ネットスイートにしてもSFcomにしても、もう充分知名度があるのかしらと思っていたら、どうやら違うらしい。記事では「すでに数年前から、顧客企業別に作りこむ業務ソフトの収益性が低下していることが目に見えていながら、大手のシステムサービス企業は汎用性の高いパッケージソフト提供やSaaSに転換できないでいる」というあたりで悟りとも嘆きとも取れない微妙なニュアンスを伝えているけれど、確かにSaaSをセキュアに提供する富士通というのは意味合い的に矛盾しているように感じるぐらい出遅れてる。


http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMIT0z000010042007


 そうなると、大企業のシステム部門が自社向けにきちんと作りこんだシステムをベースにサービス化、グローバル対応することで産業化できんじゃね? と思ったりもしたが、良く考えたらもう市場できちゃってプレイヤー寡占状態になってたりすんだよな。駄目じゃん。


 オラクルがどうとか書いてあるけれど、そもそもオラクルはシンクライアントとかいってネットワーク上ですべてのセッションが管理される思想のアーキテクチャを開発してたことを考えると、もうその方面の人は実質十年選手なんだろうと思う。日本のどっか大企業の偉い人が、日経か何かを読んで「世の中SaaSらしいよ」とか言ってたら全然遅いんだろうと。お前らはおとなしくプレジデントでも読んでろと。


 あとはCRMで収まらないような業務領域なんかも併せ呑みながら標準化のプロセスを踏んでいくんだろうけれども、ソフトにあわせて業務を組むより業務にあわせてソフトをカスタマイズする傾向のある日本企業だと対応は難しいかも。って、いつか来たERPの道という印象は記事と同じ。気づいたときには遅すぎる例なのかもしれないな。