J-Castで何か書いている横澤彪氏の記事が炎上を起こした。炎上自体はもはやネットにおける日常的な風景であって、それをいまさらあれこれ言うつもりもない。


http://www.j-cast.com/tv/2007/06/27008769.htmlネタ元→ http://blog.livedoor.jp/m_shike/archives/50987532.html


 私は左利きである。


 したがって、横澤氏に「左利きバーカ」とか書かれること自体、確かに腹立たしいし早く死ねと思わんでもないけれど、それ以上に自分も親に右箸右書きに矯正された経験を半笑いで思い出し、良く考えたら両手で箸を扱え両手でモノが書け両手で投げられリブルラブルが得意なゲームのひとつとなりそれなりにハッピー矯正ライフを送っているのもまた事実である。


 一方で、何となく「横澤に言われてもな」とか「なんでj-castに書いてんだよ(ぷ)」とかいう遠巻きな反応が飛び交っているのがあまりに正確に横澤氏的実態を反映しているようで痛々しいのであるが、かといってせっかく炎上しているのに放置するのも問題である。それゆえ、現状経過について、敢えてピックアップしてみようと思う。


http://www.j-cast.com/tv/mc.php?type=cm&id=8769
http://megalodon.jp/?url=http://www.j-cast.com/tv/mc.php%3ftype%3dcm%26id%3d8769&date=20070702123851


>左利き批判ですか? 明確な差別発言ですな。
>2007/6/27 18:38 もち


 記念すべき一個目の投稿。まずは問題提起である。この「ですな」の語感が重要だ。ほぼ匿名の書き手なのに横澤氏に対して目線が斜め下なあたりがポイントが高く、無闇矢鱈に偉そうなのがいい。炎上の予感を感じさせる。


>世代を理由にこういう事を言うのは卑怯だと思います。

>ちなみに僕は左ききです。
>毎日、右手でケツを拭きます。

>2007/6/27 19:14 左手で箸を持つ男


 そして当然のように左利き当事者が満を持して登場。横澤氏は必ずしも「世代を理由に」しているわけではないのだが、言外に「ジジイ、正直うぜえ」と言ったも同然の高い枕に読み手一同が安心感を覚える。


>正直、ガッカリしました。
>利き手の矯正にまつわる問題点について、勉強した方が良いのではないでしょうか。

>2007/6/27 19:15 kamesyuu


 さらに左利き登場。これでもう流れは決定付けられたと思って間違いない。左利きがどんだけ苦労して暮らしてると思ってんだという、にじみ出るような表現がいい。


>いまの時代、左利きだからって違和感持つのはご老体くらいだと思います。あ、ご老体でしたね、ご自愛ください。

>2007/6/27 19:45 左利き暦30年


 炎上初期の発言の定番である、自己ツッコミである。しかも、無闇に相手をいたわるような棒読み感あふるる発言をケツにつけるあたりクオリティは高い。


>日本国民(日本人)は右利きが正しいということですか?
>それは法律で決まっているのでしょうか?
>>箸は右手で持つもの。そういう躾をきっちり受けてきたオレ
>私は右利きですがそのような教育は受けておりません。

>2007/6/27 21:01 お


 「その価値観は法律で決まってんのかよ!」的中二病型論説を大人マインドの語彙語感でくるんで高い目線から非難する例。「右利きですが」というあたりにオマエとは考え方が違うのさと言いたそうで美しい。こういう発言が早々に出るあたり、本件炎上の芸術性は担保されたも同然で、事後「右利きで横澤同様左利きは苦々しく思う」タイプのフォローが入れにくくなる重要な布石の意味合いを持つ。


>ほかに書くことないのかね。

>2007/6/27 21:03 鈴木


 本質を容赦なく突くコメントである。たぶん言いがかりを書き綴る以外取り立てて書くことがないけど、連載の問題点である「とりあえず何か書かなければ何も始まらない」という書き手の苦痛を忖度しない読み手の心の強さをこの短いコメントから読み解かなければならないだろう。


