石井一久が四発被弾で六回六失点。巨人戦だというのに内野B指定の上のほうは空席が目立つ体たらくでした。三回表が終わった時点の0-4で「もう駄目だな」という空気が一塁側スタンドに漂う中、切り札の代打真中は六回に出てきて山口中将とか言う左投手を出されて併殺打に斃れていました。ヤクルト。


 魔将ガイエルさまもお疲れのご様子で五打数一安打と微妙な状況でありましたが、本来なら遠藤ちょっとこいという状況のはずがどうでしょう、普通に「圧倒的な戦力差」という具合でありまして、ホリンズさんが三三振で癒し系ぶりを発揮していたほかは絶望的と言いますか敗戦マニアとでも言いたくなるほど堂々たる弱小ぶりであります。


 三回まで二人づつランナーを出しつつ無得点。五回は一点とってなお一死二三塁でリグス、選手会長宮本が凡退で無得点。そのあと巨人からあっさりダメ押しされるあたり、八月なのに秋の気配を感じさせるヤクルツのお家芸と言えます。


 「古田監督」と題したものの、別に古田監督が何か采配するまでもなく、普通に「真正面からぶつかってみたら、そのまま蹂躙されて敗北した」という感のある本格的で正統派の完敗です。後半戦最初のカードで、広島三連戦三連敗という今季ヤクルトの最下位争いを決定付けたクソ試合を想起させます。


 でも、あのような「采配さえまともならどうにかなったかもしれない」というレベルをも超えた状態、つまり:


「なぜこの好機に置き物を打席に送らねばならんのだ」とか
「ここで二割二分台の福川に代打すら出すことができないのか」とか
「ああ。五回にさっさと真中使っちゃったからこの終盤の大事なときに度会しかベンチに残ってないのだな」とか
「いくら左打者だからって鈴危険を打席に送る必要がどこにあるんだ」とか
「1点リードで木田をマウンドに送らなくてはならない伊東昭光の心境」とか
「疲れてそうな吉川がまたブルペンに入ったときのヤクルト側B指定常連の嘆き」とか
「置き物ヒットで代走メッシーが盗塁死。その後四球で出た福川も盗塁死」とか
「せっかく藤川攻略できそうだったのに田中浩康が振り逃げしないボーンヘッドでゲームセット」とか
「せっかく岩瀬攻略できそうだったのに代走メッシーが二盗後置き物のゴロで憤死。さらに置き物が二盗で最後のバッター渡会」とか


そういう奴です。確かにクソ采配ばかりは責められない。戦力が劣っているのだから、その戦力に合わせたこじんまりとした作戦ではなく、成功したらスゴそうな夢のある博打に打って出ようと言うのが、実は古田ヤクルトの考えていることなのではないかと思えてきた次第。


 先発した福田のコメントが出ていたのを読んで悲しくなったので、もう寝ます。


巨人福田
相手の拙攻に助けられて1失点で踏ん張ったが、9安打を許すピリッとしない内容に 「全然ダメでした。何で1点でおさまったか分からないくらい。」