我が国だと適当に泣き寝入りしといて後で外資系に勤めてる個人から「ストックオプションは所得だった」とか言って税金をむしり取るケースですが、韓国って凄いね。


http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200708230100.html


 要するに、韓国経済を直撃したアジア通貨危機の際に、経営難に瀕した韓国外換銀を米投資会社のローンスターが買収し、これを立て直して売却して利益を確定させようとしたら、韓国検察が不当に安い値段で韓国外換銀をローンスターが買ったかどで強制捜査って話の延長戦。


 まあ好きにしてよねというのもあるけど、ローンスターに限らず米系ファンドは韓国検察の目の敵にされてる部分があって、相変わらず良く分からん理由で資産移動を停止させられるファンドが出たりして面倒くささ抜群の状況で、結構なファンドが韓国から足抜けしてしまった。


 問題は、外資から見捨てられた韓国経済はどこまで持つのやらと眺めていたらどうもそれほど長くは持たなさそうだというコンセンサスが出来上がりつつあることでありまして。これって第二次アジア通貨危機みたいな問題を起こしかねず、そうすると問題回復の一部、あるいは大部分を日本が面倒を見なければならないという話に。うわ面倒くせえ。


 我が国だと、韓国外換銀といえばTSKビルとか事件師系の物件でよく名前をお見かけする韓国系銀行ですし、ローンスターといえば東京スター銀(旧東京相和銀)なんすよね。いやー。


 我が国で本件に類例的な事案というと、やっぱり新生銀行(旧長銀)誕生のときの瑕疵担保条項を利用した不良債権一掃で安値で買取&税金で不良債権処理のリップルウッドに一杯喰わされたように見えた件。ただ、リップルウッドはここで手にした利益を日本に再投資して、結局は… というのを考えると、景気のいいときは金融屋にやらせるだけやらせておいて、そこであぶく銭掴んでもひとつ潮目を読み違えると大損して経済の肥やしになるというわけで、長い目で見て考えましょうや旦那。


 そういうわけで、韓国が勝手に一人でひっくり返るのはまことに結構なことですが、何卒我が国の財政に影響が及ぶようなことのなきよう、万全の準備を今回は願いたい次第なのであります。