>J-CASTの程度がわかる記事

>2007/6/28 07:17 匿名


 上記発言と対になっているが、書き手も書き手なら媒体も媒体だという話である。J-Castもそれほどリキを入れて扱っているページでもなさそうな手抜きぶりが見て取れる代わりに横澤氏のハイアングルで高圧的な書き口のコントラストが読み手に見抜かれているようであるのが問題だ。

>なるほど、左利きの俺は30年近くう○こ拭く手で飯を食っていたわけだ。

>近所の爺さんの戯言なら笑って済ませるレベルだけど、
>大学のしかも児童学部の教授がこういう考えっていうのは問題だよな・・・

>2007/6/28 09:43 左利き暦29年


 いや、私も30年以上うんこを拭く手で飯を喰ってたんだが。いわゆる年寄りが古い慣習で若い人間の行動を評論するという図式になってしまっている面がある以上、本人が差別発言に踏み込んでいる


>差別発言ですね。老害は老害なりに自覚を持って生きてください。

>2007/6/28 10:53 いいの


 相手の属性をビシッと指定。老害だってさ。いやまあねえ。最高です。


>無意識の差別発言です。削除を要求します。

>2007/6/28 09:44 左利きの親


 左利きの子の親は躾がなってないとされた、左利きの親が登場。しかも内容は削除要求。高いエネルギーを受けたらそれを損なわずに高いエネルギーで押し返そうという見上げた根性が文中から読み取れるコメント。


>右食・右拭きの人の立場は?

>2007/6/28 10:43 匿名


 ありません。あと、左箸左拭きの私の立場も微妙。微妙って言うか、私は実は横澤氏に全否定されているのだということにいま気づいた。この野郎。


>横澤さんが元左利きで右に矯正させられたならこの記事も納得いくのですが
>元から右利きだったとするなら正直腹が立ちます。

>2007/6/28 13:40 みすず


 ようやく前提とすべき「横澤氏が左利き矯正経験者でなかった場合」が例示された。長かった。身体障害者が身体障害者を語るのと、健常者が身体障害者を語るのでは条件が違うのだから。だが横澤氏が元左利きだったとしてもきっちり炎上していたことは予測可能なので、どうでもいいといえばどうでもいいんですけどね。


>これはテレビ番組の構成や内容などを批評する記事だと思っていましたが、自分の価値観や考えを押し付け、それに従わない人を中傷するのが目的だったのですね。今まで横澤氏が本当に言わんとすることを汲み取ることができないまま、記事を読んでいました。生まれてこのかた箸は左手で使っています。ですが、これほどに(間接的ではありますが)“差別的”な言葉を言われたことも聞いたこともありません。国分さんだけでなく、全国にいる左利きの方へ向けた謝罪文を掲載するか、このような記事を書くのを辞められたらいかがでしょうか?
>自分を何様だと思ってるんですか?

>2007/6/28 13:55 ○○


 市民団体の活動家や、クレーマーが良く使う、部分による全体否定を無理なく駆使した印象誘導も含めたパーフェクトな事例である。これを反響で書かれると書き手が謝罪するかどうかより、媒体としてどう対応するかという別の問題を惹起し、図らずもj-castはマトモな媒体であるかそうでないアクセス乞食にすぎないのかが分かる試金石となりうるわけだ。でも書き手は匿名。やはりそこまで書くなら踏み込んで欲しかった。


>左手が糞を拭く手で不浄ならば茶碗ももてないね。

>2007/6/28 14:22 左利き37歳


 長文のため引用を省略したが、これも論理構成としてはほぼ完璧で、非常にポイントの高いコメントである。そもそも左利きを悪であるとして矯正をしてきた古い価値観のそもそもの根源は何であったかを洞察しないまま、うっかりケツを拭く手と記してしまった横澤氏のエラーをまんべんなく指摘している。37歳だそうだが、年の功って奴か、それともその歳になって何でこんなとこで匿名コメント書いてんだって話か。


>あと、そんな事いわれるなら俺も言いたい!

>禿は嫌いだ!

>これも許される発言ですか?

