つい先ほど亡くなったそうであります。合掌。


http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070903AT1G0304503092007.html


 まあ、いろいろある人のようであります。「ようであります」と伝聞調なのは、私らとは世代があまりにも違うのと、当時のことを克明にご存知の方々は概ね鬼籍に入られてるのでよう分からんのです。


 私のような人間はとりあえず93年文春の田中清玄伝における昭和天皇が語ったとされる瀬島評を頼りにするほかないわけですが。曰く「先の大戦において私の命令だというので、戦線の第一線に立って戦った将兵たちを咎めるわけにはいかない。しかし許しがたいのは、この戦争を計画し、開戦を促し、全部に渡ってそれを行い、なおかつ敗戦の後も引き続き日本の国家権力の有力な立場にあって、指導的役割を果たし戦争責任の回避を行っている者である。瀬島のような者がそれだ」。ネットにも落ちてた。http://ww1.m78.com/topix-2/critic%20to%20officers.html もちろん故・田中清玄氏を信じるかどうかは別の話。ただ似たような話は保坂正康氏の著作にも出てくるしなあ。毀誉褒貶というか、まあ何というか。こっち界隈では「瀬島はもともとロシアのスパイであった」とか語る人がおるのですね。そんなこと私に言われても分かるわけがありません。ただ、この流れだと龍井榮侍氏とか再評価されんのかね。微妙すぎる。


 それでも最近でさえ亡霊のようなフィクサー話はそこここで出るけど、いつまでも昭和というか戦後を引きずって妙な陰謀論”だけ”がこの国を動かしてるとは思いたくないものです。そのうえで、いわゆる保守論壇が瀬島回顧をどう方向付けるのかは注目してよいと思います。ただこれで、例えば前原誠司氏や屋山太郎氏がどういう言動をし、半年なり一年なりかけてどういう整理をしていくのかは見てみたい気も。時代はもう変わっておりますよ。ええ。