私のババちゃんの目の色は青かった。
ババちゃんとは、私の曽祖母の名称だ。
私の家では、ババちゃんと呼んでいた。
ババちゃんの目の色は青かった。
それが私の目に見えた真実で、他の家族には黒い目だった。
私は、綺麗な青色の目でじっと見つめられるのがとても安心して私は大好きだった。
私には優しかった。
そんな、ババちゃんは私が2歳の時亡くなった。
死体となったババちゃんは横になっていた。
綺麗にお化粧をしたババちゃんを見て「綺麗じゃなあ」と思わず口に出したら、私の周りにいた大人たちはとっても温かい笑顔で笑ってくれた。
その時、私は死は綺麗なものだと言う意見を受け入れて貰えて安心した。
決定的な瞬間だ。
私はとても優しい家族に恵まれた。
ババちゃんの目は青かったよな?と聞く私に否定も肯定もせずに笑ってくれた両親や祖母に心から感謝する。
成長して写真で見たババちゃんの目は黒かった。
私の感じたことをありのままに受け入れて貰えたことを心から感謝する。
今日もあなたの健康と幸せを心から祈っています。