>2007/6/28 15:07 老害撲滅推進委員会


 どさくさに紛れて言いたいことを言う例。何で禿が嫌われなければならないんだよ。j-castが許しても私が許さん。


>(ちなみに私は左利きの男性が魅力的だと感じている右利きの女性です。)

>2007/6/28 16:16 める


 いや、全然ちなまなくていいから。むしろ、発言の説得力を引き上げるにはまず顔写真をきちんと掲載するところから考えたほうがよいと思うのは私だけだろうか。


>まぁ、おじいちゃんだから仕方ないでしょ

>2007/6/28 18:21 匿名


 妙に達観した奴登場。いわゆる空気キャラであり、組織や集団の調整弁として実社会でもこのような発言をしては真剣に物事に取り組もうとしている人の出鼻をくじき続けている人生だろうと思われる。


>今からでも遅くないから、時代錯誤だという自覚を持とうよ。
>これからもっと伸びていくキャラだと思ってもいないし、期待もしてないですけどね

>2007/6/28 18:44 箸のみ左派


 左手矯正議論だけでなく、お話の主題である国分太一についても容赦なく否定し、実質横澤発言のすべてをゴミ扱いする優れたコメントであると同時に、書き手に対する距離感が絶妙なのが良い。


>この世代は、自分の非を指摘されても素直に謝るということができない世代ですから
>いくら説教してあげてもムダかと。

>2007/6/28 19:43 ケツは右手


 「ケツは右手」という名前が示すとおり、横澤発言を否定して、さらにその世代もついでに否定する一石二鳥ぶりに定評。


>J-CASTはいつも,どこかブログが炎上するとしきりに記事にしてあおるけど
>これについては何も言わねえだろうなぁ…
>まあ,J-CASTは報道機関の名に値しない卑怯者集団であることは明白だけどな。

>2007/6/28 20:34 名なし


 そこまで言わんでも。ただ、書き手がヘマすると媒体がケツを拭くのは当たり前のことなのだが、さてどうだろうか。


>掲載中止も謝罪文も不要。
>むしろこういう低脳発言は長く世に晒すべき。

>2007/6/28 20:56 匿名


 シャンシャンで大人の解決はせず、ネット文化における芸術として末永く保存するべきだというのは私も同感。


>酔った勢いでエントリを書いてはいけないな。
>それと腐ってもマスコミ人なんだから、もちろんこの件で謝ってはいけない。

>2007/6/28 23:41 匿名


 本人が酔って記事を執筆しているとはどこにも書いてないのであるが、酔っ払いの発言と思われても仕方がない内容であることを暗示し、しかもマスコミ人ならそれを恥じる必要はないとエールを送る謎の男。この全面的な意味不明さがいい。


>もしかしたら横澤さんはトイレで紙を使わず左手でふいているのかもしれませんよ。
>だから違和感を覚えるんでしょう。

>2007/6/29 00:52 やっちゃったね。


 「実は横澤さんはケツは手で拭く派ではないか?」という新しい仮説登場。それなら横澤氏の一連の発言も納得。引き続きヒンズー教ライフをお楽しみください。


>生まれながら大多数である右利きに生まれた人の無意識の優越感からきているのでしょうか?

>2007/6/29 09:18 NO LEFTY、NO LIFE


 議論が煮詰まってくるとたいてい様々な推測が乱舞するのだが「オマエは右利きでいいよな多数派でよう」という意見をネットイナゴ風に表現するとこうなるという適例。


>ただ一つ残念なのが、異常加熱したおでんをお笑い芸人の口に放り込んで火傷させることだ。
>料理はおいしい温度で食べるもの。
>そういう躾をきっちり受けてきたオレのような世代の者には、
>食べ物で火傷をさせるのはすごく違和感があるんだよな。

>2007/6/29 10:49 横澤彪くん、食べ物は大事にしようよ


 さらに横澤氏の過去の仕事になぞらえて批判する者登場。人間、名声を為すからには暗黒を抱えずに高みに到達することなどできないという高邁な真理を思い返させるが、そのきっかけは本件のようなオウム返し戦術にある。


>寿司職人はどうなるんだ?思いっきり左手使って寿司握ってますが?

