼしに逝っても斎藤道三さんが偽報アホほど流してきて、毎回引っかかる三木殿や姉小路倅が道中退却したり騙されたのに気づいて進軍しなおしたりというのを繰り返して兵糧切れで兵士離散でございます。何このバカゲー。なめてるの。


 ようやく斎藤家攻略したと思ったら、元斎藤の捕虜武将が登用前に次々と牢獄破りをして武田家とか織田家に仕官してるんです。どうにかなりませんか。泣きながら稲葉山城を再開発して、機先を制しようと武田家に殴り込みに逝ったら、今度は忍者衆の偽報の嵐でまた退却&騙されたのに気づいて進軍の繰り返しですよ。もうやってられません。


 あと何ですか、あの途中でどっかから湧いてくる国人衆は。何でいちいち姉小路家の覇道を邪魔しますか。だるいので神保家攻略のついでに国人衆の拠点落としに逝ったんですが、序盤だと驚きの堅さ。馬鹿みたいに強いんですが。下手すると大名より最初は強いです。しかも計略使ってくるし。ヤバすぎる。私も国人衆で開始したかった。


 で、頑張って三都市ぐらいまで広げて武将が20人ぐらいになると、もうこっちのもんです。方面軍がどうとか考えずに、ただひたすら領土拡張、兵士雇ってまた領土拡張、足軽と弓兵と攻城櫓一式を前に立てて進軍支持するだけで圧勝。強いぞ姉小路家。大名本人より部下のほうが圧倒的に強い。というか大名が出かけないほうが強いというのは戦国ものとしては形容矛盾なように思います。


 つーか、ぶっちゃけ姫武将のほうが下手な武将や大名より強くて使い勝手が良いという。奥さん強いよ奥さん。裏切らないし。弱小大名救済のためにも姫武将量産計画希望。だが姫武将がブサイコで生まれてくると切ない。せっかく強いのにブサイコ。ブサイクな男が不愉快だというのと違った意味合いで別の次元の物悲しさを感じる。外人に「日本の谷亮子は強いね」と褒められたときに感じる居たたまれなさと等しい。


 ある程度強くなっちゃうと、もう作業ですわ。今川家とかでやると最初から作業どすえ。武将が強かろうが弱かろうが一つの安全な城だけ市&水田ラッシュにしといて、あとは兵舎と特化した学舎で大量徴兵→大量投入。織田家だろうが北条家だろうが鬼のように圧殺。優秀な武将は大名家が滅べば仕官してくるので芋づる式に強くなって、ひたすら領土拡張。まあそれが信長の野望的楽しみと言えばそれまでですけどね。


 そんなわけで一日でだいたい分かった気がします。楽しいひと時をありがとうございました。