小雨が降る生憎の天気だったが、いつも通り8時過ぎにホテルをチェックアウトして三陸道経由で石巻方面に進む。今日は石巻のブロ友さんとサミットを開催するのだが、その前に時間があったので野蒜海岸に立ち寄ってみた。
天気が良ければ「映える」風景だったかも知れないが、低気圧の接近でどんよりした光景が広がっていた。震災前は近くにかんぽの宿もある観光地だったが、震災後はそうしたものが無くなってしまった。
この付近は鳴瀬2中もあったが震災後は解体され、それを偲ぶ校歌の石碑が据えられていた。まだ校舎が現存していた2013年頃この付近を訪れたことがあったが、卒業生と思われる人たちがお別れ会のようなことが行われていたのが忘れられない。
旧野蒜駅は訪れる人も殆どなくひっそりしていたが物言わぬ証言者として今も保存されている。駅舎は現在震災の伝承館として活用されているが、時間の都合で見学は見送った。
再び三陸道に戻り、3ヶ月振りに石巻のブロ友さんのご家族と再会した。互いのお土産を交換し、昼食をご馳走になりながら歓談していると時間はあっという間に過ぎてしまった。今日は志津川の研修施設を予約しているので名残惜しいがお宅を辞することにした。ゴールデンウィークの次は盆休みまでのブランクだが、盆休みにお別れしたら次回は来年のゴールデンウィークまでお会いできないのでこの時のロス感は大きく感じる。
志津川へのルートは三陸道や45号線経由の方が早いのだが、今回は初めて現地を訪れた2011年8月と同じ398号線のルートを辿ってみた。あの日大川小学校を追悼に訪れた後、志津川のホテル観洋にチェックインしなければならなかったのだが当時の三陸道は気仙沼方面が開通しておらず、45号線も通行止めになっていたので海岸線に沿った398号線を行くしかなかったが沿道の生々しい被害を目の当たりにした。周囲には津波で破壊された車や瓦礫などが集められ、全半壊した建物もそのままになっていた。今はそうした痕跡も無くなり、あの津波被害を想起することは困難になっている。
色々考えているうちに志津川の施設に到着したのでチェックインの手続きをすませて荷物を部屋に下ろす。今日のプランは夕食なしだったので来る途中目星を付けていたお店に入ることにした。せっかくなので地場の物を食べるべきであろうと思い刺身定食とマグロのカツを注文するがこれは大変結構でございました。
※明日は歌津~気仙沼~陸前高田~大船渡へと進む。