>2007/6/29 16:31 寿司食いねぇ!


 板前マニア登場。しかも、板前は職業上の安全のために左利きは必ず矯正される職業であるが、横澤氏は寿司も右手だけで握れと強弁して論理的首尾一貫性を確保することはできるのか!?


>お箸を左手で使うのを非難するのなら、様々なスポーツで活躍する選手や芸術家、音楽家で左利きの方も非難するべきです。

>「全ての打者は右打席、ピッチャーは右投げでないと躾がなってない。」と。

>2007/6/29 21:55 匿名


 さらに極論吐き登場。あまりにもあまりな言いがかりなのだが、それもこれも左手はケツを拭く手と書いてしまった以上、左利き全体を問題視していると読めないこともないためこのような極論も論理的に成立してしまうのである。


>横澤氏も自分の発言に対する責任はちゃんととるべきですし、それを掲載したJ-Castも自分のところが炎上しているからスルーでは済まされないと思います。
>両者に対して良識ある大人としての対応を期待します。

>2007/6/30 01:25 岡部淳太郎


 ついに実名野郎登場。偽名かもしれないけどとりあえず岡部淳太郎が本件一人目の実名候補者である。爾後、さまざまな物件で実名で登場していただきたい。ただし書いている内容はどうでもいい。


>わたしは、このこらむを、このきじで、はじめてみましたが、
>しょうがくせいが、かいているのか、とおもってしまいました。
>このひとは、えらいひと、なんですか??
>いんどのひと、なんですか?

>こんなにみんなが、かきこみをしてくれているのに、
>あいさつも、おれいも、しないひと、なんですか?

>おさとがしれますね。

>2007/6/30 07:02 ”ふ”


 炎上も序盤の佳境に入ってくると、燃料待ち状態となってこのようなひらがな書きなどの遊びの要素が増えだすのも特徴である。「これだけ皆書いてるんだから何か反応しろよ馬鹿」という内容であり、要するに雨乞いと同じ状況である。しかし炎上はまだ序盤であり、まだまだ続く。


>「ハゲがメディアに出てくるのはいただけない。今からでも遅くないからカツラぐらい付けようよ。」って名指しで言われたらどう思うのかな、このオッサン。

>2007/6/30 17:34 ばおー


 ハゲている横澤氏に対して「メディアに出るからにはヅラをつけるのが躾だ」と言われたらどう思うか、という素朴な疑問を投げかけるコメント。本質から外れているだけでなく差別発言を差別発言でバックの取りあいをする状況に驚愕。


>あなたもこのように批判が来ることを分かってこの記事(…というかただ単に個人の意見ですか、文章の程度的に)を書かれたのだと思います。
>この批判コメントの山を見て、あなたはまたバカにするのでしょうね。それがあなたの過ごしてきた『残念な』人生の結果なのですよ。

>2007/6/30 21:05 所詮J-CASTのライターはそんな程度


 横澤氏が『残念な』人生を送っているのかどうか不明ながら、文章の全体から知的レベルが比較的高い斜め向きな洞察力が垣間見られる隠れた良コメント。一度炎上したことのある私からすると、こういうコメントを読むのが一番げんなりするのでポイント高い。何で見ず知らずの奴に俺様の人生について評論されなきゃならんのだ。


>あなたは人間です。人間的ではない発言をしたとは言え人間の一人なのです。
(20行近くの長文略)
>以上、左利きで恥じることなく19年間生きて来て、1年のうち365日毎日欠かすことなく『ケツを拭う左手』で箸を使う専門学校生の意見でした。

>2007/6/30 21:55 匿名


 牧師が語りかけるような枕を置き、さんざん長々と人生論を語りかけて猛省を促した挙句、最後に19歳の専門学校生であることを記述、実は社会の未来ある最底辺からの発言であることが判明して一気に台無しになるコメント例。全部読んだ私の身にもなって欲しい。途中、19年間育ててきたという表現に、親と死別でもしたのかと一瞬同情した私が愚かだったが、きっと文章力のある暇人の作品なのだろう。次回炎上でも同様の活躍を求めてやまない。


>ここの諸注意をコピペしたやつを投稿したけど掲載拒否?ですかなJ-cast
>横澤サンの発言に無関係じゃないはずだし、投稿拒否の理由をきかせて。

>2007/6/30 22:20 横澤サン 諸注意読んだ?


 どうもここに至るまで悪質書き込み者などへの制限をやっていたらしく、いくつか書き込みが反映されないというクレームがついている。そのクレームをつけたうえで「もう一度書きます」などとして書き込まれた内容が押しなべてつまんないあたり、世の中うまくできているもんだと感動した。


>私は嵐のファンですが、左利きの二宮君に対して一度も不快に思ったことはありません。

>2007/7/ 1 01:37 K


 ジャニヲタ登場。苦難の時代が続く嵐のヲタというのは珍しい。ようこそ炎上現場へ。だがまあそりゃあ嵐ファンなんだから左利きぐらいで国分を不快には思わんだろう。これで30代男性だったとかいうオチがついたらパーフェクトだったのだが。


>私は右利きで、なおかつ投稿者の中でも年長者の部類でしょうが、今回の横澤氏の発言は氏の年齢を考慮しても暴言以外の何ものでもありません。

>2007/7/ 1 01:53 還暦男


 自称還暦男登場。60歳を超えて年甲斐もなく炎上現場に繰り出し、最年長であることを誇示した挙句たいした意見を言わずに要するに「横澤バーカ」という内容であるあたりに戦後日本の歩んできた道の過ちを強く感じさせる。ネットイナゴにも古強者が混ざる可能性が見えたと言う意味では光り輝く存在ではあるが。


>三度目のコメント失礼いたします。
>私が三回にもわたってコメントを書き込むのは、この記事の内容にいまだに納得のいかない思いを抱いているからです。この記事の存在を知ってから丸二日、正直まだ怒りがおさまりません。

>2007/7/ 1 03:39 岡部淳太郎


 みたび岡部淳太郎が登場である。よほど腹に据えかねているらしい。長文コメントを連発するその姿は不退転の覚悟で本物件における炎上MVPは俺のものだという譲れない心が垣間見える。何がそこまで岡部淳太郎のハートに火をつけたのか知る由もないが、とにかく言いたいことは「あんた、目立ってるぜ」。


>やっぱり芸能界なんかで生きてきた人には、世間一般の常識はないんだなと痛感しました。
>薬や詐欺なんかの犯罪を犯しても復活できるのは、芸能界か政治家しかないですからね。

>2007/7/ 1 10:32 speedking


 横澤氏を芸能界出身としてレベルが低いと揶揄しようとして、しかし本件素材は国分太一という芸能人の左利き問題であり、薬や詐欺やって復活できるのは芸能界だと非難するというかなりゴールデンな暴言コメント。しかも本人のネームは「スピードキング(暴走狂)」という狙っているのか素なのか判断に悩む困惑物件だ。


>私は出産時の医療事故で右手に障害が残り、物心ついたときから左手一本で生活をしてきました。もう右手の機能回復は望めないとのことで、これからもこのような生活が続くと思います。
>あなたは、事故や病気の後遺症で右手が不自由になった人たちにも同じことを思っているんでしょうか。 だとしたら人権侵害も甚だしいです。「右手で箸を持てない人間は、みな餓死しろ」と言っているのに等しいですのですから。
>脳梗塞でも起こして右半身不随になればいいのに。

>2007/7/ 1 11:59 ワンオブレフティ


 身体障害者登場。しかも左手しか使えないんだそうな。まさに例外処理である。しかも発言内容は横澤氏に対して「脳梗塞でも起こして右半身不随になればいいのに」。人間の心が持つ闇の部分が持つ絶望を強く感じさせる物件である。


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補記 ここまでは7月1日時点で書き記したものである。ここから先は、7月3日午前0時10分、すなわち激しく飲んで酔っ払って帰ってきた爾後の記述であることをご留意いただきたい。


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>ハサミも左利き用がある時代にこの発言は異常でしょう
>お前は右と左に違和感を感じるなら持つ方の手が決まってる
>スプーンとフォークを一生使ってろ

>2007/7/ 1 13:01 匿名


 スプーンとフォークが使える知能があるならああいう書き方はせんだろうし、横澤とかいう馬鹿は左利き用のハサミさえ認識がないのだから左利きが感じる苦痛なんかハナから想定してねえんだよ。そうじゃなきゃあれだけ面白がられた番組の立役者が派閥争いして勝利した日枝さんに追い出されることもねえだろうし、調子こかなけりゃ吉本興業だって退職に追い込まれてるわけねえだろと思うわけだよ。


>左手が利き手だからといって、左手で箸を使うべきじゃないよ。
>扇子も刃物も好きに持っていいものじゃない。

>2007/7/ 1 13:26 マナー


 80コメントを超えて、ようやく横澤支持者登場。本来の議論であれば、横澤氏の意見にも理があるとして、賛同者がいて初めて論戦であって、左利きは矯正すべきかと言うベースとなる議論があって初めて国分太一にまつわる本件横澤発言の真価が問われるものと言えよう。でもここまで炎上しちゃうと横澤バーカという結論になるのは世知辛い世間の定理でもあるので、ここは敢えて力強く左利きを馬鹿にした横澤氏に鉄槌を喰らわす諸コメントに正義はあると判じておこう。


>よかったじゃないですか!
>次はネットイナゴと炎上についての記事が書けそうですね^^

>2007/7/ 2 00:51 takashi


 問題に遭遇した結果、新たな境地に辿り着いていることを明確に示唆するコメントなのだが、申し訳ないけど横澤氏にネットイナゴ現象を真正面から受け取って分析を加えて論を講じるだけの責任感と論理的構成力があるとは私には思えない。


 吉本興業においても、途中までは非常に優れたプロデューサーだったんだと私は思いますよ。ただね、彼の慢心とは言わないけれども、プロフェッショナルであれば超えてはならない一線というか、いみじくも上場企業の現場責任者ならびに業界の立役者としてのモラルが欠けていたんだろうと私は思うんですよね。


 幸いにして本件炎上では横澤氏が今まで何をしてきたのかと言う点について”ネット上で検索に引っかかる”という低いレベルで第三者が知りうる知識で酷評されるにとどまっているからただの炎上で済んでいる部分はあると思うし、”横澤前”の事象で”横澤後”の人たちがどれだけ無意味な労苦を味わったのか、良く考えるべきだと私は思う。


>俺はネットウヨクだ。
>だからフジサンケイグループはわりと好きだ。
>でも、いくらあんたがそこの出だからってそこまで右を押すか?
>こういうバカコラムは嵐山光三郎にでもまかしとけ。
>ああ、書いちゃった。

>2007/7/ 2 02:49 ネットウヨク


 うーん。納得づくで言うなら、いま論説で出てくるネット右翼というのは、小泉政権末期から安倍政権に至るまでの、政府のネット世論対策の結実による現象のひとつに過ぎないという理解でいいんじゃないかと私は思う。いわば、功を奏しすぎたから多くのネット住民が気づいていながらゆり戻しができないレベルにまで運動が発展しすぎてしまって、コヴァだの嫌韓厨だのといった概念が成立した面は否定できまい。


 そいつらが産経の論説、それも産経の中の連中が割り切って「そういう読者も一定層いるから」と意識的に論じている内容を真正面に受け取って、これが民族系右翼の言論なのだと勘違いする論述を見るに慙愧に耐えない。むしろ産経新聞の皆さんはリアリスト集団であるので、早い段階で軌道修正をしないと取り返しのつかないことになるのではないかと第三者ながら危惧しておく。


>もうそんな時代じゃありませんよ。

>2007/7/ 2 08:56 時勢


 だからこそ、もうそんな時代じゃないと宣言する事件が必要なのだ。誰もが、そうは思っていないと分かることを老齢の人間が受けるバッシングで証明される事件を。だから、私は横澤氏が本件で叩かれることは、横澤氏が持つ世代性、実績、あるいは文化的側面(すなわち”躾”の問題)が現代では共感を得られないのだと明示する祭は必要不可欠なんだろうと。


 もっと言えば、横澤氏の価値観による制作現場に対する締め付け、これが正しいのだ、という横澤氏の遺訓を受けた人間ほど、横澤氏に強い反発を覚えてきている事案について思いが至る。横澤氏が無能だったと言うのではない、ただ時代に通用しなくなったというだけの話である。ただし、横澤氏は「面白も鋳物を作り上げる力がある」という才覚が、自他共に認める存在意義そのものだったのだから悲劇になったのだ。


 横澤氏が、いまのお笑いだけじゃなく、番組制作やテレビ局の仕組み全般に批判的であることはつとに聞く。演芸の世界に詳しい人間はいまなお横澤氏の意見にきちんと耳を傾けている実情は知ってる。だけど、なぜ現場の人間がみんな横澤氏の傍から離散してしまったのか、最後まで横澤氏は理解しなかったのかわかるだろうか。


 いずれ誰しもに訪れる「人としての旬」をまっとうした人は、なるだけ後進の活躍を妨げないように価値観の押し付けをしないようにするのが望ましいとされる。それは師匠となった人間も、なるだけ舞台や演芸の論評は表向きに避け、いま人気を集めている素材が極力いろんな雑音に影響されることなく、まずはその時点での最大限の表現を芸なりテレビなり映画監督なりに傾けて、客の評価をきちんと受けられるようにすると言うのが本来の先達のマナーじゃないかと思うわけだ。


 悪いけど、横澤氏はj-castに頼まれたクソ仕事だとしても、意識を高く持って暖かく強くテレビや演芸に携わる人間を見守ってやろうという度量も見識も感じられない。左利きを理由にジャニーズが抱えてるタレントをCX出身者がこき下ろしてどうするつもりなのだ。そんなものは国税に任せておけ。いずれ全額かっぱぐんだから。一連の横澤氏の連載を読んだけれども、将来に繋がる問題点をきちんと指摘する有意義な記事もあるかと思えば、何となく気が乗らないから適当に書き散らかしておけみたいなのがありありと感じられる記事もある。いままでの横澤氏だったら、部下や制作会社をどやしつけても面白いものを作れと説教するべきもんばっかだ。


 で、これだ。


http://www.j-cast.com/tv/mc.php?type=cm&id=8895


 横澤さん、あなた右利きだろ。批判されたからか知らないけど、なぜそんな姑息なことをするのだ。私の時代はそういうのが常識であった、いま左利きの矯正が問題になっていることは寡聞であって知らなかった、演芸の世界では左利きは忌み嫌われていて師匠から矯正されるのが当たり前であって、若い人たちは自由闊達で素晴らしいねと、何故一言が書けないのか不思議で仕方がない。日本の文化では、少なくとも左手でケツを拭くことなどない。私たち左利きで30代以上ぐらいの人間や地方出身者はヒンズー教徒でもイスラム教徒でもない限りは不要なストレスに晒され続けてきたことは幼少の経験の只中にあることを未だに覚えている。


 それと同じある種の苦痛というか苦労を、横澤氏は娘さんに強いたわけだね。娘さんがどう思ってるかは別として、同じ左利きとしてちょっとなあ、と思う。先天的身体障害者が胎児時の異常発見医療に異議を唱える心境に近いのかもしれないが、苦労もあれば割り切って納得して乗り越えた経験を持つ人間からすればある種の人間性否定に近いのかなとも感じる。


http://www.j-cast.com/tv/mc.php?type=cm&id=8895


 駄目だ。言いたいことが溢れてくる。このままでは論評に抑えようとしてきた理性が、そのままネットイナゴになっちまえという感情に押し流されてしまいそうだ。表題で「距離感」とか言っておきならこのザマである。明日にでも事務所に電凸して新聞社にメール送りかねない。因果なものを見てしまった。正直平静ではいられない。今夜はもうビール飲んで寝る。さよなら。